雷乃発声 | かみなりすなわちこえをはっす | 春雷 | 初雷 | 虫出しの雷 | 七十二候 | 歳時記

雷雲 歳時記
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雷乃発声 かみなりすなわちこえをはっす

31日より暦は春分の末候「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」になります。春の訪れを告げる春雷が鳴り始める頃です。
春の雷は、「虫出しの雷」とも呼ばれ、冬の間、隠れていた虫たちも活動し始めます。

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雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)

七十二候は春分の末候「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」となります。
気温も徐々に上がり、農家にとって農事を始める号砲ともいえる雷が鳴り始める頃です。
この雷乃発声は秋分の初候「雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)」とをなす七十二候です。

春雷

春雷 初雷 虫出しの雷

雷乃発声でいう雷と雷乃収声でいう雷とでは同じ雷でも発生の仕方少し違うようですが、立春以降に最初に鳴る雷を「初雷」といいその後春に鳴る雷を「春雷」と呼んでいます。
二十四節気や七十二候などの暦は農事と密接に連動していて、この春雷もこの時期、空気や地面がまだ乾燥している農作業の開始時期において雨の場合は恵みの雨となり、稲作などの農事の開始を知らせる号砲ともなっています。
最盛期の雷は断続的に鳴り続けることが多いのですが、春雷は遠くから聞こえてくるような雷で、しかも一回から二回くらい鳴って止んでしまいます。
一方で、春の雷は寒冷前線の通過によって起こるものがほとんどで、雹(ひょう)や雪が降ることもあり、作物の若葉や新芽に被害をもたらすため、農家の方々には油断のならない気象現象でもあります。

雷とは

さて雷は、自然界で起こる雲と雲の間または雲と地上との間で起こる放電現象ですが、その雷の中にもその発生のメカニズムにより「熱雷」「界雷」「熱界雷」「渦雷」「放電」「幕電」「超高層雷放電」など7種類の雷があるとも言われています。
その中で春に多く発生する雷は「界雷」と呼ぶ雷が多いようです。
この界雷は日本海の低気圧から伸びる寒冷前線に伴う積乱雲により発生する雷です。
先ほども書きましたが、大気が不安定なこともあり荒天を伴い、ヒョウや雪を降らせたり激しい雨や突風などを伴うこともあります。

「雷の多い年は豊作になる」という言い伝えもあるように、昔は雷の光が稲を実らせ育てると考えられていたそうです。現代では科学的にも証明されているようです。
「稲妻」という言葉がありますが、昔は、男女ともに配偶者のことを「つま」と呼んでいましたので、稲の夫(つま)が語源といわれています。

雷が接近してきたら気を付けること

雷雲

今年も新コロナウィルスの感染拡大防止の観点から花見の宴会などの自粛などが呼びかけられてはいますが、例年ですと春の行楽シーズン、花見をはじめ、あちらこちらにお出かけになることも多いかと思います。

落雷

春雷もその発雷メカニズムは違っていても雷であることには変わりはありません。
落雷による被害にあわれないためには以下のことを守りご自身の安全を確保してください。

1.避雷針のある鉄筋コンクリートの建物の中にに避難する。
2.自動車・バス・列車などの乗り物に避難する。
3.自転車やバイクなどからは2メートル以上離れる。
4.適当な避難場所が見当たらない場合は、窪地があれば窪地で、そして身を低くして膝を抱えるように体を小さく曲げる。その際は膝を閉じてそれを抱え込むように体を曲げてジッとしている。
5.傘・ステッキ・ストック・釣り竿・ゴルフクラブなどは立てずに体から離しておく。
6.雨宿りを兼ねたりして低い木には絶対近づかない。
7.歩き回らない。

良かれと思っていたが・・・

1.高い建物のすぐそば
高さ5m以上30m以下の高い物体(建物、塔、煙突、クレーン等)があれば、最高点を45度以上の角度で見上げる範囲で、その物体から4m以上離れた場所で足を揃えてしゃがんでいれば、比較的安全です。
2.身に着けている金属製アクセサリーなどを外しても効果は限定的なので外す必要はないようです。
3.ゴム長靴やレインコートの絶縁効果はほとんど期待できないとも言われています。

結論からいうと雷が近づいてきたら速やかに安全な場所に避難することが大切です。逃げ遅れたら雷の間隔は約1分程度と言われるのでその合間を使って退避するようにしましょう。

雷についての蘊蓄(うんちく)話

難しい話尾が続きましたが、ここでちょっとティーブレイク。

1.音が鳴らなければ雷じゃない?

