九州八十八ヶ所百八霊場第五十六番札所 白蓮山 金剛寺

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九州八十八ヶ所百八霊場第五十六番札所 白蓮山 金剛寺 九州三十三観音霊場
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九州八十八ヶ所百八霊場第五十六番札所 白蓮山 金剛寺

金剛寺は市街の中に在り、人々から中将姫の愛称で呼ばれています。創建は慶長年間(1596年)斉藤又右門と称する人が開基したと伝えられています。
当初は熊本城の裏鬼門にあたる所にあって、加藤清正公をご祭神とする「加藤神社」の別当を兼ねていましたが、明治維新の廃仏毀釈に寺門は衰退してしまいました。
明治25年(1892年)増本法秀が現在の地に法灯をかかげ、由緒ある金剛寺を復興して維新の世情に弘法大師の教えを広めました。
しかし、昭和の戦火に焼失しましたが、寺門の再建に仏心をたぎらせ、新たな法灯を継承しました。
以来、昭和58年に現在の秀和尼が本堂を再建して、祈りの道場を構えました。

九州八十八か所百八霊場~九州を周る「心巡り」の旅~より

『概略』

白蓮(びゃくれん)山 金剛密寺
(御朱印)

創建

慶長年間(1596年)斉藤又右門 開基

別称

中将姫

宗派

高野山真言宗

ご本尊

十一面観音立像
(お御影)

ご真言

おん まか きゃろにか そわか

十一面観音菩薩について

密教の世界で言われる「六観音(あるいは七観音)」のうちの変化のひとつの観音菩薩様です。
十一面観音菩薩さまは、苦しんでいる人をすぐに見つけるために頭の上に11の顔を持ち、全方向を見守ってくれています。
様々な災難、病気治癒、財福授与、勝利を得るなどの10種類の現世利益があり、延命、地獄に落ちない、極楽浄土に行けるなどの四種果報のご利益があるとされていて、千手観音菩薩と並んで人気の高い観音様で、阿修羅(修羅)道に迷う人々を救ってくださいます
ちなみに頭上面のうち前3面を菩薩面、左3面を瞋怒面、右3面を狗牙上出面、後1面を大笑面が一般的には配されていて、それに頂上の仏面を合わせて11面です。
中には本体のお顔とあわせて11面となる場合もありますし、11面の配列が異なる場合もあります。
その面の中の「大笑面」ですが、悪行を大笑いして改心させ、善の道に向かわせるといわれています。

住所・連絡先

熊本県熊本市新屋敷1-22-12 TEL 096-364-3933
(地図)

アクセス

JR鹿児島本線「熊本駅」から市バスにて「消防局防災センター前」下車すぐ
または市電「九品寺交差点」下車、徒歩7分
九州自動車道熊本インターより約15分
境内に駐車場あり

ご詠歌

極楽を 何処ときけば 金剛寺 中将姫のいます 浄土ぞ

他の霊場札所

九州三十三観音霊場第十九番札所

霊場ご本尊・聖観世音菩薩 観音堂内

ご詠歌

大慈悲を 五色の糸に えがかるる 誓いも深き みほとけとぞきく

ご真言

おん あろりきゃ そわか

別名『中将姫』(第五十六番 金剛密寺)

近くには加藤清正の居城として名高い熊本城があって、開基当時は、そのちょうど裏鬼門の位置にあったそうです。
その後、廃仏毀釈の流れや太平洋戦争の戦火を経て、現在に至っています。

建物は私の目から見れば、一風変っていて、いわゆる鉄筋コンクリートの「ゲタ履き」のつくりで、一階は駐車場、二階に諸尊を安置する本堂が庫裡と棟続きの造りとなっています。
本堂に参拝するには、十五段の階段を昇ってお参りしますが、その階段を覆うように長く伸びている向拝が横から見るとおもしろいです。

本堂内にご本尊のほか、弘法大師や妙見大菩薩などが祀られていますが、尼僧の像も安置されていました。
奈良の当麻寺(たいまでら)のご本尊で有名な当麻曼荼羅の作者として有名な中将姫の像だそうです。

九州八十八ヶ所百八霊場第五十六番札所 白蓮山 金剛寺

こちらは、開基の斉藤又右門が霊示によって勧進したことから、以来「中将姫」と呼ばれるようになったそうで、7月には盛大に「中将姫祭り」が執り行われるそうです。

境内には地蔵堂観音堂がある。 観音堂は九州三十三観音霊場第十九番札所となっています。

南無大師遍照金剛

中将姫は都の姫でしたが、継母の虐めによって雲雀山に隠れ住んでいました。
その後、奈良の当麻寺で出家し、名を「法如尼」と改め。、母との諍いで亡くなった人々の菩薩を弔いました。
そこで阿弥陀如来のお告げで、蓮の茎からとった糸を井戸水で五色に染め上げて、大きな浄土曼荼羅を織り上げたのが「当麻曼荼羅」だそうです。
現在この曼荼羅が当麻寺のご本尊だそうです。

金剛密寺の別称が「中将姫」となった由来は、開基の斉藤又右門が霊示のお告げをうけて勧請したということからだそうです。。

九州八十八ヶ所百八霊場第五十七番札所 高原山 蓮華院誕生寺

次回は九州八十八ヶ所百八霊場第五十七番札所「高原山 蓮華院誕生寺 及び 奥之院」をお伝えします。

願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌

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