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玄鳥去 つばめさる 歳時記
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玄鳥去 つばめさる

18日より七十二候も「玄鳥去(つばめさる)」になります。今年は気象庁も「異常気象」と認めるような大雨に見舞われ、ここ数日も台風14号の影響で九州をはじめとする各地で更なる大雨に警戒が必要のようです。その台風が通り過ぎた後は、気温が高い傾向が続くようですが、日中の暑さはさておいて、朝晩吹く風は幾分凌ぎやすくなってきました。
少しずつ秋が感じられるこの頃、21日は十五夜中(仲)秋の名月」を迎えます。

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玄鳥去(つばめさる)

玄鳥去 つばめさる

春先に日本へやってきたツバメたちが子育てを終えて南へ渡っていく頃です。
玄鳥とは「ツバメ」のことを指し、旧暦8月は「燕去月つばめさりづき)」とも呼ばれ、季節の移ろいを知らせる象徴の鳥の一つとして親しまれてきました。
ツバメは春と秋に渡りをします。「玄鳥去」と対をなす七十二候は清明の初候、第13候の「玄鳥至(つばめいたる)」で2021年は4月2日でした。「玄鳥至(つばめいたる)」は越冬地から再びツバメが戻りやってくるという意味です。

ツバメの渡りの距離はなんと3000kmから5000kmにも及び、東南アジアの台湾、フィリピン、マレー半島さらにはオーストラリアにまで渡っていきます。

2月の初旬から1羽ずつ南西諸島に現れ9℃の等温線に沿って1日に20kmから30kmずつ北上し、4月下旬ごろ北海道に達します。その際は、オスがメスより数日早く昨年子育てをした巣に戻ってくるようです。
そしてそのツバメが子育てを終えた9月中旬から10月下旬にかけて今度は越冬地の南へと小グループ単位の集団を作って旅立っていきます。

ツバメは1シーズンに2回の子育てをすると言われています。

育つまでは凡そ20日間で巣立ちますが、最初の子育てを終えた幼鳥は巣立った後の巣が2番目の子育てのための巣となってしまうため、帰る巣も無く出発の日まで間は水辺のアシ原や大きな樹木などで集団を作って一人前の「渡り鳥」になるための鍛錬をしながら成長していきます。

夏になると、2番目に巣立った幼鳥や子育ての終わった親鳥たちもその集団に加わります。

そして旅立ちの日、親鳥から順に旅立っていきます。親たちは幼鳥たちを連れて行ってはくれません。
そんな幼鳥たちですが、生まれながら、太陽や地磁気によって方角を知り、目的地に近づくと地形や目立つ建造物をたよりに正しい場所を見つけるという「渡りの能力」を持っているそうです。

さらにツバメは飛びながらほとんどの生活を送れるようにその体は出来ていて、食事や水浴びなど空中を飛びながら何でもこなしてしまいます。
まるで走りながら何でもこなしてしまう自転車のロードレーサーのようです。

玄鳥去 つばめさる

その抜群の飛翔力で島伝いに渡っていきます。
越冬地での暮らしぶりは、巣は作らず、日中は田んぼ・川・沼などでエサを捕り、日暮れになるとエサ場から市街地の電線や街路樹に帰ってきて集団で眠っているそうです。
来年も元気に無事に帰ってきてくれることを願いつつ、「行ってらっしゃい!」と静かに見送ってあげたいものです。

十五夜・中(仲)秋の名月

さて2021年の9月21日は、旧暦の8月15日十五夜」です。
中秋の名月」とも呼ばれています。
中には新暦の9月15日がその日だと思われている方も多いとは思いますが、中秋の名月は旧暦の8月15日の月を指しています

そして十五夜とは新月から15日目の月を言うのですが、実際の新月から満月までは月と地球の公転軌道の関係から14日から16日と若干の幅があり必ずしも十五夜が満月とは限りません。しかし、2021年は奇しくも十五夜である9月21日がちょうど満月となります。

