九州八十八ヶ所百八霊場 第十四番札所 妙見山 東蓮寺

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九州八十八ヶ所百八霊場
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歴史あるお寺で、古くは福岡藩の分藩として東蓮寺藩が存在していました。道路より石段80段を上り境内。車でも上がれます。石段下に大師堂。堂内には弘法大師地蔵尊不動尊を安置。高台に位置する境内には中央に本堂、本尊不動明王を安置しております。境内にある多宝塔納骨堂で「霊明殿」。堂内に釈迦如来坐像を安置。

九州八十八か所百八霊場~九州を周る「心巡り」の旅~より

『概略』

妙見山 東蓮寺
(御朱印)

妙見山 東蓮寺 ご朱印

創建

詳細は不明

東蓮寺の創建は明らかではありませんが、唐から帰朝した弘法大師がこの地方を訪れたという伝説があり、周辺には大師の遺跡とされる所が少なくありません。そのようなことから、当寺の創建に関しても何らか大師の影響があったものと想像できます。

再建 小早川隆景

宗派

高野山真言宗

ご本尊

不動明王坐像(九州八十八ヶ所百八霊場ご本尊)
(お御影)

妙見山 東蓮寺 御影

ご真言

のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろ しやだ そわたや うんたらた かんまん

不動明王について

不動明王は、密教の教主、大日如来が衆生教化のため変身した明王の中では最高位の仏様です。
普段は柔和な大日如来が、優しさだけでは通用しない人々を救済するために、あえて怒りの形相をしています。
邪悪な相手には徹底的に厳しく、人が間違った道へ進もうとした時には、正しい道へと戻れるように諭してくれる存在です。
迷いの世界から煩悩を絶ちきり、仏の道を教えてくれる尊い存在なのです。

空海が日本にもたらした最初のお姿は両目を見開く恐ろしい形相で、おさげ髪のお姿でした。その後19世紀になると、「不動十九観」が定められ左目をやや閉じ、右目を開ける天地眼、上唇を下歯で噛み下唇を上歯で噛むといった特徴となりました。
そして倶利伽羅剣という宝剣と悪い心を縛り上げることにより、善き心を呼び起こさせるための羂索と呼ばれる網をもっておられます。
さらに背後には炎が立ち上げる火焔光背があります。

住所・連絡先

福岡県直方市上山部631 TEL 0949-22-1875
(地図)

アクセス

JR福北ゆたか線、直方駅より徒歩10分
車の場合、直方市石炭記念館より直方市民体育センターを目標に。
境内に駐車可

ご詠歌

南無不動 威徳は高し 妙見の 蓮のうてなに 極楽ぞある

妙見山 東蓮寺 ご詠歌

市街地を見渡しながら(第十四番 東蓮寺)

直方の市街地に入り、公共施設が集まる一角の小高いところに東蓮寺はあります。
その小高い丘を回りこむようにして駐車場に向かいます。

駐車場に着くと、整然と並んだお地蔵さんが出迎えてくれました。

妙見山 東蓮寺

東蓮寺は黒田長政の四男、隆福岡藩の分藩として東蓮寺藩を置いたことから、黒田家と東蓮寺との親密な関係を窺うことができます。

だらだらとした坂を上るとそこには爽やかな風が吹き渡り、直方市内を見渡せる境内にたどり着きます。道路から一直線に続く石段下の右側に民家風の建屋が大師堂です。
見渡す景色は、かつて筑豊の炭鉱の中心地として繁栄したが、閉山後は静かな落ち着いた街並となった直方の市街地。

境内には、老朽化のため再建されたという立派な本堂。その右手には手入れの行き届いた石庭があります。本堂に祀られる不動明王は、戦災で焼失した博多の寺院の国宝像を大正期に模刻したもので貴重なものだそうです。

妙見山 東蓮寺

また、ひときわ目立つのが、多宝塔型の霊明殿と記された納骨堂です。
下層が花頭窓(かとうまど)を配した方形、上層が円筒形になっていて、コンクリート造りながらユニークで目を引きます。

妙見山 東蓮寺

南無大師遍照金剛

開放的な清々しい境内で、思い切り深呼吸をすれば、お大師様の威徳も身体に充ちてくるように感じました。

妙見山 東蓮寺

次回は第十五番札所「青龍山西教院」をお伝えしていきます。

願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌

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