
今日12月23日は東京タワーが「完成(完工)」した日です。
1958年(昭和33年)のこの日、東京・芝公園に「東京タワー」が完成(竣工)し、完工式が行われました。
この日は「東京タワーの日」ともされています。
高さ333m(海抜高351m)でフランス・パリのエッフェル塔の312mより21m高く、当時世界一の高さの建造物となりました。

東京タワーの正式名称は「日本電波塔」で、東京のシンボル・観光名所となっています。2018年度グッドデザイン賞も受賞しています。
自立式鉄塔としては、2012年(平成24年)2月29日に完成した東京スカイツリーに抜かれるまで日本一の高さでした。
地上125m(海抜約150m)のメインデッキ(旧称 大展望台)と223.55m(海抜約250m)のトップデッキ(旧称 特別展望台)と称する展望台を有したトラス構造の電波塔です。
テレビおよびFMラジオのアンテナとして放送電波を送出、また東日本旅客鉄道(JR東日本)の防護無線用アンテナとして緊急信号を発信するほか、東京都環境局の各種測定器なども設置されています。
昼間障害標識として、頂点より黄赤色(インターナショナルオレンジ)と白色を交互に配した塗装となっています。

創設者は「大阪の新聞王」と呼ばれ、当時、産業経済新聞社、大阪放送(ラジオ大阪)各社の社長を務め、後に関西テレビ放送の社長にも就く前田久吉で、設計は「耐震構造の父」「塔博士」とも称される日本の塔設計の第一人者である建築家、構造家の内藤多仲(ないとう たちゅう)らによって行われました。
総工費約30億円、1年半と延べ21万9335人の人員を要して完成しました。

東京スカイツリーが完成した後、自立式電波塔としてトップの座を譲った東京タワーは、は、東京タワーはFMラジオ局などの電波送信を継続しながら、災害などで東京スカイツリーから電波を送れない場合の予備電波塔として使用されています。
内藤多仲(ないとう たちゅう)

早稲田大学教授の内藤多仲は「塔博士」と呼ばれ、名古屋のテレビ塔(1954年竣工)、大阪の通天閣(二代目、1956年竣工)、札幌のテレビ塔(1957年竣工)や別府タワー、博多ポートタワーなど、テレビ放送の開始などで各都市の高層塔の設計を多く手がけました。関東大震災でもびくともしない自邸(現在の内藤多仲記念館)など、構造設計にも手腕を示した建築家です。
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