七草粥を食べて2021年を健康に送りましょう

七草粥 風物詩
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七草粥

七草は「七草の節供」の略で江戸時代の五節供の一つ人日(じんじつ)です。
五節句(人日・上巳・端午・七夕・重陽)の最初の節句として1月7日人日の節句の朝、「七日正月」のお祝いとして、その一年の邪気を払い、無病息災を願って春の七草(七種類の野草)や餅などを具材とする塩味の七草粥を食べます。

春の七草

中国では一月七日を人日(じんじつ)と呼び、七種菜羹しちしゅさいのかん-七種類の野菜のあつもの)を食べ、無病を祈る風習がありました。

わが国では、「延喜式」にも記載されていますが、平安時代頃までは七草粥は一月十五日に行われていましたが、その中身は米・粟・黍(きび)・稗子(ひえ)・みの・胡麻・小豆の七種の雑穀でした。

具材として入れる「七草」は唐の楚国の親孝行談に由来していると言われています。
六朝時代の中国の「荊楚歳時記」に「人日」(人を罰さない、殺さない日)である旧暦1月7日に、「七種菜羹」という7種類の野菜を入れた羹(あつもの、とろみのある汁物)を食べて無病を祈る習慣が記載されていて、この風習が奈良時代に日本に伝わったといわれています。また当時、日本では、年初に雪の間から芽を出した草を摘む「若菜摘み」という風習があり、これが七草の原点とされています。平安時代になると、中国の七種菜羹と若菜摘み、7つの穀類を食べる風習が結びつき、現代の「七草粥」の原型になったのです。

ちなみに「春の七草」は

1.芹(せり)……水辺の山菜で香りがよく、食欲が増進。

芹 せり


2.薺(なずな)……別名はペンペン草。江戸時代にはポピュラーな食材でした。

なずな


3.御形(ごぎょうまたはおぎょう)……別名は母子草(ハハコグサ)で、草餅の元祖。風邪予防や解熱に効果があると言われています。

ごぎょう おぎょう


4.繁縷(はこべら)……通称ハコベで、目によいビタミンAが豊富で、腹痛の薬にもなりました。

はこべら はこべ


5.仏の座(ほとけのざ)……別称はタビラコ。タンポポに似ていて、食物繊維が豊富。ここで言う「仏の座」はキク科の越年草で、シソ科のホトケノザとは別の種です。

ほとけのざ


6.菘(すずな)……蕪(かぶ)のことで、ビタミンが豊富です。

すずな


7.蘿蔔(すずしろ)……大根(だいこん)のことで、消化を助け、風邪の予防にもなります。

すずしろ

さて七草粥を作る時に、歌いながら七草を音を立てて包丁で刻む童歌に以下のような歌詞がありますが、地方によってそのバリエーションは多種にわたっています。

七草なずな 唐土の鳥が 日本の土地に 渡らぬさきに ととんのとん
京都バージョン「七草ナズナ、とんどの鳥と、日本の鳥と、渡らぬ先に、七草ナズナ

しかしながら唐土の鳥は日本に疫病をもたらす渡り鳥の事で、この唄は鳥追い唄が由来になっていることは共通しているものが多いようですので、農作物の敵である害鳥を追い払う意味も込められていたと思われます。そのため七草の行事は、疫病から身を守る事と、作物を荒らす鳥を追い払い豊作を願う事が結びついたのでは、とも考えられています。

ちなみに南九州では「七所(ななこ)祝い」の行事があり、数え年で七つになる子供が正月七日の朝、お盆をもって近所七軒をまわり、七草粥をもらい集めて食べると、その子は病気にならず頭も良くなると言い伝えられています。

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結詞

2020年は中国が中国が新型コロナウィルスのパンデミックの起点となったり、最近では鳥インフルエンザなど日本にすでに来襲してしまっていますが、七草粥を食べながら、この災禍が一日も早く収束することを願いたいものです。

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