九州八十八ヶ所百八霊場 第十六番札所 龍青山 善覚(ぜんかく)寺

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龍青山 善覚寺 九州八十八ヶ所百八霊場
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龍青山 善覚寺

JR筑前植木駅からあまり遠くない高台に善覚寺はあります。御本尊は 福徳無量の功徳を授けて下さり、如何なる業病も癒してくださる霊場の中では唯一の石鎚大権現です。
九州八十八か所百八霊場~九州を周る「心巡り」の旅~より

『概略』

龍青山 善覚寺
(御朱印)

別称

植木の石鎚さん
植木のお不動さん16-06

創建

1926年 岩熊善行尼

宗派

真言宗 醍醐派

ご本尊

石鎚大権現立像(九州八十八ヶ所百八霊場ご本尊)(秘仏
(お御影)

ご真言

おん ばざらくしゃ あらんじゃ うん そわか
おん あぼきゃ ばだらや そわか
おん ばきりゅう そわか

石鎚大権現について

日本独自の信仰・修験道(しゅげんどう)の本尊です。ちなみに「権現」とは、仏や菩薩が仮の姿として日本古来の神々となって現れることを意味します。そのため、仏典に記述はありません。
正式には石鎚金剛蔵王大権現といい、石鎚山龍王山中にて祈誓修業中の役の行者(役小角)の誠意仏天に通じ、石鎚山に阿弥陀三尊、即ち中央に「阿弥陀如来」その両脇に「観世音菩薩」「勢至菩薩」の三尊(吉野の金峯山で修行中に示現したという伝承では、釈迦如来、千手観音、弥勒菩薩の三尊といわれています)がやがて衆生の中に近づき、衆生の中に巣くう悪魔外道を摧破し、広く衆生を絶対幸福に導いた本尊として「石鎚金剛蔵王大権現」と変化しました。
降魔の霊神であり、諸災祓い、怨敵退散、所願成就、家内安全のご利益があるといわれています。

住所・連絡先

福岡県直方市植木959-1 TEL 0949-28-0152

(地図)

アクセス

JR筑前植木駅より徒歩10分
九州自動車道八幡インターより車で15分
九州自動車道 直方PAより徒歩10分
県道直方・宗像線沿い、寺標あり参詣者専用駐車場より徒歩3分
九州自動車道鞍手インターより車で10分

ご詠歌

前は神 後ろは仏 極楽の よろずの罪を砕く 石鎚
(四国八十八所霊場 第六十四番札所 前神寺と同じ)

今も植木の人々を見守っているかの如く(第十六番 善覚寺)

車を遠賀川の支流の大鳴川に沿って北へ走らせます。
現在は、直方市と合併しましたが、以前は長崎街道の道筋にあって栄えてきた旧植木町に向かいます。
ちょうど、北九州市の南に隣接している町です。
植木町には、福岡県の無形民俗文化財に指定されている、空也上人の念仏踊りの流れを汲む郷土芸能の「三申(みさる)踊り」が伝わっています。
地方歌舞伎の一団として栄えた植木役者によって、歌舞伎長唄などの手振りが加えられて今日に伝えられた郷土芸能です。

善覚寺は、区画整理が整った旧植木町を見下ろすような高台にあります。

開山の岩熊善行尼は夫に死別し、その菩提を弔うために出家したそうですが、その夢枕に一人の行者が立ち「我は石鎚山の行者で、孝之真という。一千年前に我が開眼した霊石がある。岩熊家で先祖から祀ってきた石である」と告げられたそうです。

さっそく霊石を奉安して祈願したところ、様々な霊験を顕したという由来があるそうです。

さらに本堂を建立する際には、再び「孝之真」が霊夢に立ち「本尊には石鎚大権現を祀り、霊石に孝之真と刻めと告げたそうです。

本堂内には善行尼の坐像も安置されていますが、有髪で慈悲の中に気品を漂わせたお顔をされていました。

本堂前に旧植木町市外を背にするように小さな祠があります。これが霊夢に顕れた「孝之真」をお祀りする祠で「孝之真堂」と呼ばれているそうです。中には霊石が安置されているそうですが、この日は扉が閉まったままでお参りをさせていただいた。


境内には不動明王をはじめ水子地蔵尊 六地蔵尊などたくさんの仏様をお参りいただけます。

南無大師遍照金剛

善覚寺は本堂裏手に納骨堂、信徒会館があり、布教の場となっています。

次回は第十七番札所「堂ヶ峯 阿弥陀院」をお伝えしていきます。

願ねがわくは
この功徳くどくをもってあまねく一切いっさいに及およぼし
われらと衆生しゅうじょうと
みなともに仏道ぶつどうを成じょうぜんことを 合掌

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