蟋蟀戸在 | きりぎりすとにあり | 沖縄そばの日 | 沖縄 | 七十二候 | 歳時記

蟋蟀在戸 きりぎりすとにあり 歳時記
スポンサーリンク
蟋蟀在戸 きりぎりすとにあり

七十二候は寒露の末候、蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)になります。

そして新型コロナウィルス禍の中、行楽に出かけるのを控えていらっしゃる方も多い中、観光で沖縄においでになる方がご当地グルメとしてよく食べられているのが「沖縄そば」。17日はその「沖縄そばの日」です。

スポンサーリンク

蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)

ツヅレサセコオロギが寒さをしのぐため戸口のそばまでやってきて鳴く頃という意味です。その声は細く哀愁を帯びた声で鳴くのです。

蟋蟀在戸 きりぎりすとにあり

ここにある「蟋蟀」とは、「ギーッ、チョン」と機織り機のように鳴くキリギリスではなく、「リッリッリッリッリッ・・・」と鳴く「ツヅレサセコオロギ」のことを指しています。昔は「蟋蟀 (コオロギ)」のこともキリギリスと呼び、秋鳴く虫の総称でもありました。

「蟋蟀戸在」は中国最古の詩篇である「詩経」で農民がその暮らしを詠った「七月は野に在り、八月は軒下に在り、九月は戸に在り、十月は我が床の下に入る」に由来したものです。

その後有名な詩人の杜甫や白居易の漢詩にも夜寒をさけて暖を求めて蟋蟀が家や寝床に近づくことが詠まれています。

昔、貧しい農民や庶民たちにはその鳴き声は「肩刺せ、袖刺せ、綴れ刺せ」と聞こえていたようです。

「つづれ」とは 破れたところを継ぎはぎした粗末な服、「させ」とは縫い物の意味で、「肩や裾を今のうちに繕っておいて」と、虫たちが冬支度を導いてくれた。昔と言っても江戸時代から昭和の中頃までの農民や庶民たちは破れをつぎ、はぎ合わせた今でいうとボロボロの着物を大切に着ていました。今では「昭和も遠くなりにけり」なんて言葉も聞こえてきますが、戦前、終戦直後までは子供たちは破れたところにつぎあてをしてもらった服で走り回っていました。

囲炉裏端

寒さが増してくる前に囲炉裏端で秋の夜長僅かな光の中で衣類のほころびをつぎはぎして冬に備えている貧しい中にも不思議と温かみさえ感じられる母親の姿が眼に浮かぶようです。

ちなみにキリギリスは「ギーッチョンギーッチョン」と機織りのように聞こえることから、別名を機織り虫というそうです。

キリギリス

そんな昔の農民や庶民たちが貧しい中でもこのツヅレサセコオロギの鳴き声を冬支度への促しの声として聴いていたその精神性の豊かさには感服するばかりです。

このようにツヅレサセコオロギの声は秋の終わりを告げるとともに冬の足跡とも言えるかもしれません。

沖縄そばの日

17日は「沖縄そばの日」です。

沖縄そば

この日が「沖縄そばの日」になったのは、昭和53年10月17日に公正取引委員会から正式に「本場沖縄そば」の商標登録が承認されたのを受け、平成9年、沖縄生麺協同組合が10月17日を『沖縄そばの日』に制定しました。

いきさつの概略は以下のようです。

沖縄が本土復帰をしてから4年後、「沖縄県生麺協同組合」に対して県の公正取引室より名称としての「沖縄そば」を使用することにクレームがつきました。その内容は、沖縄そばには「蕎麦粉」が入っていないという点での表示違反というものでした。

ご存知の通り、沖縄そばの原料は小麦粉100%です。

このことは「沖縄そば」の「そば」は、中国から伝わったという意味合いの「支那そば」に由来する「そば」なのでしたが、日本の役所の根本的考えは「蕎麦」という違いがあったのものと思われます。そのため「全国生めん類公正取引規約」に定められている「そば」という名称を使う場合の定義「そばの名称は、蕎麦粉が三十%以上混入されていること」に抵触するというものという考えが示されたのでしょう。

