
今日2月10日は海の安全祈念日です。
全国水産高校長協会が2003年(平成15年)に制定しました。
2001年(平成13年)2月10日8時45分(日本時間)、愛媛県立宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」が、アメリカ・ハワイ州のオアフ島沖で、浮上してきたアメリカ海軍の原子力潜水艦「グリーンビル」に衝突され沈没しました。
事故の概要
アメリカ海軍所属のロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦グリーンビルが浮上中に、愛媛県立宇和島水産高等学校に所属する漁業練習船えひめ丸(499t)と衝突し、損傷したえひめ丸は、衝突後5分程度の間に沈没しました。
えひめ丸側35名の乗組員・教員・生徒の内9名(うち実習生1名が行方不明のままです)が死亡し、衝突の際に海上に投げ出された26名は救出されましたが、その内の1名が鎖骨骨折、11名が軽傷を負い、9名が後にPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されました。

この事故の際、グリーンビルは浮上以前からソナーでえひめ丸の存在に気付いてはいましたが、グリーンビルには民間人16名が搭乗しており、グリーンビルのクルー等はこの民間人の対応に追われ、ソナーによる確認作業がなおざりになっていたとされています。
慰霊碑・式典
これを追悼し、実習航海の安全を祈念するため、この日は全国の水産系高校で黙祷が捧げられます。

2002年、ハワイ州・オアフ島のホノルルのカカアコ・ウォーターフロント・パーク内に当時の高野山高校宗教科の生徒らが寄付を募り、慰霊碑が設置されました。
その慰霊碑には、2018年6月4日に、訪米中の秋篠宮夫妻が立ち寄り慰霊を行っています。
そして、2006年(平成18年)2月10日より高野山の奥之院燈籠堂にてえひめ丸慰霊法会を毎年厳修しています。
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