
今日3月20日頃は春分の日です。
「春分の日(しゅんぶんのひ)」は「国民の祝日」の祝日の一つ。天文観測により「春分」が起こる「春分日」が選定され休日とされます。
「春分の日」は、国立天文台の算出する定気法による「春分日」を基にして閣議決定され、前年2月11日に翌年の暦をまとめた「暦要項」として官報で告示されます。
天文学に基づいて年ごとに決定される国家の祝日は世界的に見ても珍しいそうです。

この日は太陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになる日とされます。
また、この日を境に昼の時間が長くなり、夜の時間が短くなります。

春分点(しゅんぶんてん)とは、黄道と天の赤道との2つの交点(分点)のうち、黄道が南から北へ交わる方の点のこと。
この点が赤経0時かつ黄経0度で、この点を太陽が通過する瞬間が春分となります。一方、黄道が北から南へ交わる方の点を太陽が通過する瞬間が秋分となります
天の赤道(てんのせきどう)とは、地球の赤道面を天球にまで延長し、天球上に交わってできる大円のことを言います。
恒星や惑星の天球上の位置を決める基準となります。
天球上の緯度を設定するため、天の赤道を0度とし(赤緯)、そして天球上の経度(赤経)を設定するため、天の赤道に対して黄道が南から北へと交わる点、春分点を0時としました。
赤緯は0度から90度(-90度)で表され、赤経は24時までの数字で時、分、秒で表されます。
黄道(こうどう)とは、天球上における太陽の見かけ上の通り道のことを言います。
(注:公転している地球から見て、太陽が動いているということ)
「春分の日」の日付は、近年では3月20日または3月21日であり、年によって異なります。
1948年(昭和23年)に公布・施行された「国民の祝日に関する法律」(通称:祝日法)によって制定されました。
同法第2条では「自然をたたえ、生物をいつくしむ」ことを趣旨としています。
一方「秋分の日」は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日」となっています。

春分の日をはさんで前後7日間が「春の彼岸(ひがん)」であり、元々この日は先祖を祭る日でした。
第二次大戦前は歴代の天皇・皇后・皇親の霊を祭る儀式で、五穀豊穣を祈る「春季皇霊祭」として祭日でした。
彼岸については、姉妹ブログの歳時記ブログにて、詳しく触れていますのでご一読いただければ幸いです。

この「春分の日」の頃には田畑に黄色い菜の花やタンポポが咲き、たくさんのツクシが顔を出し、桜が開花し始めます。
また、小・中学校などで卒業式が行われる時期でもあります。
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