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雨水 うすい 歳時記
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土脉潤起 つちのしょううるおいおこる

暦も18日より二十四節気では「雨水(うすい)」に、そして七十二候も「雨水」の初候「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」となります。
土が湿り気を含みだすと水蒸気が立ちのぼり霞となり、やがて草や木々の芽吹きを誘い、春の近さを確実に感じる時節です。
そして暖かさが増した先日4日には、関東地方で観測史上最速の春一番(はるいちばん)も吹きました。

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雨水(うすい)

雨水 うすい

空から落ちてくるものも雪から霙、そして雨へと変わり、積もっていた雪も徐々に溶け始めます。
「暦便覧」でも『陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となればなり』とあります。
そしてその発生した陽気によって、凍てついたり乾燥により堅くなっていた地面も潤いが戻り、柔らかくほぐしていきます。この時期より寒さも峠を越し、ピークを迎えた積雪量も徐々に少なくなっていきます。待ち望む暖かい季節の到来を告げる恵みの雨が降り出すそんな気候、昔からそろそろ農耕を始める時期の一つとしての目安になってきました。

養花雨 催花雨 甘雨 慈雨

またこの時期から降る雨は「養花雨 (ようかう)」とか「催花雨 (さいかう)」と呼ばれ、梅や桜を始めて春の花の開花を促す雨と言われています。その他にも「甘雨(かんう)」や「慈雨(じう)」の呼び名もあり、正しく「春の雨は花の親」です。

三寒四温(さんかんしおん)

ところで、寒さもゆるんだと思えば厳しくなり、朝の服装選びに迷う頃です。
この時期、気象情報などでよく聴かれる言葉で「三寒四温(さんかんしおん)」がありますが、その字のごとく3日寒い日が続き、4日暖かい日が続くその7日周期を繰り返しながら春に向っていくのです。

三寒四温 さんかんしおん

本来はシベリア高気圧の勢力が7日周期で強弱を繰り返すために起きる気象現象で朝鮮半島や中国東北部ではその現象は顕著に現れます。しかしながら、日本ではシベリア高気圧とともに太平洋高気圧の影響も受けるためはっきりしないことも多く、そのため最近では移動性の高気圧と低気圧が交互に来るための天気の周期的変化を言うことの方が多いようです。

土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)

七十二候も第四候、雨水の初候「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」となり田畑の土も少しずつぬかるんできます。
「脉」とは「脈」のことで、雨が降って土が湿り気を含み、脈打つように土がゆるんで、その下からさまざまな植物が芽を出しはじめる頃という意味です。

土脉潤起 つちのしょううるおいおこる

冷たい雪が暖かい春の雨に代わり、大地に潤いをあたえる頃で、寒さもゆるみ、眠っていた動物も目覚めます。
散歩の道すがら木々たちを注意深く眺めると芽吹きを見つけることも多くなってきます。
少しぬるんだ空気を帯びながらしとしとと降る「春雨(はるさめ)」の一雨ごとに、緑が芽吹き、花の蕾がふくらんでいきます。
そして地面の方に目を向けると土も潤いを帯び始めほぐれだし、土中で冬を過ごしてきた虫たちも少しずつ外に出やすくなっていきます。

獺祭魚(かわうそうおをまつる)

獺祭魚 かわうそうおをまつる カワウソ

さて現在では七十二候の第四候はこの「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」となっていますが、江戸時代までは「獺祭魚(かわうそうおをまつる)」だったそうです。
かわうそは、とった魚をすぐには食べず、岸や岩の上に並べて置く習性があるのだそうで、その様子が、人間が供え物をしてご先祖を祭る様子に似ていたことに因んでいたそうです。
初候の「魚上氷(うおこおりをいずる)」で氷も溶けだした水中から魚を獲り、その魚を岸辺に並べて食べていた姿を想像すると何故か親近感も感じられ微笑ましいです。
最近では有名になった日本酒の名前にもなっています。

結詞

春キャベツ

今では一年中店頭で見られるキャベツですが、「春キャベツ」と呼ばれる、この時期に収穫されるキャベツは冬の時期に土の養分をしっかりと吸収し蓄えていますので一年中で一番甘いキャベツと言われています。その上、巻も緩く葉も柔らかいので生食にはもってこいです。キャベツは体の余分な熱を取り除き、ビタミンKやキャベジン(ビタミンU)が含まれているので胃もたれや胃の痛みなどの改善をしてくれます。年始以来新年会続きの疲弊した胃には正に打ってつけの旬の食材です。

霞始靆 かすみはじめてたなびく

さて降る雨、吹く風などから新しい季節を肌で感じられる日も徐々に増えてきましたが、暦は23日より雨水の次候「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」と移っていきます。

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