シルバーウィーク真っ只中ではありますが、新型コロナウィルス禍の中、緊急事態宣言蔓延防止等重点措置が発出中で外出や移動の自粛が要請されていますので、静かに満月を愛でてみたらいかがでしょうか。
そこで気になる皆さんの地域のお天気ですが、九州、沖縄地方の週間予報では比較的お天気は良さそうですので、名月のお月見は期待できそうです。

中秋の名月と仲秋の名月

中秋の名月 仲秋の名月

余談にはなりますが、皆さんが「ちゅうしゅうのめいげつ」を漢字で書く場合に「中秋の名月」と書かれますか?それとも「仲秋の名月」と書きますか?
結論から言いますと、その答えは、どちらも「正解」です。
中秋と仲秋では若干意味が違いますが、旧暦8月15日の「月」を指していることには違いありません。そこでその違いを簡単にまとめておきましたので参考になさってください。

中秋

旧暦では7月・8月・9月を秋としていますので、ちょうどその真ん中の日すなわち8月15日を「中秋」と呼んでいます。ですから、8月15日の月を指しています。

仲秋

旧暦の7月を「初秋」、8月を「仲秋」そして9月を「晩秋」と呼んでいたので、8月の満月すなわち15日の月を指しています。

お月見のしつらえ

窓辺やベランダ、縁側や庭先にテーブルを置いて簡易の月見台を設えて、テーブルの上には収穫に感謝するお祭りという意味合いに因んでお供え物を飾り、月の出を待ちたいものです。ちなみに九州・沖縄8県の2021年9月21日前後の月の出・月の入りは概ね19時前には月が出て、翌朝6時前後には沈みます

その際のお供え物は一般的には次のようなもので良いのではないでしょうか。

お月見団子

月見団子・・・12個閏年は13個)また15個の満月のように丸く作り、積み上げた団子は米などの穀物の収穫に感謝する意味があります。
また丸くせず里芋のような形に作るところもあります。また月見団子の場合その供える数も簡略化して5個でもかまわないようです。

お月見団子 里芋型

沖縄では「ふちゃぎ」という餅に塩ゆでした小豆をまぶしたものを食べます。

フチャギ ふちゃぎ 沖縄

サトイモ(きぬかつぎ)、サツマイモ・・・十五夜は別名「芋名月」と呼ばれ芋類の収穫に感謝する日でもあります。

きぬかつぎ サトイモ

ススキ・・・ススキは月の神様の依り代と言われています。本来は稲穂が依り代とされていたのですが、この時期に稲穂が無かったため稲穂に似たススキが代用されたようです。ススキとともに「秋の七草」なども飾ってみるのもいいかもしれません。

十六夜(いざよい)

満月

十六夜は文字通り十五夜の次の夜の月を指し「じゅうろくや」と読みますが「いざよい」とも読まれます。
その「いざよい」の意味は、「躊躇(ためら)う」=「いざよう」という動詞の名詞形です。
それを月に当てはめたのは、月の出の時間に関係しています。
月の出は30分程度日々遅くなっていくのですが、前夜に愛でた美しい月を再び見たいと思う気持ちに反して、月は前夜より遅く、まるで躊躇っているように出てくるので「いざよい」と表現したのだと言われています。

結詞

さて、余談になりますが、お月見は十五夜だけではないのはご存じでしたか?十五夜の他にも「十三夜」のお月見行事があります。
2021年は10月18日がその日に当たります。その時期になりましたらお伝えしていきたいと思っています。
さて、空を見上げれば、モクモクとした入道雲とともに羊雲や鰯雲など秋の訪れを示す雲も現れて、秋が着実に近づいてきているのを感じさせてくれます。夏と秋の鬩ぎあいのせいか、大気の状態が不安定になり時折雷が鳴ることもあります。

秋分 雷乃収声

暦は二十四節気は「秋分」そして七十二候は「雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)」と移っていきます。

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