![九州八十八ヶ所百八霊場第六十四番札所 普賢山 龍照寺](https://officephoenix.net/kyushu-henro/wp-content/uploads/2023/09/64_01.jpg)
雲仙温泉からは島原方向に国道を下ると約15分、 寺に着くと巨大なお不動様(高さ13.8m)が出迎えてくれます。 境内は明るく広々としており、山門・手水舎・本堂・護摩堂・大師堂(建立予定)・七福神堂・愛宕地蔵堂・庫裡などの寺構を整えています。
『概略』
普賢山 龍照寺
(御朱印)
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(お御影)
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*縁起に由来するご本尊
創建
昭和42年(1967年) 宮崎弘英 和尚
宗派
真言宗(単立)
ご本尊
金剛界大日如来坐像
ご真言
おん あびら うんけん ばさら だどばん
大日如来について
大日如来は、真言密教において一切諸仏諸尊の根本仏として帰依し観想されている本尊です。
大日とは「大いなる日輪」という意味で、密教では大日如来は宇宙の真理を現し、宇宙そのものを指します。
そしてすべての命あるものは大日如来から生まれたとされ、釈迦如来も含めて他の仏は大日如来の化身と考えられています。
諸尊は大日如来の徳をそれぞれが分担し、衆生救済にあてられているその働きも大日如来の徳の顕現であると説かれています。
大日如来には悟りを得る為に必要な智慧を象徴する金剛界大日如来と、無限の慈悲の広がりを象徴する胎蔵界大日如来という2つの捉え方があります。
金剛とはダイヤモンドのことを指し、智慧がとても堅く絶対に傷がつくことがないことを意味しています。
そして胎蔵とは母親の母胎のようにすべての森羅万象が大日如来の中に包み込まれている様を意味しています。
この智慧と慈悲が揃って大日如来を本尊とする密教の世界観が出来上がっています。
さらには、未・申年生まれ守り本尊でもあります。
住所・連絡先
長崎県南島原市深江町戊(ふかえちょうぼ)3987-35 TEL 0957-72-6671
(地図)
アクセス
島原鉄道島原外港駅から島鉄バス雲仙行、池平下車すぐ
国道251号線から雲仙方へ国道57号線に入る
境内および境内周辺に駐車場あり
ご詠歌
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有明の 不知火の海 望む里 み仏の 慈悲深き 龍照寺
他の霊場札所
九州三十六不動尊霊場第二十二番札所
霊場ご本尊
本堂右手の護摩堂内、厄除け不動尊
ご詠歌
有明の 不知火の海 望む里 み仏の 慈悲深き 龍照寺(九州八十八ヶ所百八霊場と同じ
ご真言
のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろ しやだ そわたや うんたらた かんまん
(御朱印)
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(色紙)
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不動明王について
不動明王は、密教の教主、大日如来が衆生教化のため変身した明王の中では最高位の仏様です。
普段は柔和な大日如来が、優しさだけでは通用しない人々を救済するために、あえて怒りの形相をしています。
邪悪な相手には徹底的に厳しく、人が間違った道へ進もうとした時には、正しい道へと戻れるように諭してくれる存在です。
迷いの世界から煩悩を絶ちきり、仏の道を教えてくれる尊い存在なのです。
空海が日本にもたらした最初のお姿は両目を見開く恐ろしい形相で、おさげ髪のお姿でした。その後19世紀になると、「不動十九観」が定められ左目をやや閉じ、右目を開ける天地眼、上唇を下歯で噛み下唇を上歯で噛むといった特徴となりました。
そして倶利伽羅剣という宝剣と悪い心を縛り上げることにより、善き心を呼び起こさせるための羂索と呼ばれる網をもっておられます。
さらに背後には炎が立ち上げる火焔光背があります。
不動十九観とは
不動明王を心に浮かべる時、その見た目の特徴を表すもので、これを満たしたものを心に描くと理想的な不動明王の姿が描ける考えられます。
1.大日如来の化身であること。
2.真言中に「ア」・「ロ」・「カン」・「マン」の四字があること。
3.常に火生三昧に住していること。
4.童子の姿を現わし、その身容が卑しく肥満であること。
5.髪の毛の上に七沙髻があること。
6.左に一弁髪を垂らすこと。
7.額に水波のようなしわがあること。
8.左の目を閉じ右の目を開くこと。
9.下の歯で右上の唇を噛み、左下の唇の外へ出すこと。
10.口を固く閉じること。
11.右手に剣をとること。
12.左手に羂索を持つこと。
13.行者の残食を食べること。
14.大磐石の上に安座すること。
15.色が醜く、青黒であること。
16.奮迅して忿怒であること。
17.光背に迦楼羅炎かるらえんがあること。
18.倶力迦羅竜くりからりゅうが剣にまとわりついていること。
19.矜羯羅童子と制多迦童子の二童子が侍していること。
自然災害にも負けず(第六十四番 龍照寺)
あれからもう30年以上経ちましたが、ついこの前のように記憶が蘇ってくる雲仙普賢岳の噴火活動による大火砕流。
死者行方不明者が43名にのぼる噴火災害・・・
ここ龍照寺も建物自体には被害は無かったものの、長く続いた降灰により境内にも火山灰が降り積もったそうです。
その上、一時国道も閉鎖となり、お寺も一時森山町唐比(からこ)に仮本堂を建て非難を余儀なくされました。
さて、遡ること昭和42年、宝満山を回峰し、不動尊の霊示を受けた宮崎弘英和尚が発願しさらに当地にてあたりに黒雲が渦巻き龍神が昇天するのを感得したことにより創建されたそうです。
![九州八十八ヶ所百八霊場第六十四番札所 普賢山 龍照寺](https://officephoenix.net/kyushu-henro/wp-content/uploads/2023/09/64_01-300x225.jpg)
境内は広く、正面の本堂を中心に護摩堂、大師堂、地蔵堂など諸堂が配置されています。
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しかし何と言っても目を引くのが巨大な不動明王でしょう。
高さ13.8mは日本一で大不動明王、あるいは出世不動明王とも呼ばれ、龍照寺のシンボルだそうです。
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現在、お不動さんのお力によるものか背後にそびえる普賢岳も穏やかで、境内にも清々しい空気が流れていました。
![九州八十八ヶ所百八霊場第六十五番札所 医王山 延命寺](https://officephoenix.net/kyushu-henro/wp-content/uploads/2023/09/65_04-300x225.jpg)
次回は九州八十八ヶ所百八霊場第六十五番札所「医王山 延命寺」をお伝えします。
願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌
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