九州八十八ヶ所百八霊場 第四十五番札所 金竜山 大歓寺

スポンサーリンク
九州八十八ヶ所百八霊場第四十五番札所 金竜山 大歓寺 九州八十八ヶ所百八霊場
スポンサーリンク
九州八十八ヶ所百八霊場第四十五番札所 金竜山 大歓寺

大歓寺は、昭和45年に建立されたお寺です。御本尊様はお不動さまで、病気平癒、災害除け福徳や煩悩を滅ぼしたり、大変霊験あらたかな仏さまで、これまでもたくさんの信者さんからお不動さまのおかげを授かっておられます。
例えば鹿児島市で過去あった大水害にみまわれた時もお寺でご祈祷したお不動さまのお札を授かった方の中には、倒壊した道路を通行していたが、お不動さまのおかげで間一髪の所を救われたという方や、床下浸水で畳が浮き上がり、次々と家具が倒れる中、お不動さまのお札を納めたお仏壇だけは微動だにしなかったという信者さんもおられ、霊験談は数えあげるとキリがないほどあるそうです。
また大歓寺のご利益といえば、安産祈願が有名ですが、この安産祈願の安産お守りは、護摩を焚き、祈りを込めた手づくりのお守りで、このお守りを授かりにくる方も多いそうです。

九州八十八か所百八霊場~九州を周る「心巡り」の旅~より

『概略』

金竜山 大歓寺
(御朱印)

創建

昭和45年(1970年) 野崎俊賢師

宗派

真言宗 御室派

ご本尊

不動明王坐像
(お御影)

ご真言

の(な)うまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろ しやだ そわたや うんたらた かんまん

不動明王について

不動明王は、密教の教主、大日如来が衆生教化のため変身した明王の中では最高位の仏様です。
普段は柔和な大日如来が、優しさだけでは通用しない人々を救済するために、あえて怒りの形相をしています。
邪悪な相手には徹底的に厳しく、人が間違った道へ進もうとした時には、正しい道へと戻れるように諭してくれる存在です。
迷いの世界から煩悩を絶ちきり、仏の道を教えてくれる尊い存在なのです。

空海が日本にもたらした最初のお姿は両目を見開く恐ろしい形相で、おさげ髪のお姿でした。その後19世紀になると、「不動十九観」が定められ左目をやや閉じ、右目を開ける天地眼、上唇を下歯で噛み下唇を上歯で噛むといった特徴となりました。
そして倶利伽羅剣という宝剣と悪い心を縛り上げることにより、善き心を呼び起こさせるための羂索と呼ばれる網をもっておられます。
さらに背後には炎が立ち上げる火焔光背があります。

不動十九観とは

不動明王を心に浮かべる時、その見た目の特徴を表すもので、これを満たしたものを心に描くと理想的な不動明王の姿が描ける考えられます。

1.大日如来の化身であること。
2.真言中に「ア」・「ロ」・「カン」・「マン」の四字があること。
3.常に火生三昧に住していること。
4.童子の姿を現わし、その身容が卑しく肥満であること。
5.髪の毛の上に七沙髻があること。
6.左に一弁髪を垂らすこと。
7.額に水波のようなしわがあること。
8.左の目を閉じ右の目を開くこと。
9.下の歯で右上の唇を噛み、左下の唇の外へ出すこと。
10.口を固く閉じること。
11.右手に剣をとること。
12.左手に羂索を持つこと。
13.行者の残食を食べること。
14.大磐石の上に安座すること。
15.色が醜く、青黒であること。
16.奮迅して忿怒であること。
17.光背に迦楼羅炎かるらえんがあること。
18.倶力迦羅竜くりからりゅうが剣にまとわりついていること。
19.矜羯羅童子と制多迦童子の二童子が侍していること。

住所・連絡先

鹿児島県鹿児島市草牟田1-15-39 TEL 099-223-1517
(地図)

アクセス

JR日豊本線西鹿児島駅から市バス中草牟田(なかそうむた)下車、徒歩5分。
境内に駐車場あり。

ご詠歌

手を合わす 心の法の舟浮かべ 一願不動 導きたもう

霊験あらたかな不動尊(第四十五番 大歓寺)

大歓寺は鹿児島市内でも民家が立ち並んだ住宅街の一角にあり、大きな聖観音の石仏が出迎えてくれます。

野崎俊賢住職が昭和45年に創建された比較的新しいお寺です。
住職の祖母にあたる人物が霊感の強い人で、昭和15年(1940年)頃から鹿児島市内にて加持祈祷などを行っていたようです。
俊賢住職が仏道に入るかどうか迷っていたとき、「お前の道はこれしかない」との祖母の霊示によって、寺院建立に至ったそうです。

当初は民家風のささやかな建物だったそうですが、信者の増加とともに新しく切妻造妻入の二階建の本堂を平成9年に建立されました。

九州八十八ヶ所百八霊場第四十五番札所 金竜山 大歓寺

1階部分は信者の便宜を図るためか駐車場になっていて、二階が本堂となっています。

その本堂にはご本尊の不動明王の他、吉祥天立像大日如来坐像十一面観音立像など300年以上前の作といわれる古仏や中国四大霊場の一つ普陀山から勧請した大きな千手観音坐像二体などが安置されています。

ご本尊の不動明王は「一つの願いを一心に願えば必ず成就する」といわれる一願不動尊です。
剣に龍が巻きついている倶梨伽羅剣を右手にお持ちになっている珍しい尊像です。

また、本堂内の諸尊の中で注目したいのが、台座に[第十六番]と記された千手観音立像です。
これは、尊格から判断して、西国三十三ヶ所第十六番の京都清水寺の千手観音とみられています。

南無大師遍照金剛

この日の巡拝がここ大歓寺で終了という話を参拝後にご住職に何気なく話すと
「ならば近くに仙巌園という島津家の別邸があるので拠って行かれるといいですよ」と気さくにご案内いただいたので、立ち寄ることにしました。

次回は九州八十八ヶ所百八霊場第四十六番札所「紫雲山 峰浄寺」をお伝えします。

願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌

コメント