九州西国霊場 第六番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

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九州西国霊場 第六番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺 九州三十三観音霊場
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九州西国霊場 第六番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

国東半島六郷天台宗寺院を統括する総持院となり、杵築藩最高の祈願所として栄えました。
霊場ご本尊の千手観音奥之院に奉安されています。その観音像の左右の男女両天童子が、両子寺の寺号の由来となったと伝わっています。
九州西国霊場~より

『概略』

足曳山 両子寺
(九州西国霊場御朱印)

九州西国霊場 第六番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

創建

養老2年(718年) 仁聞菩薩

宗派

天台宗 延暦寺派

ご本尊

奥の院 千手観世音菩薩立像(九州西国霊場ご本尊)
(お御影)

九州西国霊場 第六番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

講堂 阿弥陀如来坐像

護摩堂(本堂) 不動明王立像(九州三十六不動尊霊場ご本尊)

ご真言

おん ばざら だるま きりく

十一面千手観世音菩薩について

別名 千手千眼観自在菩薩(せんじゅせんげんかんじざいぼさつ)とも言い、生きとし生けるものすべてを漏らさず救う、大いなる慈悲を表現する菩薩です。千の手と手のひらの千の眼によってどんな願いも見落とさず、悩み苦しむ衆生を見つけては手を差し伸べる広大無限な功徳と慈悲から「大悲観音」、または観音の王を意味する「蓮華王」とも称されます。
蓮華王とは泰三界曼荼羅で観音が配される場所である「蓮華部」の中で、最高位となっています。
阿修羅や金剛力士などが属する二十八部衆を配下とします。

千手観音は、人々を救うための手が多い分、得られるご利益も多いと考えられています。そのため、災難除け、病気平癒などあらゆる現世利益を網羅しているのです。
そのご利益です。
厄災厄除・苦難除去・病魔退散・悪疫守護・諸願成就・平穏無事・頭痛平癒・病気(難病)平癒・奇病快癒

さらに、夫婦円満や恋愛成就、安産や子宝成就にも功徳があるとされていて、後生善処(ごしょうぜんしょと読みます。亡くなったあと来世でも幸せに過ごせることを言います。)などのご利益もあります。

また六観音(聖観音・千手観音・馬頭観音・十一面観音・准胝観音または不空羂索観音・如意輪観音)の一つに数えられ餓鬼道に迷う人々を救うといわれています。
餓鬼道に生まれ変わる人は、生前に自己中心的な生活を送っていたり、欲望のままに生きていた人々で、ノドの渇きも潤せず、食べることが叶わないため渇きと餓えに苦しみ続けると言われています。

住所・連絡先

大分県国東市安岐町両子1548 TEL 0978-65-0253
(地図)

アクセス

JR日豊本線宇佐駅下車、タクシーにて約40分
大分空港道路・安岐インターより約20分
駐車場あり

ご詠歌

九州西国霊場 第六番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

もろともに いざやたのまん あしびきの ながきちかいの みちをたずねて

九州三十六不動尊霊場 第一番札所

九州三十六不動尊霊場 第一番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

霊場ご本尊・護摩堂(本堂)内

ご詠歌
九州三十六不動尊霊場 第一番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

たのもしき ちかいは はるにあらねども かれにしえだも はなぞさきける

ご真言

なあまく さあまんだあ ばあさら なん せんだん まあかろしゃな そわたや うんたらたかんまん(天台系・修験道系)
(御朱印)

九州三十六不動尊霊場 第一番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

(色紙)

九州三十六不動尊霊場 第一番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

六郷満山総持院(第六番 両子寺) 

両子寺の山門は国東六郷最古といわれています。
平安時代末期から鎌倉時代初期にかけては修行道場として中山本寺となり、 寛文3年(1663年)には国東半島六郷の天台宗寺院を統括する総持院となり、12坊の末寺を擁し、杵築藩最高の祈願所として栄えました。
ちなみに「宇佐神宮六郷満山霊場」の結願寺の「第三十一番札所」となっています。

さて、駐車場に車を停めて、「無明橋」を渡り、両サイドに見守るように立つ「仁王像」の間の石段を登って「山門」を目指します。

山門をくぐると『参拝入口』とありますので、ここで300円の拝観料を納めさせていただきます。
ちなみに「無明橋」の下に観音様を祀ってあり、この橋を渡ると不思議と信仰心が湧き起こると伝えられ、不信心者や牛、馬が渡れば落橋すると言われている「両子山の七不思議」の一つとなっています。

境内へと入り、まずは書院・客殿にお邪魔して、御朱印をお願いしました。
そして参拝順路に従い護摩堂で九州三十六不動尊霊場のご本尊の「不動明王」への参拝を済ませ、大講堂へ向かいます。

九州三十六不動尊霊場 第一番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

護摩堂に安置されている「不動明王立像」は鎌倉時代後期の作で像高1.14mの木造の尊像です。
安産や厄除けに霊験あらたかと言われています。

九州西国霊場 第六番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

講堂は一段高いところに平成3年に復元再建された五間四方(10m×10m)宝形造で屋根には宝珠を載せています。
ご本尊として鎌倉時代から南北朝時代の作といわれる阿弥陀如来坐像が安置されています。
平安後期の定朝様式に鎌倉時代の新しい様式も取り入れた作品で県指定の有形文化財となっています。

続いてこの地方独特の国東塔や石像などが点在する71段の急な石段を上り詰めたところが奥の院本殿(護国殿)です。
弘化3年(1846年)杵築藩主の寄進によって建築されたそうです。

九州西国霊場 第六番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

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ところで国東塔、その名の通り国東半島を中心に分布する宝塔の一種ですが、一般的な宝塔との違いは外観的に基礎と塔身との間に反花または蓮華座もしくはものによっては双方からなる台座を有しているのが国東塔の大きな特徴だそうです。

一般的な宝塔 基礎~~~~塔身~笠~相輪
国東塔    基礎~台座~塔身~笠~相輪

ちょっと横道にそれましたが、奥の院本殿は前面が舞台造で背後は修験の道場らしく崖に埋もれるように建っています。
奥の院は古くから子授けに霊験あらたかだそうです。

九州西国霊場 第六番札所 足曳(あしびき)山 両子(ふたご)寺

堂内には両子寺のご本尊で九州西国霊場のご本尊でもある「千手観世音菩薩」様や宇佐八幡神像、開基の仁聞菩薩像そして寺の由来にもなった両子大権現像(男女両天童子)が奉安されています。
六郷満山に唯一現存する神仏混合のお堂として貴重な存在です。

最後に奥の院本殿裏手の洞窟内に不老長寿の霊水が湧出していて参拝者は自由にいただけるということなのでありがたく頂戴して両子寺のお参りを無事終了することができました。

南無根本伝教大師福聚金剛

九州三十六不動尊霊場は全行程1530kmに及ぶ九州7県に散らばる38ヶ寺を巡る霊場巡拝です。
三十六は不動明王の眷属の三十六童子に因んだもので、この巡拝を通じて不動明王の功徳をことごとく得るというものです。

そして、不動明王を拝むことによって
1.貪瞋痴の三毒を離れる
2.福智円満
3.子孫繁栄
4.諸願成就
5.現当二世安楽
6.先祖供養
六つの徳をいただくことができます。

次回は九州三十六不動尊霊場第二番札所「大嶽山 神宮寺」をお伝えしていきます。

願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌

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