暑さ極まる大暑。土用の丑の日は栄養をつけて夏を乗り切ろう

大暑 歳時記
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大暑

23日から4連休という方も多くいらっしゃるとも思いますが、今年は22日より本格的に暑くなる二十四節気は「大暑(たいしょ)」となり、七十二候もその初候の「桐始結花(きりはじめてはまをむすぶ)」と移ります。

新型コロナウィルスの感染が起こっていなければ24日の東京オリンピック開会式を祝い、みんなで観戦するために設けられた連休です。

今年は新型コロナウィルス禍のため東京オリンピックは来年に延期となりましたが、その代わりに経済活動の復活の支援として「Go Toキャンペーン」が東京エリアを助成対象から除外した形で実施されることになりましたが、第二波も懸念される中、十分に自覚を持った行動をお願いしたいものです。

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大暑(たいしょ)

2020年は22日より8月6日まで二十四節気は大暑となります。

大暑は暦便覧には「暑気至りつまりたる時節なればなり」と記されているように暑さがピークとなり、暑中見舞いなどのご挨拶状をお送りするのには最適な時期です。

暑中見舞い

ちなみにお隣中国では陰陽五行説より「三伏」、夏至以降の三回目の「かのえ」の日から5回目「かのえ」の日の間が一番暑い時期とされています。今年は7月16日から8月15日に当たります。

そこで暑中見舞いにも「三伏の候」「三伏猛暑のみぎり」などの言葉が時候の挨拶の冒頭に使われることもあります。

日中の暑さもさることながら、夜も涼しくならず寝苦しい夜が続きますので、適切に冷房を使用し、枕元には飲み水を用意したりして、くれぐれも熱中症にはご用心ください。

打ち水

そんな猛暑の中、暑さを和らげる江戸時代からの知恵のひとつとして「打ち水」があります。現代でも町内総出で打ち水イベントを行っているところもありますが、この「大暑」の日に行われる所も多いようです。

打ち水

「適切な冷房の使用」が呼びかけられる中、やはり気になるのは電気の使用量ですよね。そこで私は少しでも効率的に電力消費を抑えるためベランダへの打ち水を実践しています。そこで「打ち水」のコツをお伝えしておきます。

  • 打ち水の時間帯と回数は?

効果的な打ち水はまだ気温が上がりきらず、日差しが強くなっていない方と少し気温が下がり始め、日が傾き始めた方の二回がお勧めです。

  • 打ち水の水は?

夏の間は水不足が心配になる地方もあることから、出来るならばお風呂の残り湯などの再利用水がお勧めです。

朝の打ち水は日中の冷房使用頻度を下げ、夕方の打ち水は建物の蓄熱温度を下げる効果があると言われています。

ご自宅で植物を育てている方は、その水遣りと同じで、植木鉢に水を与えた時に打ち水もしておくと覚えておくと効果的な打ち水が出来ると思います。

桐始結花(きりはじめてはまをむすぶ)

桐の花

さて七十二候は「桐始結花きりはじめてはまをむすぶ)」と移ります。この解釈にも諸説ありますが、当ブログでは多くの方が解釈している説に従って話を進めさせていただきます。

桐と言われると「箪笥」くらいしか思い浮かばないのは私だけでしょうか。昔は、女の子が生まれると桐の木を植えて、その子の嫁入り道具の1つとして、嫁ぐ時にその桐の木で箪笥を作るという風習もあったそうです。

この七十二節気の「桐始結花(きりはじめてはまをむすぶ)」は桐の花が実を結び始める頃という意味で、桐は5月、6月頃に薄紫色の花を咲かせ、この時期に卵形の実をつけます。やがてその実は冬になると二つに割れて中から種を飛散させます。

同時に、翌年咲く花の蕾もつけ、一年風雨・雪などにじっと耐えて咲かせる珍しい植物です。

ちなみにこの桐は身近なところでしかも無意識のうち目に触れています。その一つが、500円玉の表面に刻されているのが桐です。

桐 500円玉

明治以来日本政府の紋章として使われています。ちなみに日本の国章はご存じ「菊の紋」です。

そのためニュースなどで総理大臣などが会見などに臨む演台にはこの桐の紋が印されています。

さらに原産の中国より鳳凰が住む神聖な木として伝わり、それに倣って日本でも皇室や時の権力者の紋章として用いられてきました。また農耕生活においては豊穣をもたらすとされています。

