蒸し暑い日本の夏、到来

土潤溽暑 つちうるおうてむしあつし 日本の夏 歳時記
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土潤溽暑 つちうるおうてむしあつし 日射

今年は27日から七十二候は大暑の次候「土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)」へと移ります。奄美地方が20日に昨年より7日遅く、平年より21日遅い梅雨明けとなりました。統計史上でも71日間という最も長い梅雨だったそうです。

沖縄はすでに梅雨明けしていますが、例年に比べて太陽のチリチリした日差しが感じられず、どこかジットリとした陽気が続いています。

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土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)

この七十二候にある「溽暑(じょくしょ)」とは湿気が多く蒸し暑いことを意味します。梅雨明け前の湿度が高く纏わりつくような暑さを指しています。またこの「溽暑」という言葉は2020年は21日から始まった旧暦の6月の異名ともなっています。

土潤溽暑 つちうるおうてむしあつし 日本の夏

日本の夏はご存じの通り、赤道直下の人たちですら参ってしまうぐらいの「暑さ」ですが、それは夏をもたらす「太平洋高気圧」のせいです。

日本の夏は何故蒸し暑い?

日本周辺の高気圧には「シベリア高気圧」「オホーツク海高気圧」「太平洋高気圧」と「移動性高気圧」の四つが高気圧四天王と呼ばれていますが、先程もお話ししましたが、日本に夏をもたらすのは「太平洋高気圧」です。高気圧とは文字通り、周囲より気圧の高い領域を言い、その中心部では下降気流が発生し水分を含んだ空気も圧縮され乾燥して晴天をもたらすします。

太平洋高気圧

下降した気流は中心部より気圧の低い周囲へ時計回りに噴出していきます。しかしながら太平洋高気圧は「海洋性高気圧」のため、その際に海の水蒸気を含みながら噴き出すため、日本には湿度が高く暖かい空気を送り込むのです。

このことが日本の夏がカラッとせずに不快な暑さを伴った夏になる理由なのです。

植物だって暑い

そんな溽暑の日本の夏、植物だってもちろん暑いのです。そこで植物だってちゃんと「夏の暑さ対策」をしています。しかも紫外線対策まで。

植物が成長するために太陽の光を浴びて光合成をすることですが、あまり暑過ぎると体温(植物の場合は葉温)が上昇し過ぎてしまうと酵素が働かなくなりその大切な働きの光合成をも阻害してしまいます。

人間は汗をかいて上がった体温を下げますが、植物も同じように葉にある「気孔」という組織を開いて水分を蒸発させて葉温を調節しています。まるで植物が自ら「打ち水」をしているようです。それを日本人は「草いきれ」と表現しています。

最近、エコブームにのって取り入れられてきている「緑のカーテン」も単にすだれやよしずのように遮光の意味だけではなく、この「草いきれ」の効果も無意識に利用しているわけです。

緑のカーテン

さて植物はそんな暑さ対策だけではなく、夏の強い日差しの紫外線から身を守る術もしっかり備えています。

人間も紫外線による活性酸素の生成が問題視されていますが、植物だって活性酸素はありがたくない物質です。そのため強すぎる紫外線から身を守るため葉の表面では紫外線を乱反射させたり吸収したりしています。

さらにそれでも出来た活性酸素はカロテンやアントシアニン、リコペンなどの抗酸化物質で消去していくのです。紫外線をたくさん浴びた植物が色鮮やかなのはそれらの抗酸化物質をたくさん生成した証なのです。

夏野菜

人間は日焼け止めを買ってきたり、野菜などから抗酸化物質を摂取していますが、植物たちはちゃんと自ら日焼け止めクリームを持ち、抗酸化物質を作り出しています。

枝豆

暑い日に恋しくなるのが、やはりビールではないでしょうか。最近の天気アプリでは「ビール指数」なるものも掲載されています。

そこでそのビールのアテといえば枝豆でしょう。枝豆と言っても「枝豆」という植物があるわけではなく、大豆の未熟豆のことを指してそう呼んでいます。

枝豆

その枝豆、東アジアに自生していたものが中国で分化し、縄文時代には日本にも伝わっていたようです。そして奈良・平安時代には現代のような食べ方をしていたようです。

枝豆は「畑の肉」とも呼ばれるように、良質なたんぱく質が多く含まれ、ビタミン類、食物繊維やカルシウム、鉄分など多くの栄養素も含んでいます。さらには大豆には少ないβ-カロチンやビタミンCなども含まれ夏バテ解消疲労回復にはうってつけの食材です。

その上、アミノ酸の一種の「メチオニン」はビタミンB1やビタミンCと共にアルコールの分解を促し、肝臓の働きを助けてくれるので、飲み過ぎや二日酔いを防止する働きがあります。ですのでビールとの相性は抜群です。

そんなスーパー食材枝豆は「EDANAME」として万国共通語ともなっています。

結詞

新型コロナウィルス 熱中症対策

いよいよ溽暑の候を迎え、梅雨明けする地域も増えていくことと思いますが、多くの予想は今年の夏は平年以上に暑くなる予想が出されています。その理由として日本付近でシベリア高気圧と太平洋高気圧が重なり合うダブル高気圧に覆われると予想しているところもあります。新型コロナウィルス禍が終息の目処が立たないばかりか第2波の恐れもある未経験の夏、新型コロナウィルス感染防止対策と熱中症対策の両面作戦を強いられることになりそうですので、くれぐれもご自愛専一にお過ごしください。

大雨時行 たいうときどきふる

そんな中、暦は大暑の末候「大雨時行(たいうときどきふる)」と移っていきます。

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