初天神 | 鷽(うそ)替え神事 | 鬼すべ神事 | 2024年版

初天神 風物詩
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初天神

初天神

25日は「初天神」ですが、各地の天満宮や天神社のご祭神、菅原道真公が承和12年(845年)6月25日にお生まれになり、延喜3年(903年)2月25日に亡くなられましたのに因み、その日にあたる25日は天神様の縁日としています。
そして、その年の最初の縁日を「初天神」としています。

全国的には、その初天神の日に鷽替え神事を行うところも多いようです(太宰府天満宮は7日)。吉兆を招く神事として今でも多くの参詣者を集めています。

鷽替え神事

元来は太宰府天満宮で古来から行われてきた正月七日夜に「鬼すべ」とともに吉兆を招く神事でした。
その神事が現在では全国へ広がり亀戸天神社大阪天満宮道明寺天満宮など、九州では住吉神社等でも行われています。
木彫りの鷽の木像である木うそを「替えましょ、替えましょ」の掛け声とともに他の参詣者のものと交換しあうことで有名ですが、亀戸天神社では前年神社から受けた削り掛けの木うそを新しいものと交換します。
木うそを交換しながら、前の年に知らず知らずのうちについてしまった「嘘」を天神様の誠心に取り替え、これまでの悪いことを「嘘」にして今年の「吉」に取り替えるという意味で行われる神事です。

鷽替え神事 木ウソ

初天神の日に行われるが多い鷽替え神事ですが、起源となっている太宰府天満宮では正月7日の酉の刻(17時から19時)から鬼すべ神事と併せて行われています。それに倣い福岡県内の道真公を主祭神としている神社でも7日に行われるところが多いようですが、亀戸天神社では1月24日、25日に、讃岐守を勤めた香川の滝宮天満宮では4月24日とその斎行日は各神社で異なりますので、詳しくは各神社に問い合わせてみてください。

太宰府天満宮ではその木ウソの底には金鷽の当選番号が書かれていて当選者は拝殿にて授与されます。
また金鷽みくじでも、数体の金鷽が当たるそうです。

鷽替え神事の由来は、大宰府にて菅原道真公が蜂に襲われた時に、ウソの大群が飛んできて助かったという伝承に基づいて行われる吉兆神事が発祥となっています。

その彫られた「ウソ」という鳥ですが、スズメの仲間でスズメよりやや大きい15センチほどの鳥で、古語で口笛のことを「うそ」と言っていましたが鳴き声が口笛に似ていることから「ウソ」という和名がつきました。
オスは灰青色、黒そして頬や喉が淡桃色でとてもシックな色合いの鳥です。

鷽 ウソ うそ

ちなみに授与されるのが木ウソではなく、張り子や土人形のウソなどが授与される神社もあります。

鬼すべ神事

福岡の太宰府天満宮で鷽替え神事に引き続いて斎行されるの「鬼すべ神事」です。
例年ですと日本三大火祭りのひとつになっていてその勇壮さは特筆すべきものです。

鬼すべ神事

この鬼すべ神事は完和2年(986年)に道真公の曽孫にあたる菅原輔正公により始められました。
「鬼すべ」は、太宰府の方言である「燻す」という意味の「すべる」に由来していて、年初めに煙で鬼を燻し出し、火除けを含む災難消除と開運招福を願って続けられています。

鷽替え神事が終了した後、氏子の方々300名余りが鬼係、鬼警固、燻(すべ)手、松明の各係が「鬼じゃ、鬼じゃ」の掛け声勇ましく参道を練り歩き、境内東神苑にある「鬼すべ堂」へと進んでいきます。

鬼すべ堂に到着すると燻手と鬼警固、そして鬼係の間でひと悶着があった後、鬼と鬼警固を鬼すべ堂へと送り込みます。

堂前では積まれていた藁や青松葉などに御本殿で起こされお祓いされた御神火が点火されその煙を道内に送り込まんとする燻手たちが大きな団扇で煽り立てます。鬼警固はその煙を追い出そうと持っていたテン棒で堂の板壁を打ち破るという攻防が繰り広げられます。
板壁が破られると堂内にいた荒縄で48ヵ所を縛られた鬼は「鬼係」に囲まれて、堂内を七回半、堂外を三回半鬼係とともに周り、その際堂内では神職が、堂外では氏子会長が一周ごとに鬼に向かって煎り豆を投げつけ、卯杖(うづえ)で打ち付け、鬼を退治した後、火の祭典「鬼すべ神事」は幕を閉じます。

鬼退治が終わると神事は終了しますが、燃え残った板壁は「火除けのお守り」として持ち帰り玄関先などに祀ります。

結詞

もう一度、初心に戻って日々の行動を「変えましょ、変えましょ」といきたいものです。

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