風薫る五月、暦は立夏そして蛙始鳴(かわずはじめてなく)

蛙始鳴 かわずはじめてなく アマガエル 歳時記
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新緑

「夏も近づく八十八夜」も過ぎ暦の上では夏を迎える二十四節気の「立夏りっか)」となります。そうです!歌も「卯の花の匂う~夏は来ぬ」と変わります。

そして七十二候は「蛙始鳴かわずはじめてなく)」へと移ります。沖縄では「うりずん」の頃もそろそろ終わりに近づき、「若夏」になり、梅雨入りのシーズンを迎えます。

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立夏

5月5日は二十四節気の一つ「立夏」を迎えます。立夏は立春、立秋、立冬と並んで四立の一つで春夏秋冬の始まりを表す重要な二十四節気となっています。

旧暦と新暦の間で季節感のずれが大きい今日ではあくまでも暦の上の話ですがこの日より立秋(2020年は8月7日)までが「夏」となります。

例年ですとこの時期はゴールデンウィークの連休と重なり行楽に最適なシーズンですが、今年は新型コロナウィルスの感染拡大防止のための自粛要請の中で今までにないゴールデンウィークを迎えましたが、暦は何事もなかったかのように繰り返していきますので、時折は「薫風」に吹かれながら、来年のゴールデンウィークを楽しみに過ごしたいものです。

苦渋の決断

この時期各地で咲き誇る花々を愛でるお祭りが開催されますが、今年は外出自粛の要請でそのお祭りも中止される所が多くなっています。そこで咲き誇る花があれば人々は見に来てしまうことからその花を摘み取ったり刈り取ったりする所が多くなっています。

九州では福岡県八女市の有名な「黒木の大藤」のニュースが届いています。

藤

沖縄でもこの時期各地で開かれる「ゆり祭り」なども同様です。

百合

一年丹精込めて育てていた関係者の皆さんにとっては正しく「苦渋の決断」だったことと察します。

それでも関係者の皆さんやファンの皆さんは花を摘み取ればその分、養分が木や球根に回るので来年はもっと素晴らしく花を咲かせてくれると前向きに捉えようとされています。

蛙始鳴(かわずはじめてなく)

蛙始鳴 かわずはじめてなく アマガエル

七十二候は立夏の初候「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」です。

かわずは「かえる」のことを言い、読んで字のごとく冬眠から目覚めたカエルたちが水辺や田植えに向けて水がはられた田んぼなどで動き回わり、オスのカエルが繁殖のため鳴き声を響かせ始める頃という意味です。

かえるのうた

皆さんは「かえるのうた(合唱)」をご存じだと思います。

日本の唱歌ともなっているので日本生まれの歌だと思われている方も多いようですが、実はドイツ民謡です。

そしてこの歌をみんなで輪唱した記憶をお持ちではないでしょうか。

この歌の輪唱、本来のカエルの鳴き方と無縁ではありません。

日本の大学の共同研究チームの調査によるとアマガエルたちは、お互いに声がかぶらないように、実は隣り合った蛙とは必ず声をずらして鳴くというのです。

その声に「筑波山麓合唱団」にあるようにガマガエル、トノサマガエルなども加わり輪唱から重唱に、そして合唱へとなっていくフロッグコーラスはこの時期風物詩の一つでしょう。

端午の節句

5月5日は端午の節句。人日、上巳、七夕、重陽と並ぶ五節句の内のひとつで、これもまた季節の節目となる日です。

中国の陰陽五行説に由来し日本に伝わった年中行事ですが、5月5日の端午の節句は現在と違って、もともとは「女人の節句」でした。

中国では5月は物忌み月と言われ邪気を祓う行事が行われてきました。

男は家を出て、女性だけが残り香りが強く、邪気を祓うと言われていた蓬(よもぎ)で作った人形(ひとがた)を軒に飾ったり、菖蒲酒を飲んだり、菖蒲湯に浸かって邪気祓いをしていました。

そしてこの時期はちょうど田植えのシーズンとも重なり、昔は田植えは女の人の仕事とされていたので女性を労わる意味も含まれていたようです。

それが日本に伝わり、田植えをする女性が巫女となり菖蒲や蓬(よもぎ)で屋根を葺いた小屋で身を清め五穀豊穣を祈る神事が行われ、現代でも菖蒲湯に入るという風習は脈々と残っています。

その「女人の節句」が江戸時代になると、「菖蒲」が「勝負」や「尚武(武を尊ぶ)」ことに通じることから男の子の祭りへと変遷していきました。

いずれ菖蒲か杜若

またまた今回も見分けのつきにくい花の見分け方についてお話しておきますね。

前回の「立てば芍薬・・・」と同様に美しい人を表す表現で「いずれ菖蒲か杜若」という慣用句はご存じの方も多いでしょう。

このあやめとしょうぶ、かきつばたの見分け方ですが、まずは「しょうぶ」からお話ししましょう。

皆さんは「しょうぶ」とパソコンやワープロなどでタイピングすると「あやめ」も「しょうぶ」も「菖蒲」とまず変換されますよね。これだから益々ややこしくなってきます。

今回のテーマのひとつの「端午の節句」に入る「菖蒲湯」に使う「菖蒲」は一般的にはサトイモ科に属する植物で花は黄緑色の小花を密集させて「ガマ」のように咲かせるため地味であまり目立ちません。きれいな青紫の花を咲かせるのは「ハナショウブ」でアヤメの品種改良したもので、したがってアヤメ科の植物です。

さてここからアヤメ、カキツバタ、ハナショウブの見分け方ですが、細かく説明をするとかえってややこしくなりますので今回はそれぞれの花に絞って見分ける方法をご説明します。

あやめ アヤメ 菖蒲

アヤメ 花弁の根元が白と黄色で網目模様がある

ハナショウブ 花菖蒲

ハナショウブ 花弁の根元が白と黄色で模様がない

カキツバタ 杜若 燕子花

カキツバタ 花弁の根元が白一色で模様がない

このように花弁のの根元の色、模様の有無で見分ける方法が一番わかりやすいと思われますが、最近では品種改良された園芸品種もたくさんあり花の色も豊富になってきましたので当てはまらないこともあります。

それでも青紫の花を見たら上記の三点で見分けてみてください。

結詞

薫風 風薫る

せっかくのゴールデンウィークですが、「ステイホーム」の呼びかけの下引きこもりがちですが、せめて窓など開け放ち「薫風」を部屋中に吹きわたらせ5月の風の香りだけでも満喫したいものです。

次回は立夏の次候「蚯蚓出(みみずいずる)」をお伝えします。

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