九州三十六不動尊霊場 第三十番札所 日輪山 延命院

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九州三十六不動尊霊場
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佐賀城から近く、国指定重要文化財の楼門や県指定の天然記念物の大楠が聳える与賀神社のすぐ隣に延命院はあります。延命院は佐賀県内屈指の歴史を持つ、創建は1400年以上も前で鎮護国家の祈願道場として開かれた勅願寺で、かつては金剛院と称していました。

『概略』

日輪山 延命院
(御朱印)

創建

欽明天皇25年(564年) 欽明天皇

宗派

天台宗

ご本尊

寺院・霊場ご本尊

不動明王坐像(一願不動尊
(御影)

ご真言

なあまく さあまんだあ ばあさら なん せんだん まあかろしゃな そわたや うんたらたかんまん

不動明王について

不動明王は、密教の教主、大日如来が衆生教化のため変身した明王の中では最高位の仏様です。
普段は柔和な大日如来が、優しさだけでは通用しない人々を救済するために、あえて怒りの形相をしています。
邪悪な相手には徹底的に厳しく、人が間違った道へ進もうとした時には、正しい道へと戻れるように諭してくれる存在です。
迷いの世界から煩悩を絶ちきり、仏の道を教えてくれる尊い存在なのです。

空海が日本にもたらした最初のお姿は両目を見開く恐ろしい形相で、おさげ髪のお姿でした。その後19世紀になると、「不動十九観」が定められ左目をやや閉じ、右目を開ける天地眼、上唇を下歯で噛み下唇を上歯で噛むといった特徴となりました。
そして倶利伽羅剣という宝剣と悪い心を縛り上げることにより、善き心を呼び起こさせるための羂索と呼ばれる網をもっておられます。
さらに背後には炎が立ち上げる火焔光背があります。

不動十九観とは

不動明王を心に浮かべる時、その見た目の特徴を表すもので、これを満たしたものを心に描くと理想的な不動明王の姿が描ける考えられます。

1.大日如来の化身であること。
2.真言中に「ア」・「ロ」・「カン」・「マン」の四字があること。
3.常に火生三昧に住していること。
4.童子の姿を現わし、その身容が卑しく肥満であること。
5.髪の毛の上に七沙髻があること。
6.左に一弁髪を垂らすこと。
7.額に水波のようなしわがあること。
8.左の目を閉じ右の目を開くこと。
9.下の歯で右上の唇を噛み、左下の唇の外へ出すこと。
10.口を固く閉じること。
11.右手に剣をとること。
12.左手に羂索を持つこと。
13.行者の残食を食べること。
14.大磐石の上に安座すること。
15.色が醜く、青黒であること。
16.奮迅して忿怒であること。
17.光背に迦楼羅炎かるらえんがあること。
18.倶力迦羅竜くりからりゅうが剣にまとわりついていること。
19.矜羯羅童子と制多迦童子の二童子が侍していること。

住所・連絡先

佐賀県佐賀市与賀町2-45 TEL 0952-25-0035
(地図)

アクセス

【電車】
JR唐津線佐賀駅よりタクシー約10分
【車】
長崎自動車道・佐賀大和ICより約20分

駐車場あり 10台

ご詠歌

明らけく のちの仏の 御世までも
     光りたまえよ 法のともしび

智証大師・円珍作と伝わる一願不動

延命院は佐賀県内屈指の歴史を持つと同時に、九州三十六不動尊霊場の中でも最古刹で、創建は1400年以上も前で鎮護国家の祈願道場として開かれた勅願寺で、かつては金剛院と称していました。
延命院の寺号は江戸時代初期に天海大僧正から授けられたものだそうです。

延命院のある地域は江戸時代には「馬場」と呼ばれた今風に言えば駐車場のように馬を繋ぎとめて置く場所で、お城からは最も近い地域でした。

一説に智証大師の作と伝わる秘仏・不動明王は厨子に納められ須弥壇中央に二童子を従えたお前立の後ろに奉安されています。
その左右には左に弁財天、右に阿弥陀如来が祀られています。
智証大師円珍は唐で学んだ入唐八家(最澄、空海、常暁、円行、円仁、恵運、円珍、宗叡)の一人です。
ご宝号は「南無大師智慧金剛(なむだいしちえこんごう)」。

その不動明王様は肥前の大名、龍造寺隆信が戦勝品として持ち帰ったもので、「一願不動」と呼ばれ、一つの願い事を真剣に祈れば成就されるそうです。

立像が多い中、こちらの尊像は、自身も修行続けておられるお姿からか坐像です。
小さいながら威圧感もあり、その霊験はあらたかで様々な逸話が寄せられているそうです。

また境内奥には、佐賀藩初代藩主の鍋島直茂公が世継ぎを早くなくなったため、次に生まれてくる世継ぎの命が少しでも伸びるよう願いを込めて祀った像高40cmほどの千手観音が祀られた観音堂もあります。
こちらの尊像も秘仏となっているそうです。

南無根本伝教大師福聚金剛

お隣にある与賀神社は欽明天皇の代の創建といわれる古社です。
室町時代前後の作と推定される楼門が見どころです。
現在まで幾度も大修理が施され、佐賀地方では珍しい古建築で、石橋・鳥居と共に国の重要文化財となっています。
また、樹齢1400年と伝えられる大楠県の天然記念物に指定されています。
境内には佐賀恵比須神社があり、毎年1月9・10日の「十日恵比須」は多くの人で賑わいます。

次回は九州三十六不動尊霊場 第三十一番札所「寳雨山 金乗院」をお伝えしていきます。

願がわくは
この功徳をもってあまねく一切に及およぼし
われらと衆生とみなともに仏道を成ぜんことを 合掌

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