
今日5月23日は産科瘻孔をなくすための国際デーです。
2012年(平成24年)12月の国連総会で制定した国際デーの一つです。
この国際デーは、産科瘻孔をなくすために意識向上を図り、行動を促進するための日です。
瘻孔(ろうこう)とは、皮膚・粘膜や臓器の組織に、炎症などによって生じた管状の欠損・穴のことです。

産科瘻孔(Obstetric Fistula)は、閉塞性分娩に対して帝王切開などの適切な医療処置が行われない場合、胎児の頭が母体の骨盤を長時間圧迫することにより、母体の組織が壊死し、産道と膀胱または直腸との間に瘻孔が形成される障害です。
また、質の高い医療が適時に受けられないまま長時間の閉塞性分娩が続くことで、産道と膀胱または直腸の間に穴が開く状態です。
産科瘻孔は、慢性的な尿失禁・便失禁の症状を引き起こし、皮膚感染や腎臓疾患、不快な体臭をまねき、治療しないと死に至る場合もあります。
また、うつ病の発症や社会的な孤立、経済的な困窮に至る場合も多く、深刻な問題となっています。
瘻孔を伴う妊娠の90%は死産に終わります。
近年、世界の母子保健は大きく進歩しましたが、産科瘻(フィスチュラ)の脅威は、特に低所得国・中所得国において依然として存在しています。
妊娠と出産は概してかつてないほど安全になったとはいえ、毎年何千人もの女性が産科瘻の悲惨な結果に苦しんでいます。
長時間の分娩や閉塞性分娩に起因するこの出産時の障害は、単なる医学的問題ではなく、社会に根深く根付いた構造的な不平等も反映しています。

閉塞性分娩は、アフリカやアジア、ラテンアメリカなど発展途上国において、低年齢や栄養不良などにより、骨盤が十分に発達していない状態で妊娠した場合などに起こります。
産科瘻孔は、予防可能であり、また、専門の外科医による修復手術により治療が可能です。
初回妊娠年齢を遅らせたり、有害な伝統的慣習を中止したり、産科ケアを適切な時期に受けたりすることで、大部分を回避することができます。

2003、国連人口基金とそのパートナーは、妊産婦と新生児の健康を改善するという国際目標に沿って、また、先進国と同様に発展途上国でも産科瘻が稀になるようにすることを目標に、瘻を根絶するための世界キャンペーンを開始しました。
そして2018年の国連総会では2030年までにこれを終わらせる決議を採択しました。
世界的に産科瘻孔を根絶するには、強力な政治的リーダーシップ、戦略的かつ緊急の介入、大幅に増加した資源、そして政府、パートナー、市民社会、医療提供者、女性、地域社会の間の連携強化が必要です。


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