
今日5月22日は国際生物多様性の日です。
1994年(平成6年)の「生物の多様性に関する条約」の締約国会議で制定した国際デーの一つです。
当初の日付は、条約が発効された1993年(平成5年)12月29日にちなみ、12月29日でしたが、2000年(平成12年)の第5回締約国会議で、もっと認知されやすい日付として、条約が採択された1992年(平成4年)5月22日にちなみ、5月22日に変更するよう勧告が出され、それを受けて同年の国連総会で日付が変更されました。
野生生物の保護などにより地球上に生息する生物の多様性を保全すること、また、生物資源の持続可能な利用について理解を深めることが目的です。
生物多様性の保全のために、国による重要な地域・種の特定とモニタリング、先進国による開発途上国の経済的・技術的な支援、生物多様性に関する情報交換や調査研究の協力などが行われています。
この日には、世界各地の子どもたちが学校や地域などで植樹などを行う「グリーンウェイブ」というイベントが開催されます。
5月22日の午前10時(現地時間)に植樹などを行うことにより、この活動が地球上の東から西へ波のように広がっていく様子から、「グリーンウェイブ」(緑の波)と呼ばれています。
生物多様性

生物多様性(biodiversity)とは、生物に関する多様性を示す概念で、生態系、生物群系または地球全体に、多様な生物が存在していることを指します。
生態系の多様性、種多様性、遺伝的多様性(遺伝子の多様性、種内の多様性)から構成されます。
生物多様性の定義には様々なものがありますが、生物の多様性に関する条約では「すべての生物(陸上生態系、海洋その他の水界生態系、これらが複合した生態系その他生息又は生育の場のいかんを問わない)の間の変異性をいうものとし、種内の多様性、種間の多様性及び生態系の多様性を含む」と定義されています。
ホットスポット

生物多様性ホットスポットは多数の固有種が存在する地域です。
ホットスポットの大部分は熱帯に位置し、その多くは森林です。
ホットスポットは人口爆発地域の近くにあることが多く、人間活動が劇的に増加・拡大しているため、固有種が危機にさらされています。

ホットスポットの例として、次の地域があります。
ブラジルの大西洋岸森林には約2万種の植物、1350種の脊椎動物と何百万種の昆虫類がいて、半数程度は固有種だと推定されています。
6500万年前にアフリカ大陸から分離したマダガスカル島では、乾いた落葉樹林と低地熱帯雨林において、固有種の比率と生物多様性が非常に高くなっています。
インドネシアの17000の島々は735,355平方キロメートルをカバーし、世界の開花植物の10%、哺乳類の12%、爬虫類、両生類、鳥類の17%、およそ2億4000万人の人々を含んでいます。
また日本列島もホットスポットの一つとして知られています。
海洋

海洋においては、サンゴ礁など沿岸域に多くの生物が生息することが知られています。
低温高圧の厳環境下にある深海は、静的な世界と考えられがちですが、実際は外洋深海の生物多様性も高いです。
ある分類群の動物プランクトンの多様性は水深1000~1500(上部漸深層)で最大となり、漂泳性(海中を漂う遊泳)魚類の種多様性も同じ水深域で最大になると考えられています。
中生代白亜紀に海洋無酸素事変が起き、深海の生物の多くが絶滅したと考えられるため、現在の深海生物の大多数は新生代以降に進出してきたとされています。
海洋での水平方向の生物多様性の分布は、北半球では緯度に依存し、一般には極域ほど多様性が低く、赤道帯ほど高くなります。
しかしながらプランクトンに限定した場合は、北緯15~40度の間で最も多様性を示します(最大は北緯20度)。
北極海は歴史が浅いために、他の北半球の海より多様性が低いく、南半球では緯度による多様性の違いはありません。
なお、日本近海は海洋生物における世界最大の生物多様性を持つ海であり、全海洋生物種数の14.6%が分布しています。


コメント