春の到来間近の「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」

菜の花とモンシロチョウ 歳時記
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虫食い

2020年は3月15日より七十二候は第九候・啓蟄の末候の「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」に移ります。

啓蟄の次は二十四節気も「春分」へと進み、本格的春の到来ももう間近です。

一面に咲き乱れる菜の花などの花々の間をひらひらと飛び回る蝶たちは、まさに春の訪れを告げてくれるシンボル的存在のひとつです。

さらに16日は「春の社日」、土地神様も降りてきて翌日よりは農業も本格的にスタートしていきます。

菜虫化蝶(なむしちょうとなる)

菜の花とモンシロチョウ

七十二候は、青虫が蝶になって飛び交い始める頃という意味ですが、ここにいう「菜虫」とは野菜などの葉を食べて成長していく蝶の幼虫のことを指しています。

蝶は卵から脱皮を繰り返しながら成長しさなぎとなりやがて羽化して成虫になります。

成虫になるまで種類にもよりますが短いもので一か月、長いもので約一年ですが、そのサイクルが短いものは一年の間にこのサイクルを複数回繰り返す蝶もいます。

蝶は世界中で約17600種、その内日本では国蝶ともなっている「オオムラサキ」など約60種の蝶がいると言われています。

オオムラサキ

その一生の劇的な変身から輪廻転生や復活、長寿を想起させる象徴となっています。

日本でも死後肉体から抜け出た魂を極楽へと運んでくれ神聖な生き物、そして武家社会でもその神秘的な一生から不死・不滅のシンボルとされてきました。 春を象徴する美しい生き物ではありますが、その一生から考えると「もののあわれ」も感じざるを得ません。

社日・社日祭

翌16日は「春の社日(しゃにち)」にあたります。

社日」とは節分や彼岸とともに雑節の一つで、生まれた土地の神様である「産土神(うぶすながみ)=社」を祀る日です。

社日は春秋の二回あり、春は「春社(しゅんしゃ・はるしゃ)」といい秋は「秋社(しゅうしゃ・あきしゃ)」と言います。

それぞれ春分の日、秋分の日に最も近い「戊の日」が社日です。

今年2020年の春社は3月16日、そして秋社は秋分の日が「戊の日」の為、9月22日が社日となります。

春の社日には豊作を祈り、秋の社日には収穫を感謝します。

社日ももともとは中国の風習ですが、日本に伝わり様々なものに神様が存在する日本人の思考回路には非常に受け入れられやすい風習だったのでしょう。

そして土地の神様は田の神様とも融合し今日に至っています。

社日の行事として九州で有名なものは福岡の筥崎宮の「社日祭」です。

筥崎宮

博多の夏の風物詩となっている「博多祇園山笠」の期間中の行事ごととして有名な筥崎宮の神域である箱崎浜の「お潮井とり」がこの社日の祭でも行われます。

早朝5時から17時まで箱崎浜の真砂をいただくことが出来ます

箱崎浜

社日の真砂はとりわけ神聖なものとされ、多くの参拝者が「テボ」と呼ばれる竹で編まれた小籠を片手に箱崎浜の真砂をいただきに訪れます。 この真砂を戸口や玄関などに供えたり、我が身に振りかけ清めたり、田畑に巻いたりして豊作を願ったりしています。

結び

日本酒

春社の日に飲むお酒は耳の不調を治してくれるという言い伝えをご存じでしょうか。

春社の日に飲むお酒を「治聾酒(じろうしゅ)」と言いますが、もちろんお酒の種類や銘柄ではありません。春社の日に飲むお酒そのものをいいます。

この言い伝え真偽のほどは定かではありませんが、年々歳々一定の周波数の音が聞きづらくなったりしてきます。何とかこの言い伝えを信じて「聴こえ」が良くなってくれたらと思う今日この頃です。 私同様この言い伝えにあやかろうと思ったあなた、くれぐれも飲みすぎにはご注意召され!(自戒を込めて)

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