立秋|涼風至|すずかぜいたる|2023年|四立|二分二至|実りの秋

歳時記
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立秋

暦は7日より二十四節気は「立秋」そして七十二候は「涼風至(すずかぜいたる)」となります。猛暑が続く毎日ですが、お決まりの言葉で「暦の上では秋」です。

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立秋(りっしゅう)

7日は二十四節気の「立秋」。猛暑も残暑と変わり、挨拶状も「残暑見舞い」になります。
地球温暖化のためか、ヒートアイランド現象の為か年々「暦の上では秋」という常套句が当たり前のようになってきています。

残暑見舞い

暦では季節の指標とする二十四節気というものがありますが、その中でも夏至冬至、そして春分秋分を「二至二分(にしにぶん)」といい、立春立夏立秋立冬を「四立(しりゅう)」といっています。
これら二至二分と四立と併せて「八節(はっせつ)」といって季節の節目を表す重要な仕様となっています。
その「八節」の間に二節ずつ天候や生物などの様子で名付けられた節目を挿入したものが二十四節気です。
ご存じのように「二分」は昼間と夜の長さが同じ「二至」は昼間が一番長くなる時と夜が一番長くなる時を示しています。
つまり春分→立夏→夏至→立秋→秋分→立冬→冬至→立春→春分と暦は巡っていくことから、四立は季節の節目というより季節の入り口、スタートラインと言った方が良いかもしれません。

立秋 実りの秋

そこで立秋ですが、暦便覧では「はじめて秋の気立つがゆへなればなり」とあり、秋が産声をあげ、これから向っていくという意味が込められています。
しかし一方で立秋の日が暑さの頂点とされ、残暑真っ盛り、1年で最も気温が高くなる頃でもあります。
このように秋の気配の欠片すら感じられませんが、立秋を境に朝晩の気温や空の雲など少しずつ秋を感じさせてくれるものが出現していきます。

さらにもう一つ立秋が節目となっているものがあります。それは「梅雨明け宣言」です。
気象庁では立秋までに明けない場合「梅雨明け宣言」はしないことになっています。
2022年は無事に全地域、宣言が為されました。

伝統的季節・天文学的季節・気象学的季節

日本の四季

国立天文台によれば「季節」の区切り方に絶対的な定義はないそうですが、その上で日本では以下の三つが一般的な区切りとして整理されています。

伝統的季節

春・・・立春から立夏
夏・・・立夏から立秋
秋・・・立秋から立冬
冬・・・立冬から立春

天文学的季節

春・・・春分から夏至
夏・・・夏至から秋分
秋・・・秋分から冬至
冬・・・冬至から春分

気象学的季節

春・・・3月から5月
夏・・・6月から8月
秋・・・9月から11月
冬・・・12月から2月

皆さんはどの区切り方が感覚的に合っているでしょうか。

実りの秋

「○○の秋」という言葉は「食欲の秋」「読書の秋」「芸術の秋」「実りの秋」などたくさんありますが、その中で「実りの秋」にも、稲、豆、芋、蕎麦、果実などいろいろあります。
その一番手は「桃」です。

白桃

白桃の主要な産地である岡山県では8月9日、10日はその数字の語呂合わせから「白桃の日」とされ、全国のカフェなどではその日にちなんでフェアなどが開催されています。
白桃は水蜜桃の一種で、明治32年に大久保重五郎という人によって見つけられたものが元祖と言われています。
桃の収穫は7月、8月がピークだそうです。

涼風至(すずかぜいたる)

七十二候は7日より立秋の初候「涼風至(すずかぜいたる)」となります。

涼風至 すずかぜいたる

未だ残暑は厳しいものの日が落ちると幾分涼しい風も吹いてき始めるという意味ですが、昨今の夏はなかなか手強く、秋の気配を感じられるのはもう少し先になりそうです。
しかしながら、毎年甚大な被害を及ぼす「台風」はこれからが最盛期となります。
台風による大きな災害、被害は何としても避けたいものですが、台風による海水面をかき混ぜる効果など、その恩恵もあることも忘れてはならないです。
台風が一つ過ぎるごとに確実に秋を連れてきてくれもします

そこで2023年の台風の傾向をお伝えしておきたいと思います。

気象情報会社ウェザーニューズが発表した「台風傾向2023」によれば、今期の台風発生数は平年値(25.1個)よりやや多い29個前後の予想だそうです。

シーズン中は、過去に数回しか例がない強度の「正のインド洋ダイポールモード現象:下図参照」が発生することにより、インド洋の東部で高気圧性の循環が強まり、フィリピン近海へ吹く風(モンスーン)が強まります。
この風がフィリピンの東で東風(貿易風)とぶつかることで、台風発生域における対流活動は平年に比べるとやや活発になる見込みです。

そして、今シーズンは台風の発生位置が平年よりも東または南東にシフトする予想です。

「正のインド洋ダイポールモード現象」と同時に、2015年~2016年以来の強度となる顕著な「エルニーニョ現象」も発生する見込みです。今シーズン予測されているエルニーニョ現象の海面水温分布の場合、通常フィリピン近海で活発な対流活動が東または南東へシフトすると考えられます。

また、海面水温が高い海域を通る時間が長くなるため、勢力の強い台風が多くなる傾向があり、警戒が必要です。

エルニーニョ現象が発生した場合の進路傾向を示した近年の研究に基づくと、今シーズン予測されているエルニーニョ現象の海面水温分布の場合、東シナ海側へ進む台風は少ない傾向がみられます。

一方、日本の南から東日本太平洋側を中心に台風が接近しやすくなるとみられます。台風の進路や雨風の影響に注意が必要です。

結詞

この夏も感染対策、ワクチン接種、熱中症対策など個人々々が出来ることを実施して、何としてもこの夏を乗り切り、「実りの秋」を迎えたいものです。

寒蝉鳴 ひぐらしなく

世情は厳しい状況ではありますが季節は少しずつ変化の兆しを見せつつ進んでいきます。
暦は13日より立秋の次候「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」へと移ります。

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