稲光

皆さんはゴロゴロなる雷もピカッと光るだけの雷も同じく雷と言われると思いますが、気象庁の定義では「雷は雷電(雷鳴と電光)がある状態を指し、電光のみは含まない」とされています。

2.雷の別名「イカヅチ」とは

イカヅチの「イカ」は厳(いか)めしい、そして「ツチ」は精霊または神様という意味です。
昔は雷は神様の仕業あるいは神様そのものと考えられていました。ちなみに雷は「神鳴り」にも通じています。

3.雨の下に田

雷神 神鳴り

雷の語源はなんでしょうか。
その語源は「神鳴り」だといわれています。
鬼の姿で背中には太鼓を背負い、それを打ち鳴らす雷神。今では空想上のものだと思われていますが、昔は本当に雷神が存在していて、雷を鳴らしていると考えられていました。当時の人々はどれほどおっかなかったことか。現代のように科学で証明できなかった時代、神々のなせるわざと考えてもおかしくはないですね。
雷という字は雨冠に田と書きますが、また稲妻などという言葉もありますが、田んぼや稲と切っても切れない関係です。農事にかかわる神様の仕業と捉えるのは不思議ではありません。その神様とは「山の神」と「田の神」です。
秋には神様は山に帰り「山の神」となり、春まさしく春雷の鳴る頃に山を下りてきて「田の神」となる伝承は全国各地にあります。
その神様が田の上を雲として覆い、恵の雨を降らせる様を表しています。

4.クワバラ、クワバラ

桑畑 クワバラ

皆さんはおじいさんやおばあさんが雷が鳴り出すと「クワバラ、クワバラ」と呪文を唱え、雷が落ちないように祈ったのを聞いたことはありませんか。
諸説ありますが、これは「桑の原」ではなくあの学問の神様の菅原道真公が無実の罪をきせられ左遷され、その地で無念の死を遂げた恨みを晴らすため雷神となり宮中に激しく雷を落とした時、道真公の土地であった「桑原」にだけ雷が落ちなかったという伝承から、「ここは桑原ですから雷を落とさないでください」願いを込めて唱えるようになったということです。

ちなみに沖縄では「クヮーギヌシチャ、クヮーギヌシチャ」(桑の木の下、桑の木の下)と唱えるそうです。これも桑は同じですが道真公の「桑」ではなく、中国からの由来のようです。
中国では桑の木は神聖なものとしてその霊力は雷神すら恐れさせ、桑の木には近づかなかったそうです。ですから私は桑の木の下にいますと唱え落雷が無いように祈ったというわけです。
ただ現代では雷の時は絶対に桑の木の下などに退避されませんように!かえって危険です!!

5.エクレアは雷様?

エクレア

あの有名なお菓子のエクレア(エクレール)はフランス語で「雷・稲妻」という意味だったことをご存じでしょうか。
その名がついた由来は形状や素早く食べろ!など諸説ありますが、雷が鳴ったらエクレアを食べて雷を封じ込めるというのはいかがでしょうか。

結詞

今日は雷の話に終始しましたが、遠く聴こえてくる春雷の雷鳴を聴きながら、一日も早く雷様が新型コロナウィルスの感染拡大を収束させてくれることを願っているのは私だけでしょうか。
外出中に雷に遭遇したら、本文でも書きましたが、とにかく、すばやく身を低くして様子をうかがいながら、安全な場所に避難することが大切です。

清明 うりずん デイゴ

暦は二十四節気は「清明(せいめい)」七十二候は「玄鳥至(つばめきたる)」と軒下で燕の赤ちゃんが黄色い口を広げて餌をねだる光景があちらこちらで目に留まるような季節へと移っていきます。

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