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桜始開 さくらはじめてひらく 歳時記
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桜始開 さくらはじめてひらく

18日までに九州7県すべての県で、例年より早く桜の開花宣言がありました。
七十二候も25日より春分の次候「桜始開(さくらはじめてひらく)」に移ります。
今年も新型コロナ禍の中で花見もままならない状況ではありますが、いよいよ春爛漫の時季になります。当ブログも「」写真満載でお届けします。

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桜始開(さくらはじめてひらく)

桜始開 さくらはじめてひらく

七十二候は春分の次候「桜始開(さくらはじめてひらく)」となります。
読んで字のごとく「桜の花が咲き始めるころ」という意味です。
日中の気温も徐々に春らしくなり、今年は福岡でも12日に平年より11日早く、昨年より9日早く「桜の開花宣言」がされました。
もう今ではその桜も満開となり正に春爛漫と言える季節になりました。

今年は新型コロナウィルスの感染拡大防止の観点からイベントや花見の宴会の自粛が呼びかけられ、昨年同様、淋しさも感じられますが、桜の花を愛でる散策までは制限されていないようですので、春の装いで咲き誇る桜を見ながら気分の転換をはかりたいものです。

日本の国花は?桜それとも菊?

日本の国の花は桜だろうか菊だろうか迷うところですが、正式には決められていません
それでも菊や桜は日本を表し、特に桜は日本を代表する花であることには間違いありません。
「花=桜」っと言っていいほどこの桜の咲くのに合わせて「花吹雪」、「花筏(はないかだ)」、「花明かり」など桜と言わず「花」という言葉に置き換えられています。

花冷え

花冷え

桜の咲く頃に、急に寒が戻り、一時的に冷え込むことを言います。
しかしながらこの「花冷え」、山間地では雪と桜の二つの季節のコラボレーションが見られ写真好きにはたまらない光景を繰り広げてくれることもあります。

花曇り

花曇り

桜の咲く頃の曇り空を指して言います。
花見の時の曇り空はちょっとガッカリですが、この時期、暖気が入りやすくおまけに移動性高気圧とその狭間に低気圧が通過しさらに日本の南岸に前線が発生することからどんよりした雲ではなく薄くグレーのベールに覆われたような空模様になることは比較的多いのです。
雲一つなく晴れ渡った青空の下淡いピンクの桜も魅力的ではありますが、白とも言えず灰色とも言えないような空の下での桜も日本人好みの風情を感じさせてくれます。

花明かり

花明かり

満開の桜の花びらが、夜桜見物の時など天空の月や星など光を反射して薄っすらと辺りを明るく照らしているように感じられます。この状況を「花明かり」といいますが、淡いもの仄かなものに「美」を感じる日本人ならでは感性を感じることが出来ます。

花筏(はないかだ) 花の浮橋

花吹雪

桜が満開の時季を過ぎ、はらはらとその色と様から雪にたとえ「花吹雪」という言葉もありますが、その散った桜の花びらが川や湖面を埋め尽くしその上に乗っても沈まずに流れていく筏のように感じられてしまうような情景を表します。また川の淀みやお堀の水面などに橋を架けたように浮かび積もる様子を「花の浮橋」とも呼ばれています。

花筏 花の浮橋

これらの言葉にはやはり日本人の桜好きと昔からの日本人独特の感性をあらためて認識させられます。

日本の代表的桜いろいろ

染井吉野

染井吉野 ソメイヨシノ

桜の代名詞と言っても過言ではないくらいの桜ですが、この染井吉野は後述する江戸彼岸桜大島桜交配種です。江戸末期に現在の豊島区にあたる「染井村」の植木屋さんが交配させて作ったとされる説が有力となっています。
この桜は自力で繁殖することが出来ないため接ぎ木や挿し木でしか増やすことが出来ません。
しかし10年ほどで立派な木になるため全国的に広まりました。
また共通の遺伝子をもつ木であるため同じ気象条件下で同時一斉に咲くことからもお花見や学校などにも盛んに植えられました。

山桜

山桜

関東から以南で分布している桜で古くから分布している桜です。花と葉が同時に出て白に近い薄ピンク色の花を咲かせます。
花見と言えば奈良県の吉野山での「吉野の花見」有名ですが、古くから山に自生しているので、昔の花見と言えばその山桜を愛でることでした。