土用(どよう)

土用

今年は19日より土用に入り、立秋の前日の8月6日までが夏土用の期間です。そして大暑に入る前日、21日が「土用の丑の日」で、今年はもう一回この期間中に丑の日があります。ところで皆さんは土用=夏というイメージを持っておられるのではないでしょうか。

実はこの「土用」春夏秋冬の年4回訪れる雑節なのです。中国の陰陽五行説では万物の根源として「木火土金水」が挙げられ、それぞれ春=木、夏=火、秋=金、冬=水の四季が充てられています。そこで余ったと言っては申し訳ないのですが残った「土」は立春・立夏・立秋・立冬前の約18日間を季節の変わり目の「土用」として充てました。

昔は土を司る神様が支配する土の気が強くなり、土を動かしてはいけないとされてきました。今でも、家などを建築する際の土を掘り起こしたりする基礎工事の開始や井戸掘りやその清掃作業などは土用の期間を避けることが多いようです。しかしながら18日間も作業を中断していては支障が生じるために「土用の間日」という土の神様が天上に帰られる日が設けられていて、その日は作業をしてもかまわないようです。

これも暑さと同時に季節の変わり目で過度な労働を戒め、体調を整えましょうという知恵から出たものかもしれませんね。

土用の丑の日の食べ物

土用=夏、そして土用の丑の日と言えば「」というイメージが強いのですが、なぜ夏土用の丑の日に鰻を食べるのかというと、夏の暑いさなかに冬が旬である鰻の売り上げが落ちてしまうと嘆いていたうなぎ屋が知人で会った、あのエレキテルで有名な平賀源内に相談したところ源内は「本日丑の日 土用の丑の日うなぎの日 食すれば夏負けすることなし」という看板を店頭に掲げたらどうだとアドバイスしたところ飛ぶように鰻が売れたという逸話が有名です。

鰻 蒲焼 肝焼き

しかしながらもともと鰻を食べることでは奈良時代の万葉集にも「石麻呂に吾れもの申す夏痩せによしといふものぞむなぎ(うなぎの古形)とりめせ」という大伴家持の歌が詠まれています。意味は「石麻呂に私は申し上げたい。夏痩せによいというものですよ。鰻をとって召し上がりなさい」です。

余談ですが、大伴家持は「令和」で一躍有名になった大伴旅人の息子さんです。

このように平賀源内より以前から夏と言えば鰻というのは浸透していたようです。

しかしながら鰻の減少から昨今ではその鰻も高いものとなってしまい、おいそれと土用の丑の日だから鰻というわけにはいかなくなってしまっています。

最近では鰻の蒲焼に似せたものも出ているようですが、どうしても「鰻」じゃなければダメ!という方を除いて、夏土用の丑の日に食べるものとしてうどん・ウリ・梅干し・ウサギ・馬肉(ウマ)・牛肉(ウシ)など「う」のつくものなら何でもよいそうです。いずれも食欲が減退していても食べやすいものやスタミナ源になるような食べ物です。

土用シジミ

さらには「土用しじみ」という言葉もありますが、シジミも良いようです。

結詞

先ほど万葉集の鰻に因んだ歌をご紹介しましたが、大伴家持は同じく吉田石麻呂翁に続けてもう一首贈っています。

痩す痩すも 生けらばあらむを 将やはた 鰻を漁ると 河に流れな

痩せながらでも生きている方が良いでしょう、万が一鰻を獲ろうとして河に流れてはいけませんよ」という意味なのですが、なかなかエスプリの効いた歌ですね。

私などはビール太りで夏痩せならぬ「夏太り」。

今年も酷暑が予想されています。土用には栄養価は高く、お値段は安いものを食べて暑さを乗り切りたいものです。

土潤溽暑 つちうるおうてむしあつし

次回は大暑の次候「土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)」をお伝えしていきます。

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