九州八十八ヶ所百八霊場 第四十三番札所 護国山 法城院

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九州八十八ヶ所百八霊場第四十三番札所 護国山 法城院 九州八十八ヶ所百八霊場
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九州八十八ヶ所百八霊場第四十三番札所 護国山 法城院

桜島が浮かぶ錦江湾の一番奥。美しい景色に囲まれた加治木町に法城院はあります。街中の国道沿いということもあり小さなお寺ですが、御参拝者のお線香の煙が絶えることなくたなびいています。
御本尊は、参拝者の願いを叶え、苦しみを取り除いてくださる不動明王(秘仏)です。 また、境内では無病息災・長寿祈願の「延命地蔵菩薩」、子供の安全・発育を願う「子安地蔵菩薩」などたくさんの仏様をお参りいただけます。
現在、地元では「加治木の高野山」として皆様に親しまれておりますが、はじめてお参りされる方でも気軽に本堂に上がって手を合わすことが出来る、ちょっとした悩みでも話せる、そんなお寺でありたいと願っております。法城院は全ての人に安心をもたらす「敷居の低いお寺」です。

九州八十八か所百八霊場~九州を周る「心巡り」の旅~より

『概略』

護国山 法城院
(御朱印)

創建

慶長年間(1596年~1615年)創建
再興開山 明治29年(1896年)大仙和尚
中興 大正3年(1914年)村田法典和尚

宗派

高野山真言宗

ご本尊

不動明王立像
(お御影)

ご真言

の(な)うまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろ しやだ そわたや うんたらた かんまん

不動明王について

不動明王は、密教の教主、大日如来が衆生教化のため変身した明王の中では最高位の仏様です。
普段は柔和な大日如来が、優しさだけでは通用しない人々を救済するために、あえて怒りの形相をしています。
邪悪な相手には徹底的に厳しく、人が間違った道へ進もうとした時には、正しい道へと戻れるように諭してくれる存在です。
迷いの世界から煩悩を絶ちきり、仏の道を教えてくれる尊い存在なのです。

空海が日本にもたらした最初のお姿は両目を見開く恐ろしい形相で、おさげ髪のお姿でした。その後19世紀になると、「不動十九観」が定められ左目をやや閉じ、右目を開ける天地眼、上唇を下歯で噛み下唇を上歯で噛むといった特徴となりました。
そして倶利伽羅剣という宝剣と悪い心を縛り上げることにより、善き心を呼び起こさせるための羂索と呼ばれる網をもっておられます。
さらに背後には炎が立ち上げる火焔光背があります。

不動十九観とは

不動明王を心に浮かべる時、その見た目の特徴を表すもので、これを満たしたものを心に描くと理想的な不動明王の姿が描ける考えられます。

1.大日如来の化身であること。
2.真言中に「ア」・「ロ」・「カン」・「マン」の四字があること。
3.常に火生三昧に住していること。
4.童子の姿を現わし、その身容が卑しく肥満であること。
5.髪の毛の上に七沙髻があること。
6.左に一弁髪を垂らすこと。
7.額に水波のようなしわがあること。
8.左の目を閉じ右の目を開くこと。
9.下の歯で右上の唇を噛み、左下の唇の外へ出すこと。
10.口を固く閉じること。
11.右手に剣をとること。
12.左手に羂索を持つこと。
13.行者の残食を食べること。
14.大磐石の上に安座すること。
15.色が醜く、青黒であること。
16.奮迅して忿怒であること。
17.光背に迦楼羅炎かるらえんがあること。
18.倶力迦羅竜くりからりゅうが剣にまとわりついていること。
19.矜羯羅童子と制多迦童子の二童子が侍していること。

住所・連絡先

鹿児島県姶良市加治木町朝日町99 TEL 0995-63-2672
(地図)

アクセス

国道10号線沿い、性応寺バス停下車
JR加治木駅より徒歩5分
九州自動車道加治木インターより車で5分
鹿児島空港より車で15分

ご詠歌

ご利生に 延びる加治木の 高野山 自力他力の 栄えますらん

加治木の高野山(第四十三番 法城院)

法城院は錦江湾の北、海に程近く桜島を見渡せる九州の大動脈国道10号線沿いにあります。
交通量の多い場所ですが、一歩境内に足を踏み入れると、清浄な霊気に包まれ、心癒されます。

お寺は島津家の祈願所としてかなり繁栄していたようですが、明治の廃仏毀釈によって廃寺寸前にまで追い込まれました。しかし最大乗院の大仙和尚が明治29年に説教所として再興し、その後大正3年高野山開創1100年を機に独立しました。

現在「加治木の高野山」として信仰を集めている他、水子供養のお寺としても近在に知られるお寺です。

境内に入ると水子地蔵や子安地蔵、そして延命地蔵など諸尊が並び、正面に入母屋造の本堂が建っています。
本堂には、ご本尊の不動明王をはじめ、観音菩薩、大日如来、弘法大師などが祀られています。

九州八十八ヶ所百八霊場第四十三番札所 護国山 法城院

本堂のお参りを済ませ、大師堂にもお経をあげ最後は桜島に見送られながら参拝を終えました。

南無大師遍照金剛

法城院には、現在ではカフェも併設されていたり、ご住職の「ラジオ寺」というラジオ番組での発信などを通して「敷居の低いお寺」を実践されています。

九州八十八ヶ所百八霊場第四十四番札所 大乗山 不動寺

次回は九州八十八ヶ所百八霊場第四十四番札所「大乗山 不動寺」をお伝えします。

願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌

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