九州八十八ヶ所百八霊場第八十六番札所 津東山 海心寺

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九州三十三観音霊場
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九州八十八ヶ所百八霊場第八十六番札所 津東山 海心寺

津東山海心寺は開祖海範和尚により旧津屋崎町東町に草堂が建立され、高野山本覚院より弘法大師像を勧請され本尊とされたのが始まりです。その後、二世、勉(べん)和尚にて信貴山より毘沙門天を勧請され、現在の地(宮司)に毘沙門天堂が建立されました。

九州八十八か所百八霊場~九州を周る「心巡り」の旅~より

『概略』

津東(しんとう)山 海心寺

創建

大正年間 海範和尚

宗派

高野山真言宗

ご本尊

毘沙門天立像

ご真言

おん べいしら まんだや そわか

毘沙門天について

元来インド、ヒンズー教の神であり、仏法を擁護し須彌山の北方を守護する善神です。
インド神話での財宝神・クベーラが前身といわれています。独尊で祀られる場合は毘沙門天で、四天王の一尊として祀られる場合は多聞天と呼ばれます。七福神の1人です。

毘沙門天は「すべてのことを一切聞きもらさない知恵者」という意味から多聞天と訳されました。四天王の中では最強の武神であり、夜叉と羅刹を従えて仏教世界の北方を守護しています。戦国武将で毘沙門天を守仏として崇拝している者は多く、上杉謙信は自分を毘沙門天の化身だと信じて信仰していました。

戦勝祈願、鎮護国家の他に財宝福徳のご利益があります。

住所・連絡先

福岡県福津市宮司4-29-25 TEL 0940-52-0009
(地図)

アクセス

西鉄宮地岳線宮地岳駅下車、徒歩2分
車の場合、85番観音寺からは都市高速1号線香椎ランプより国道495号線を利用、西郷川を渡って太郎丸交差点を左折する
境内に駐車場あり

ご詠歌

ありがたや 幾歳経ぬらん 災いを ここに納めて 海心の寺

他の霊場札所

九州三十三観音霊場第二番札所

霊場ご本尊・聖観音菩薩 境内
 ご詠歌 ありがたや 幾歳経ぬらん 災いを ここに納めて 海心の寺(八十八所百八霊場と同じ)
 ご真言 おん あろりきゃ そわか

海の奥座敷・津屋崎、光の道の中程に(第八十六番 海心寺)

三つの日本一(大注連縄・大太鼓・大鈴)と開運勝利と商売繁盛の神様として九州でも指折りの参拝者を迎えている宮地嶽神社の参道に面して建っているのが海心寺・毘沙門堂です。

開基の海範和尚は幼少の頃から病弱でした。
肋膜を患い手術を受け、その入院中病院の付添婦に信仰の尊さを説かれ、信仰の道に入る決心をしました。
退院後、病気平癒祈願のため両親とともに四国八十八ヶ所遍路の旅に出ました。
ところが、室戸岬(高知県)の二十四番最御崎寺(ほつみさきじ)で発作が起こり、門前で野宿することになってしまいました。
意識を回復した重蔵(海範の俗名)は、両親に対する不幸を思い煩い、死を求めて海に身を投げようとした。
病弱故の親不孝を憂い、自ら死を求めて海に身を投じようと思っていました。
その時通りがかった行者に自殺の非を諭され、人生をやり直す気持ちで出家得度したそうです。

地元に戻ってから和尚は東町に草堂を建立し、高野山本覚院から弘法大師像を勧請して、ご本尊としたのが始まりで、現在は奥の院と呼ばれています。

さて巡拝先である毘沙門堂ですが、二世、勉和尚が霊夢により奈良の信貴山玉蔵院から毘沙門天をお迎えし、飛地境内だったこの地に毘沙門堂を建立し、現在では活動の中心となっています。
毘沙門堂内の正面には五鈷杵(ごごしょ)が安置されており、すごい存在感があります。

毘沙門堂は大きく扉が開け放たれ、とても入り易く開放的なお寺です。
堂内に入れば信貴山から勧請された毘沙門天立像を中心に、信者の方々から奉納された毘沙門天が安置されています。

そして毘沙門堂の裏手、境内の奥に「金剛閣」と書かれた扁額が掲げられているお堂があります。
こちらが高野山金剛流の詠歌の道場であり、現在の本堂です。
弘法大師をご本尊に、金剛歌菩薩金剛舞菩薩を脇侍としてお祀りされています。

さて境内には九州三十三観音霊場第二番札所のご本尊の観音様がお祀りされています。

南無大師遍照金剛

海心寺にはもう一つ本堂があり、それは東町の海心寺開創の地にあり、現在は「奥の院」と呼ばれるお堂です。
毘沙門堂より北西側1.2kmほどのところにあります。
こちらのご本尊は弘法大師様です。

九州八十八ヶ所百八霊場第八十九番札所 太祖山 金剛頂院

次回は九州八十八ヶ所百八霊場第八十九番札所「太祖山 金剛頂院」をお伝えしてまいります。
次札所九州八十八ヶ所百八霊場第八十七番札所「全海山 宗像観音寺」すでに公開してますので、九州八十八ヶ所百八霊場九州二十四地蔵尊霊場をご参照ください。

また九州八十八ヶ所百八霊場第八十八番番札所 屛風山 鎮国寺は結願寺ですので、百八番にてお伝えしていきます。

願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌

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