春分の日 桜餅東西の違いは?

糸島の春 歳時記

暦の中にも「春」の文字が入ってきました。

二十四節気は「春分」となり、七十二候は「雀始巣(すずめはじめてすくう)」となりました。何かと世情は騒がしいですが、春は万民に等しくやってきます。

春分

春分・春分の日とは

暦は二十四節気の四番目「春分」となりました。太陽が真東から昇り、真西に沈む「春分日」はほぼ昼夜の長さが等しくなり(厳密には日本では少し昼の方が長いのですが)この日を境に昼の時間が徐々に長くなっていきます。

その春分日は天において太陽が星々の間を通る道筋と地球の赤道を天まで広げた天の赤道が交わる天が二つありますが、その一つを通過する日を「春分日」として国立天文台が発表します。

その日を「春分の日」とし、「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として祝日とすることが法律で決められているのです。

さらにはこの日は彼岸の真ん中の日「彼岸の中日」でもあり3月18日の記事に書きましたように春めいてきた陽気も相俟ってお墓参りに出かける方も多いかと思います。

墓参り

雀始巣(すずめはじめてすくう)

七十二候も第10候、春分の初候「雀始巣(すずめはじめてすくう)」となり、雀が繁殖、子育てのため巣を作り始めるころです。

「雀の子」「雀の巣」は春の季語ともなっていて、野鳥の中でも雀は最も身近にいるポピュラーな存在ではないでしょうか。

その雀、東京ドームなどのように他の鳥の大きさを表現する際の基準となる鳥で別名「ものさし鳥」とも言われています。

体長14、5センチで小さいながらふっくらとした体形からどこか愛らしく感じる雀ですが春には稲の苗の害虫を食べてくれる益鳥ですが、秋には実った稲をついばんでしまうので害鳥とされるケースもありますが、今では稲の害虫もその時期にも食べてくれるので益の面が大きいとされています。

すずめ

ただ春先には桜の花散らしに一役買ってしまう面もあります。

というのも雀の食性は雑食性で、そのためメジロなどとちがってくちばしが長くなく花の中心部にくちばしを入れて蜜を食べることができないので花びらを散らして根元を露出させて蜜を食べるからなのです。

その雀の繁殖期は春から夏にかけてと言われています。その子育てのための住処をせっせと作り始めるのが「雀始巣」の頃なのです。

桜餅

前回に引き続き今回も和菓子の話をひとつ。

この時期に思い浮かべる和菓子の一つに「桜餅」がありますが、東西で違うのをご存じでしょうか。

それぞれその発祥の地にあるお寺やゆかりのあるお寺の名前を使い関東では「長命寺」関西では「道明寺」と呼ぶこともあります。

長明寺

桜餅 長命寺

現在は墨田区向島にある長命寺の門番であった隅田川の桜並木の落ち葉に苦労していた山本新六という人がその桜の葉を塩漬けにして餅に巻くことを思いつき、そのお菓子を寺の参拝者に振舞っていましたが、そのお菓子が江戸市中で爆発的にヒットしたことが関東風「桜餅」の始まりだと言われています。

現代では小麦粉の生地をクレープ状に焼いて

滑らかな餡を包み、さらに桜の葉の塩漬けで巻き込んだ形です。

道明寺

桜餅 道明寺

関西ではその長命寺の江戸でのヒットにあやかり、現存はしていませんが、大阪府の北堀江というところにあった「土佐屋」が発祥と言われています。

名前の由来は、藤井寺市にある道明寺で今もなお作られている「道明寺粉」というもち米を水に浸して干飯にしたものを用いたことです。

道明寺粉

その道明寺粉は実は九州にも所縁があり、最初に作ったのがあの学問の神様の菅原道真公の伯母にあたる「覚寿尼」と伝わっています。

長命寺と道明寺の味覚的な違い

材料が小麦粉と道明寺粉という違いからもちろん食感的にも違いがありますが、一番の違いはくるんである桜の葉の塩漬けです。

やはり濃い味付けが好みの長命寺の方が道明寺より幾分塩分濃度が高いようです。

また餡を包んである餅は発祥の経緯からか長命寺は白や淡いピンク、道明寺はそれより幾分鮮やかなピンク色のものが多いようです。

包んである桜の葉は食べる?食べない?

この問題がけっこう話題になりますが、基本的には個人の自由だそうです。

一緒に食べてほしいと言われるお店もあれば、桜の葉は香り付けとして巻いてあるので桜餅自体の味が変わってしまうので、食べないでほしいと言われるお店もあります。

結詞

糸島の春

次候は「桜始開」です。いよいよ本格的な春到来です。今年は新型コロナウィルスの感染拡大防止からイベントが自粛され、お花見の宴会も制限されている公園などもあるようです。ルールを守りながら春の訪れを楽しみたいものですね

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