大山桜

大山桜 オオヤマザクラ

一方関東以北の山間地に分布しているのこの「大山桜」です。
この種も花と葉が同時に出ますが、山桜に比べてその名の通り花はやや大きめで、紅色が濃いのが特徴です。

大島桜

大島桜

その名のごとく伊豆七島、伊豆半島に分布します。この桜も花と葉が同時に開き、花は大きく香りも良いのが特徴です。
強く成長も早いので、染井吉野などの母種になっています。桜餅を包む葉は、大島桜の葉を塩漬けにしたものが多いようです。

江戸彼岸桜

江戸彼岸桜

とても丈夫で長寿な品種ですので日本の三大桜(山梨県の山高神代桜・岐阜県の根尾谷淡墨桜・福島県の三春滝桜)と呼ばれる桜はすべてこの江戸彼岸桜の仲間です。
この桜は花が散った後に葉が出るため咲き誇るさまは正に桜花一色といった光景です。

緋寒桜・寒緋桜

寒緋桜 緋寒桜

台湾、中国南部原産の桜です。
日本では沖縄の各地に野生化して分布しています。
沖縄では本土がまだ真冬の頃に「日本一早い花見」のキャッチフレーズで桜祭りが開催されます。
濃いピンク色をした花が、釣鐘のように下向きに垂れ下がって咲き、はらはらと散ることはなく、花びらがついたまままるで椿のようにポトリと花を落とします。
彼岸桜(ヒガンザクラ)と間違えやすいため、沖縄では寒緋桜(カンヒザクラ)とも呼んでいます。
またこの緋寒桜と大島桜の自然交配種があの「河津桜」です。

桜グルメ

前回の「彼岸」の記事にに引き続き、今回も和菓子の話をひとつ。
この時期に思い浮かべる和菓子の一つに「桜餅」がありますが、東西で違うのをご存じでしょうか。
それぞれその発祥の地にあるお寺やゆかりのあるお寺の名前を使い、関東では「長命寺」、関西では「道明寺」と呼ぶこともあります。

長明寺

桜餅 長命寺

現在は墨田区向島にある長命寺の門番であった隅田川の桜並木の落ち葉に苦労していた山本新六という人がその桜の葉を塩漬けにして餅に巻くことを思いつき、そのお菓子を寺の参拝者に振舞っていましたが、そのお菓子が江戸市中で爆発的にヒットしたことが関東風「桜餅」の始まりだと言われています。

現代では小麦粉の生地をクレープ状に焼いて
滑らかな餡を包み、さらに桜の葉の塩漬けで巻き込んだ形です。

道明寺

桜餅 道明寺

関西ではその長命寺の江戸でのヒットにあやかり、現存はしていませんが、大阪府の北堀江というところにあった「土佐屋」が発祥と言われています。
名前の由来は、藤井寺市にある道明寺で今もなお作られている「道明寺粉」というもち米を水に浸して干飯にしたものを用いたことです。

道明寺粉

その道明寺粉は実は九州にも所縁があり、最初に作ったのがあの学問の神様の菅原道真公の伯母にあたる「覚寿尼」と伝わっています。

長命寺と道明寺の味覚的な違い

材料が小麦粉と道明寺粉という違いからもちろん食感的にも違いがありますが、一番の違いはくるんである桜の葉の塩漬けです。
やはり濃い味付けが好みの長命寺の方が道明寺より幾分塩分濃度が高いようです。
また餡を包んである餅は発祥の経緯からか長命寺は白や淡いピンク、道明寺はそれより幾分鮮やかなピンク色のものが多いようです。

包んである桜の葉は食べる?食べない?

この問題がけっこう話題になりますが、基本的には個人の自由だそうです。
一緒に食べてほしいと言われるお店もあれば、桜の葉は香り付けとして巻いてあるので桜餅自体の味が変わってしまうので、食べないでほしいと言われるお店もあります。

結詞

23日は「彼岸の明け」。
どんどん本格的な春が訪れてきますが、彼岸の期間中、皆さんは身を正しながらの生活を送られたでしょうか。
修行・修養などと大げさになるかもしれませんが、年に二度くらいは我が身を振り返り反省したりすることも大切かもしれません。

九州各地は開花から満開宣言へと移ってきていますが、今年は寒波の来週から一気に気温上昇と寒→暖へという桜が開花する条件を満たしたせいで桜の開花時期が早くなったようですが、平均的に年々早くなっているような気がしています。これも地球温暖化の影響でしょうか。

雷乃発声 かみなりすなわちこえをはっす

さて寒から暖へというのは桜の開花を促す変化ですが、七十二候は春分の末候「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」と移り、立春以後に鳴る雷は「虫出しの雷」とも呼ばれ、大きな雷鳴が寝ぼけまなこの生きものたち(ヒト含む)を叩き起こしてくれます。

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