九州三十三観音霊場 第十二番札所 西高野山 善通寺 椿大堂

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九州三十三観音霊場
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九州三十三観音第十二番札所、豊後四国八十八ヶ所総本山第四十八番札所である椿観音「善通寺椿大堂」と、弘法大師が修行された霊窟(椿大師発祥の岩窟)のある第四十九番札所、椿大師「椿堂 遍照院」が、一つの境内の中にあり弘法大師ゆかりの名刹です。

『概略』

西高野山 善通寺 椿大堂

創建

宝暦10年(1760年) 盛殿 法印

宗派

高野山真言宗

ご本尊

十一面観音菩薩

十一面観音菩薩について

密教の世界で言われる「六観音(あるいは七観音)」のうちの変化のひとつの観音菩薩様です。
十一面観音菩薩さまは、苦しんでいる人をすぐに見つけるために頭の上に11の顔を持ち、全方向を見守ってくれています。
様々な災難、病気治癒、財福授与、勝利を得るなどの10種類の現世利益があり、延命、地獄に落ちない、極楽浄土に行けるなどの四種果報のご利益があるとされていて、千手観音菩薩と並んで人気の高い観音様で、阿修羅(修羅)道に迷う人々を救ってくださいます
ちなみに頭上面のうち前3面を菩薩面、左3面を瞋怒面、右3面を狗牙上出面、後1面を大笑面が一般的には配されていて、それに頂上の仏面を合わせて11面です。
中には本体のお顔とあわせて11面となる場合もありますし、11面の配列が異なる場合もあります。
その面の中の「大笑面」ですが、悪行を大笑いして改心させ、善の道に向かわせるといわれています。

ご真言

おん まか きゃろにきゃ そわか

住所・連絡先

大分県豊後高田市黒土1400 TEL 0978-53-4418
(地図)

(地図)

アクセス

JR日豊本線 宇佐駅よりバス50分
車では東九州自動車道 宇佐インターより県道654号線経由40分
参道に駐車場有り

ご詠歌

幸せの 鐘の音ひびく 椿堂 観音慈悲の 声と聞くらん

幸せ観音・第十二番札所 西高野山 善通寺 椿大堂

六郷満山の霊場として有名な国東半島に九州三十三観音霊場の札所がありますが目指すお寺のある地域は、椿堂(遍照院・椿大師)椿大堂(善通寺・椿観音)椿光寺(天台宗)の三ヶ寺がいずれも「元祖」「ゆかり」と謳うカオス地域でした。
諸説あるためここでは触れることはやめておきますが、いずれも弘法大師ゆかりの霊場として、それぞれのお寺が椿大師伝説をとても大切にしていることには間違いありません。

九州三十三観音霊場 第十二番札所 西高野山 善通寺 椿大堂

九州三十三観音第十二番札所、豊後四国八十八ヶ所総本山第四十八番札所である椿観音「善通寺椿大堂」と、弘法大師が修行された霊窟(椿大師発祥の岩窟)のある第四十九番札所、椿大師「椿堂 遍照院」が、一つの境内の中にあります。
というわけで、筆者は「九州三十三観音霊場」めぐりですので、椿大堂に向かいました。

左に椿光寺の修行大師の大きな像を見ながら、右手の石段を上がって山門をくぐります。

この山門は椿堂(椿大師)と共用になっていて、正面が「椿堂 遍照院」、そして目指す「善通寺 椿大堂」はくぐってすぐ右にあります。

善通寺と書かれた扁額の下より石仏が居並ぶ階段を登ると本堂があります。

こちらでお参りをさせていただき、本堂を辞して、少し階段を登ると本堂と向かい合うように鐘楼に出ます。
その鐘楼の隣に、突いた鐘の音が幸せとなって返って来る様にと入魂開眼されている霊場ご本尊の「幸せ観音」様がおられました。

霊場ご本尊 聖(しょう)観世音菩薩について

別名、観音菩薩(かんのんぼさつ)とも呼ばれ、人々を常に観ていて救いの声(音)があれば瞬く間に救済する、という意味からこの名が付けられ日本でも多く信仰されました。
六観音の一つに数えられ、地獄道に迷う人々を救うとされています。
苦しんでいる者を救う時に千手観音や十一面観音などの六観音や三十三観音など、様々な姿に身を変えて救いの手を差し伸べます。
それら変化観音と区別するために変化観音に対して、変化しない観音をいい、また一番もとの観音(本来の姿の観音)という意味で、聖観音と呼ばれるようになりました。
単独で祀られることも多いのですが、阿弥陀如来の左脇侍として勢至菩薩と共に三尊で並ぶこともあります。
ちなみに般若心経は観音菩薩の功徳を説いたものです。

ご真言

おん あろりきゃ そわか

南無大師遍照金剛

伝わる椿大師伝説は「大同2年、椿の錫杖を持った旅僧立ち寄り岩影に庵を結び、その杖で清水を(ご霊水)をつき出し、この地に椿の錫杖をさして旅立たれました。やがて錫杖より芽が出て椿の大樹となりました。この旅僧こそ、後の弘法大師であった」と伝えられています。

九州三十三観音霊場 第十四番札所 飛龍山 大光院

次回は、九州三十三観音霊場 第十四番札所「飛龍山 大光院」をお伝えしていきます。
なお、十三番札所 長覚山 光明院は、すでに公開してありますのご一読ください。

願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌

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