これは一大事ということで、当時の組合の理事長は、東京の本庁まで出向き、折衝が数カ月に亘って続けられ、その結果、なんとか県内での限定的な使用のみ認可されるところまでこぎ着けました。

しかし、全国規模での正式認可には「規約」の壁が厚く、半ば諦めかけていたところ、全国めん類公正取引協議会 へ移され、その中で「名産・特産・本場等」を使用する特殊名称として「本場沖縄そば」を登録してはどうかという案が示され交渉が続けられた結果、「生めん類の表示に関する公正競争施行規則」別表に追加承認されました。そして同日、全国麺類名産・特産品としても指定されました。

ちなみに、本場サッポロラーメン、特産信州そば、山梨ほうとう、名古屋きしめん、本場出雲そば、さぬき名産うどん、名産長崎炒麺(ちゃんぽん)、名産長崎チャンポン、そして本場沖縄そばの9品のみです。

そのときに定められた「本場 沖縄そば」の定義は以下のようなものでした。

1.沖縄県内で製造されたもの
2.手打式(風)のもの
3.原料小麦粉中のタンパク質含有量は11%以上かつ灰分は0.42%以下
4.加水量 小麦粉重量に対し34%以上~36%以下
5.かんすい 2Bh~4Bh(比重の計量単位)
6.食塩 5Bh~10Bh
7.熟成時間 30分以内
8.めん線 めんの厚さ1.5mm~1.7mm 切刃番手 薄刃10番~12番。
9.手もみ 裁断されためん線は、ゆでる前に必ず手もみ(工程)を行う。
10.ゆで水のPHは8から9であること。
11.ゆで時間 約2分以内で十分可食状態であること。
12.仕上げに油処理が施されていること。

現在では「生めん類の表示に関する公正競争規約」において「中華めん」の一名称として認められており、かんすい(唐あくを含む)を用いた麺に対しては、産地や製法などの制約なく沖縄そばの名称を使用してよいことになっていますが、平成18年には地域団体商標として「沖縄そば」が認定されたため、原則として、商標権者である沖縄生麺協同組合の許可を得ずに「沖縄そば」の名称は使用できないことになっています。

中国から麺類が伝わってきたのは正確な記録は残っていないが、400~500年前と言われている。その後永い年月の中で手が加えられ、琉球王国宮廷料理としての「沖縄そば」が確率されました。しかし明治時代になっても「沖縄そば」は一部のお金持ちの食べ物で現在のように沖縄のソウルフードとして広く庶民に親しまれるようになったのは戦後になってからだそうです。そして今では「農山漁村の郷土料理百選」にも選ばれています。

「沖縄そば」のスープはほとんどの場合、豚だしと鰹だしのブレンドです。定番トッピングは、三枚肉・かまぼこ・ネギですが、昔は赤肉(豚の赤身)とネギというシンプルなものだったようです。最近では、ソーキ=豚のあばら肉やテビチ=豚足の煮たもの、さらには紅しょうが、薄焼き卵、結び昆布、干し椎茸の甘煮などをトッピングしたものなど進化してきて、中には、沖縄そば=ソーキそばのように思われている方も多いようですがこのように進化したのは、極々最近になってからです。

結詞

目線を地面に向ければ、虫たちばかりではなく秋草が小さな花をつけ、そしてそれぞれが実や穂をつけ、懸命に次の世代へとその命をつなぎ、自らは枯れていく姿は私たち日本人の琴線に深く響き「もののあはれ」を感じさせてくれます。

秋の夜長、冷え込みとともにその寒さに凍えながら弱々しく鳴く虫の声のコーラスを楽しむひとときは、人恋しさとどことなく切なさが心に沁み入ってくるものです。

季節の味わいはそんな終わりゆく「名残り」とともに季節の移ろいの僅かな「兆し」の中にあるように思います。

日々多忙と喧騒の中に生きている現代人の私たちにとって、そんな繊細な感覚を忘れてはいけない情緒ではないでしょうか。

霜降 霜始降

秋の深まりとともに暦は二十四節気は「霜降(そうこう)」そして七十二候は「霜始降(しもはじめてふる)」と移っていきます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました