5月14日 種痘記念日

今日は何の日

今日5月14日は種痘記念日です。

1796年のこの日、イギリスの医学者エドワード・ジェンナーが世界で初めて種痘しゅとう)の接種を行いました。
種痘(しゅとう)とは、天然痘の予防接種のことで、ワクチンを皮内に接種します。

当時、天然痘(てんねんとう)は最も恐ろしい病気の一つで、ヨーロッパだけで毎年60万人もの命が奪われていました。
天然痘は、天然痘ウイルスを病原体とする感染症の一つです。
致死率が平均で約20%から50%と非常に高く、発症すると高熱が続いて、全身に化膿性の発疹ができるため、運よく治った人でも顔中が酷い痘痕(あばた:皮膚にぶつぶつの小さなくぼみが残る)となりました。

ある時、ジェンナーは乳絞りの女性から牛痘にかかると天然痘にはかからないことを聞いて研究を開始しました。
天然痘に比べると、牛痘は、はるかに死亡率の低い安全な病気でした。
ジェンナーはこれが天然痘の予防に使えないかと、18年にわたって研究を続けました。

そして1796年5月14日、牛痘にかかった乳絞りの女性サラ・ネルムズの手の水疱からとった膿を、使用人の子である近所に住んでいた8歳の男児フィップスの腕に接種しました。
10日後に発症しましたが、すぐに治癒し、その後、天然痘を接種しても感染はせず、実験の成功を裏付けました。

この実験は1798年に論文として発表されましたが、反論者が多く学会では認められませんでした。
しかし、ジェンナーは貧しい人たちに無料で種痘の接種を行ない、次第に認められるようになりました。

その後、天然痘による死亡者は劇的に減少し、1979年(昭和51年)に世界保健機構(WHO)によって根絶が確認され、翌1980年に「天然痘根絶宣言」が行われました。
天然痘は、人類が根絶した人間に感染する感染症の唯一の例です。

天然痘の予防において、それまで行われていた人痘接種より安全性の高い牛痘接種の種痘法を開発したジェンナーは「近代免疫学の父」とも呼ばれています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました