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難所が滝 歳時記
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水沢腹堅さわみずこおりつめる

難所が滝

暦は大寒の次候「水沢腹堅(さわみずこおりつめる)」になりました。七十二候もあと「鶏始乳にわとりはじめてとやにつく)」を残すばかりとなります。

寒さが極まり池や湖沼などの動かない水はもとより、ゆるやかに流れる堰の水まで凍りつく頃なのですが、暖冬のせいで様子も少し違うようです。

しかし暖冬とはいえ、やはり各地で今年一番の冷え込みを観測しています。

湖に厚く氷が張り詰めれば冬の風物詩であるワカサギの穴釣りなども賑わうのでしょうが昨今ではその風景もだいぶ様変わりしています。

九州福岡でも冬の絶景である宝満山から三郡山の稜線直下にある通称「難所が滝」の氷の芸術、大つらら・小つららも気になるところです。

初天神・鷽(うそ)替え神事

初天神

初天神

さて25日は「初天神」

各地の天満宮や天神社のご祭神、菅原道真公が延喜3年(903年)2月25日に亡くなられ、その月命日にあたる25日は天神様の縁日です。

その年の最初の縁日を「初天神」としています。

全国的には、その初天神の日に鷽替え神事を行うところも多いようです。吉兆を招く神事として今でも多くの参詣者を集めています。

鷽替え神事

鷽替え神事 木ウソ

その鷽替え神事ですが、起源となっている福岡の太宰府天満宮では正月七日の酉の刻(17時から19時)から鬼すべ神事と併せて行われています。

福岡県内の道真公を主祭神としている神社でもそれに倣い七日に行われるところが多いようですので、詳しくは各神社に問い合わせてみてください。

鷽替え神事は授与される「木彫りのウソ(木ウソ)」を「替えましょう、替えましょう」と言いながら他の参詣者のものと交換しながら、前の年に知らず知らずのうちについてしまった「嘘」を天神様の誠心に取り替え、これまでの悪いことを「嘘」にして今年の「吉」に取り替えるという意味で行われる神事です。

その木ウソの底には金鷽の当選番号が書かれていて当選者は拝殿にて授与されます。

また金鷽みくじでも、数体の金鷽が当たります。

その由来は、大宰府にて菅原道真公が蜂に襲われた時に、ウソの大群が飛んできて助かったという伝承に基づいて行われる吉兆神事が発祥となっています。

その彫られた「ウソ」という鳥ですが、スズメの中までスズメよりやや大きい15センチほどの鳥で、古語で口笛のことを「うそ」と言っていましたが鳴き声が口笛に似ていることから「ウソ」という和名がつきました。

オスは灰青色、黒そして頬や喉が淡桃色でとてもシックな色合いの鳥です。

ウソ鳥

ちなみに授与されるのが木ウソではなく張り子や土人形のウソなどが授与される神社もあります。

鬼すべ神事

太宰府天満宮で鷽替え神事に引き続いて斎行されるの「鬼すべ神事」です。

日本三大火祭りのひとつになっていてその勇壮さ特筆すべきでしょう。

鬼すべ神事は完和2年(986年)に道真公の曽孫にあたる菅原輔正公により始められました。

以来、火除けを含む災難消除と開運招福を願って続けられています。

鷽替え神事が終了した後、氏子の方々300名余りが鬼係、鬼警固、燻(すべ)手、松明の各係が「鬼じゃ、鬼じゃ」の掛け声勇ましく参道を練り歩き、境内東神苑にある「鬼すべ堂」へと進んでいきます。

鬼すべ堂に到着すると燻手と鬼警固、そして鬼係の間でひと悶着があった後、鬼と鬼警固を鬼すべ堂へと送り込みます。

堂前では積まれていた藁や青松葉などに忌火が点火されその煙を道内に送り込まんとする燻手たちが大きな団扇で煽り立てます。

鬼すべ神事

鬼警固はその煙を追い出そうと持っていたテン棒で堂の板壁を打ち破るという攻防が繰り広げられます。

板壁が破られると堂内にいた鬼は堂内を七回半、堂外を三回半鬼係とともに周り、その際堂内では神職が堂外では氏子会長が一周ごとに鬼に向かって煎り豆を投げつけ、卯杖を打ち付けます。

