九州三十三観音霊場 第一番札所 屏風山 鎮国寺

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九州三十三観音霊場
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九州三十三観音霊場とは

智慧と長寿とは本来一如」といいます。
健康で、幸せな毎日のために、心の曇り、心の「ぼけ」からまず取り除いていくことが大切です。
九州三十三観音霊場を巡拝することによって、観音様のありがたい光を感得し、姿を変えた観音様に必ず会えることでしょう。

高齢者の認知症は社会問題ともなってきています。
その認知の問題は、社会に及ぼす物心両面での影響は計り知れないものがあります。
このような社会情勢を憂い、鑑み発足したのが、この霊場会だそうです。

鎮国寺は、中国より帰朝された弘法大師が、鎮護国家の根本道場として最初に建立された寺で、本堂(五仏堂)には、宗像五社の本地仏とされる大日、釈迦、薬師、阿弥陀如来とともに、境内、文殊堂と地蔵堂の間に霊場ご本尊である聖観音がお祀りされています。

今回は、その聖観音様を霊場ご本尊とする「九州三十三観音霊場」札所の打ち始めとしての「第一番札所 屏風山 鎮国寺」をお伝えしてまいります。

九州西国霊場~より

『概略』

屏風山 鎮国寺
(御朱印)

創建

大同元年(806年) 弘法大師 空海

宗派

真言宗 御室派

ご本尊

胎蔵界大日如来坐像

ご真言

おん あびらうんけん ばざら だとばん

霊場ご本尊 聖(しょう)観世音菩薩について

別名、観音菩薩(かんのんぼさつ)とも呼ばれ、人々を常に観ていて救いの声(音)があれば瞬く間に救済する、という意味からこの名が付けられ日本でも多く信仰されました。
六観音の一つに数えられ、地獄道に迷う人々を救うとされています。
苦しんでいる者を救う時に千手観音や十一面観音などの六観音や三十三観音など、様々な姿に身を変えて救いの手を差し伸べます。
それら変化観音と区別するために変化観音に対して、変化しない観音をいい、また一番もとの観音(本来の姿の観音)という意味で、聖観音と呼ばれるようになりました。
単独で祀られることも多いのですが、阿弥陀如来の左脇侍として勢至菩薩と共に三尊で並ぶこともあります。
ちなみに般若心経は観音菩薩の功徳を説いたものです。

ご真言

おん あろりきゃ そわか

奉安場所

「文殊堂」と「地蔵堂」の間

住所・連絡先

福岡県宗像市吉田966 TEL 0940-62-0111
(地図)

アクセス

九州自動車道「若宮」インターから約25分
九州自動車道「古賀」インターから約30分
駐車場あり

JR鹿児島本線「東郷駅」下車 徒歩1時間15分 タクシー10分
JR鹿児島本線「東郷駅」下車 神湊波止場行き(宗像大社経由)に乗車「宗像大社前」で下車 徒歩15分

ご詠歌

たみやすく しずまるくには みほとけの ふかきちかいの しるしなりけり

巡礼の音が溶け込む浄域(第一番札所 屏風山 鎮国寺)

空海が遣唐使船で唐に渡航中、大暴風雨に遭遇したそうです。
その時、海の守護神・宗像三女神をはじめ諸仏菩薩に祈ったところ、波間に不動明王が現れ、右手に持っていた利剣で波を振り払い暴風雨を静め、そして、無事に入唐することが出来た空海は、長安・青龍寺の恵果和尚より真言の秘法を授かりました。
806年に帰国すると、空海はまず宗像大社を礼参。
その時、屏風山に五色の雲がたなびき、山中にて洞窟(現・奥の院)を発見しました。
そして、その洞窟で修行をしていた際『この地こそは鎮護国家の根本道場たるべき霊地』というお告げがあり、一宇を建立して屏風山鎮国寺と号したそうです。
それがこのお寺の始まりといいます。

鎮国寺は、中世は宗像大社の神宮寺として、また近世では福岡藩主黒田氏の保護を受けるなど繁栄しました。
本堂(五仏堂)には宗像五社(沖津宮・中津宮・辺津宮・許斐権現・織幡神社)の本地(持)仏とされる五躯(大日如来・釈迦如来・薬師如来・阿弥陀如来・如意輪観音)が安置されています。
いずれも桧を材とする寄木造で、玉眼が嵌入されています。いずれも鎌倉時代の作と考えられています。

九州西国霊場 第三十一番札所 屏風山 鎮国寺

さて、今回の九州三十三観音霊場の霊場ご本尊は、本堂(五仏堂)に向き合うように建っている文殊堂と地蔵堂の間におられます。

昭和59年に開創された「ぼけ封じ観音霊場」の33番結願札所として安置されました。
老後の人生をサポートしてくださることから平成29年に「いきいき観音」と改名しました。
私たちの第2第3の人生をより豊かに過ごせるよう応援してくださる観音様です。

その聖観音様の右手には、もう一体の聖観音様がおられますが、こちらは「ふれあい観音(だきつき観音)」といって、参拝者がその像に直接触れて観音様の御利益が得られるという尊像です。

南無大師遍照金剛

今回は九州三十三観音霊場札所の打ち始めとしての「第一番札所 屏風山 鎮国寺」をお伝えしてまいりましが、鎮国寺は九州三十三観音霊場第一番札所であるとともに、九州三十六不動尊霊場第三十四番札所や九州西国霊場第三十一番札所、そして九州八十八所百八霊場第八十八番・百八番として結願のお寺ともなっています。
九州三十三観音霊場以外の記事は改めてお伝えしてまいります。

ちなみに他の霊場の霊場ご本尊は、
八十八所百八霊場第第八十八番札所「胎蔵大日如来座像」 本堂(五仏堂)
百八番札所の霊場ご本尊は「不不動明王立像動明王立像」 奥の院
九州三十六不動尊霊場第三十四番札所「不動明王立像(身代り不動)」 護摩堂
九州西国霊場第三十一番札所「如意輪観世音菩薩」 本堂(五仏堂)
となっています。

次回は、九州三十六不動尊霊場第三十四番札所「屏風山 鎮国寺」を不動霊場にスポットを当ててお伝えしていきます。

願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌

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