九州西国霊場 第三十一番札所 屏風山 鎮国寺

スポンサーリンク
九州西国霊場
スポンサーリンク
九州西国霊場 第三十一番札所 屏風山 鎮国寺

鎮国寺は、中国より帰朝された弘法大師空海が、鎮護国家の根本道場として最初に建立された寺で、本堂(五仏堂)には、宗像五社の本地仏とされる大日、釈迦、薬師、阿弥陀如来とともに、霊場ご本尊である如意輪観音が安置されています。

九州西国霊場~より

『概略』

屏風山 鎮国寺
(御朱印)

鎮国寺ご本尊

胎蔵界大日如来坐像
ご真言 おん あびらうんけん ばざら だとばん

創建

大同元年(806年) 弘法大師 空海

宗派

真言宗 御室派

霊場ご本尊

如意輪観世音菩薩(九州西国霊場ご本尊)

ご真言

おん はんどま しんだ まに じんば ら うん

如意輪観音について

如意輪観音は六(あるいは七)観音の一つで、人々に金銀財宝を与え、その上それを得たのちに精神の幸福までもたらしてくれるという有難い観音様です。その持物は全ての願いを叶えると言われる「如意宝珠」と仏教そのもの象徴であり、煩悩を打ち砕く武器でもある「法輪」であり、そのお心を示しておられます。
多くの座像では、左ひざを立てて座り、これからどのように人々を救おうか考えている様子を表している思惟手(しゆいしゅ)と言われる手を頬に添えるお姿をよく見かけることが出来ます。

住所・連絡先

福岡県宗像市吉田966 TEL 0940-62-0111
(地図)

アクセス

九州自動車道「若宮」インターから約25分
九州自動車道「古賀」インターから約30分

JR鹿児島本線「東郷駅」下車 徒歩1時間15分 タクシー10分
JR鹿児島本線「東郷駅」下車 神湊波止場行き(宗像大社経由)に乗車「宗像大社前」で下車 徒歩15分

ご詠歌

まことある みちをおしえて もろびとの まゆいをすくう のりのすべらぎ

織幡明神の本地仏の如意輪観世音菩薩(第三十一番札所 屏風山 鎮国寺)

空海が遣唐使船で唐に渡航中、大暴風雨に遭遇したそうです。
その時、海の守護神・宗像三女神をはじめ諸仏菩薩に祈ったところ、波間に不動明王が現れ、右手に持っていた利剣で波を振り払い暴風雨を静め、そして、無事に入唐することが出来た空海は、長安・青龍寺の恵果和尚より真言の秘法を授かりました。


806年に帰国すると、空海はまず宗像大社を礼参。
その時、屏風山に五色の雲がたなびき、山中にて洞窟(現・奥の院)を発見しました。
そして、その洞窟で修行をしていた際『この地こそは鎮護国家の根本道場たるべき霊地』というお告げがあり、一宇を建立して屏風山鎮国寺と号したそうです。
それがこのお寺の始まりといいます。

鎮国寺は、中世は宗像大社の神宮寺として、また近世では福岡藩主黒田氏の保護を受けるなど繁栄しました。
本堂(五仏堂)には宗像五社(沖津宮・中津宮・辺津宮・許斐権現・織幡神社)の本地(持)仏とされる五躯(大日如来・釈迦如来・薬師如来・阿弥陀如来・如意輪観音)が安置されています。
いずれも桧を材とする寄木造で、玉眼が嵌入されています。いずれも鎌倉時代の作と考えられています。

九州西国霊場 第三十一番札所 屏風山 鎮国寺

その如意輪観音は、伝教大師・最澄の作といわれ、宗像大社の境外摂社の織幡明神として現れた本地仏とされています。
本地垂迹説(仏や菩薩が人々を救済するため日本の神となり現れたと説く)」に基づき造られたとされています。

南無大師遍照金剛

今回はは九州西国霊場にスポットを当てた記事として「第三十一番札所 屏風山 鎮国寺」をお伝えしてまいりましが、鎮国寺は九州西国霊場第三十一番札所であるとともに、九州三十六不動尊霊場第三十四番札所九州三十三観音霊場第一番札所として打ち始めのお寺であり、九州八十八所百八霊場第八十八番札所・百八番札所として結願のお寺ともなっています。
九州西国霊場以外の記事は改めてお伝えしてまいります。

ちなみに他の霊場の霊場ご本尊は、
八十八所百八霊場第第八十八番札所「胎蔵大日如来座像」 本堂(五仏堂)
百八番札所の霊場ご本尊は「不不動明王立像動明王立像」 奥の院
九州三十六不動尊霊場第三十四番札所「不動明王立像(身代り不動)」 護摩堂
九州三十三観音霊場第一番札所「聖観音立像」 文殊堂」と「地蔵堂」の間
となっています。

九州西国霊場 第三十二番札所 冷泉山 龍宮寺

次回は九州西国霊場「第三十二番札所 冷泉山 龍宮寺」をお伝えしていきます。

願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌

コメント