鬼退治が終わると神事は終了しますが、燃え残った板壁は「火除けのお守り」として持ち帰り玄関先などに祀ります

旧正月

旧正月といえば、中国、台湾、ベトナムなどのアジアの諸外国が知られています。

日本でも沖縄では基本的には新暦のお正月なのですが糸満市や名護市などの漁村や農村では旧正月(沖縄ではソーグァッチといって旧暦のお正月)の風習が色濃く残っています。

そこで新暦の正月、あの世の正月そして旧暦の正月と「正月が三度ある」と言われる沖縄の旧正月のお話を少ししましょう。

もちろん沖縄の旧正月は暦では祝日とはなっていませんので学校や会社はお休みではなく普通に出勤・通学は行われています。商店も一部お休みのところもありますが、ほとんどは通常通り営業しています。

お正月料理

この沖縄の旧正月、本土のお正月の「おせち料理」のような決まったお料理がありませんが、沖縄では行事の時の定番料理の「重箱料理」やラフテークーブイリチー(細切り昆布の炒め煮)、ソーメンなどの縁起の良いとされる食材が並びます。

沖縄 重箱料理

定番の重箱料理の内容は

  1. カステラかまぼこ
  2. 白かまぼこ
  3. てんぷら(沖縄風でどちらかというとフリッターに近い)
  4. 豚の三枚肉の煮もの
  5. 揚げ豆腐(厚揚げ)
  6. ターンム(田芋)
  7. ごぼう
  8. こんにゃく
  9. 結びこんぶ

の9種類。並べ方は地域や行事によって違います。

そしてお雑煮のあたるものが「中身汁」で、豚肉の内臓=モツを何度もゆでこぼし下処理をしてお吸い物のようにしたあっさりした汁物です。

正月飾り

正月飾りとしては門松やしめ縄などはありません。

その代わり「若松」を門口に一対さしたり、神棚や仏壇には南天などの縁起の良い木の若木やマキ、大根の花、松などを飾ったりします。

そして鏡餅に相当するものは「ウチャヌク」という餅粉を水で溶いて蒸した「白餅」を三段にしたものを「ウカリー」という赤、白、黄の色紙の上にのせて飾ります。

若水汲み

本土でもお正月の時に行っている地方もありますが、元日の朝に初めてくみ上げる水のことを「若水」といって神聖な水でこれを飲むと健康、豊年、幸福が訪れるとされています。

そのお水取りの場所は那覇の首里にある宝口樋川(たからぐちひーじゃー)宜野湾市・森の川、南城市・垣花樋川(かきのはなひーじゃー)など本島内でも十数か所あります。

垣花樋川

井戸や泉からまだ明けやらぬ早朝に水を汲んできて家の火の神様や神棚・床の間に供え、仏壇にはお茶にして供えます。

旧正月の風物詩

旧暦は月の満ち欠けを基本にした暦ですので、潮の満ち引き、潮位など海との関りが深い暦ですので糸満市では漁師は船起こし(フナウクシー)と呼んで停泊中の漁船に大漁旗や国旗などを掲げ、今年一年の豊漁満足航海安全を祈願します。その光景はとても華やかです。

糸満 旧正月 大漁旗

また石川市の多目的ドームで開催される「闘牛大会」や日本一早い花見なども旧正月のイベントとなっています。

三番目のお正月はあの世(沖縄ではグソーと言います)のお正月の十六日祭ですが、それまでの間にも「火の神迎え(ヒヌカンウンケー)」「七日節句(ナカヌシク)」「生年祝い(トゥシビー)」などの行事を経てジュールクニチーを迎えます。

その内容は次回の記事で書きますが、このように少し本土と違う沖縄独特の歳時記も今後書いていきたいと思っていますので、お付き合いください。

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