九州三十三観音霊場第七番札所 古処山 本覚寺

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九州三十三観音霊場
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九州三十三観音霊場第七番札所 古処山 本覚寺

筑紫の小京都ともいわれる秋月の東にそびえる古処山(862m)は仏教大師最澄が唐より帰朝した折、この山の霊木をもって薬師如来七体を彫まれたと伝えられる霊山です。本覚寺は山田智祥上人により再興され、昭和50年より約10年を経て現状に至っています

『概略』

古処山 本覚寺

創建

昭和25年(1950年)山田智祥上人

宗派

日蓮宗

ご本尊

三宝尊

三宝尊について

三宝尊(さんぼうそん・さんぽうそん)とは、法華宗・日蓮宗の本尊仏・法・僧の三宝を祀るための仏像を三宝尊と言います。
仏教は元来、三宝を尊ぶ宗教ですが、この三宝の象徴的存在が三宝尊です。
三宝尊への礼拝が、即、三宝を尊ぶ意となります。
日蓮宗・法華宗では宗派内で本仏については、教義論争も有り、その捉え方はまちまちですが、仏の第一を釈迦如来とし、法の第一を法華経とし、僧の第一を日蓮とし、その三宝の各第一をひとつの本尊にまとめたものが三宝尊であると言う解釈もあります。

お題目

南無妙法蓮華経

住所・連絡先

福岡県朝倉市秋月野鳥89 TEL 0946-25-0038
(地図)

アクセス

JR博多駅バスセンターから日田・杖立方面行バスにて甘木下車タクシー10分
JR基山駅で甘木鉄道に乗り換え甘木駅下車タクシー10分

境内脇に駐車場有り

ご詠歌

ながいきも よろこびもみな 本はちえ 覚らせたまえ なむかんぜおん

筑前の小京都「秋月」の霊場・第七番札所 古処山 本覚寺

筑前の小京都」とも呼ばれる「秋月」は福岡県内の桜・紅葉の名所として知られ、美しい自然ともに城下町の風情が残る美しい景観や史跡を楽しむために週末には、たくさんの観光客が訪れる人気の観光地です。

大昔には神功皇后の羽白の熊鷲征伐に始まり、鎌倉時代より秋月・黒田両氏の城下町として八百年の間栄え史跡に富んだ町です。
町の東にそびえる霊峰古処山(862m)は伝教大師最澄が唐より帰朝した折、この山の霊木をもって薬師如来七体を彫まれたと伝えられています。

天明年間(1781年~1789年)は天台宗修験道場として大いに栄え、大正末期には真言宗によって古処山八十八ヶ所が開かれ盛況を呈しましたが、戦後は荒廃してしまいました。

本覚寺は昭和25年、山田智祥上人により霊場復興のため、山伏屋敷伊賀坊跡に一宇を建立し、日蓮宗を離脱した「中山妙宗」に所属しました。
第二世松木祥覚は、その後日蓮宗に復帰し、昭和50年より本堂庫裏諸堂の建設に着工し、約10ヶ年の歳月を経て、現在地に漸く完成したそうです。

駐車場に車を停め、参道を進むと、南無妙法蓮華経と刻された石柱が迎えてくれます。
境内に入ると、観光地の喧騒とは無縁の静かな空気感の中、がっしりとした本堂があります。

堂内には「三宝尊」がご本尊として祀られ、日蓮宗の寺院であることを彷彿させます。

本堂でもお参りを済ませ境内に戻ると、香取大明神のお堂の左手に今回の霊場ご本尊の「長寿観世音大菩薩」立像が安置されています。

霊場ご本尊 聖(しょう)観世音菩薩について

別名、観音菩薩(かんのんぼさつ)とも呼ばれ、人々を常に観ていて救いの声(音)があれば瞬く間に救済する、という意味からこの名が付けられ日本でも多く信仰されました。
六観音の一つに数えられ、地獄道に迷う人々を救うとされています。
苦しんでいる者を救う時に千手観音や十一面観音などの六観音や三十三観音など、様々な姿に身を変えて救いの手を差し伸べます。
それら変化観音と区別するため変化観音に対して、変化しない観音をいい、また一番もとの観音(本来の姿の観音)という意味で、聖観音と呼ばれるようになりました。
単独で祀られることも多いのですが、阿弥陀如来の左脇侍として勢至菩薩と共に三尊で並ぶこともあります。
ちなみに般若心経は観音菩薩の功徳を説いたものです。

南無妙法蓮華経

なお境内には、外宮守護神堂に霊勅により勧請された願満香取大明神がお祀りされ、そのほか七福稲荷大明神、黒田藩主の霊として末広大明神を併せてお祀りされてています。

次回は、九州三十三観音霊場 第八番札所「日輪山 宝積寺」をお伝えしていきます。

九州三十三観音霊場 第八番札所 日輪山 宝積寺

願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌

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