
今日12月12日は「漢字の日」です。

京都府京都市東山区に本部を置き、日本語・漢字に関する普及啓発・支援、調査・研究などを行う公益財団法人・日本漢字能力検定協会(漢検)が日本人ひとりひとりが毎年、「いい字」を「一字」は覚えて欲しいとの願いを込めて1995年(平成7年)に制定しました。
日付は「いい(1)じ(2)いち(1)じ(2)」(いい字一字)と読む語呂合わせからです。

毎年、その年の世相を象徴する「今年を表現する漢字」を全国から募集し、一番多かった漢字を、この日に「今年の漢字」として京都の清水寺で発表しています。
清水寺貫主の揮毫(きごう・筆をふるって字や絵をかくこと)でその字は清水寺に奉納されます。
この行事は1995年から実施されていて、年末の風物詩となっています。

その「今年の漢字」の発表にともなう揮毫は、貫主がぶっつけ本番で書いているそうです。
発表当日の朝、漢検の理事長が「今年の漢字」を書いた紙を入れた茶封筒を清水寺の貫主のもとへ持参します。
封筒には「親展」と書かれていて、二重封筒を使用しているため、外からは見えないようになっています。
舞台に立って開封するまで、貫主自身も「今年の漢字」を目にすることは出来ません。
そして貫主が揮毫に使用する筆は熊野筆で、穂があまり長いと墨が垂れるため書けず、逆に短いと墨持ちが悪いので、墨持ちを適度に保つために芯の部分に牛耳毛を用いているそうです。
25回目の節目となった2019年以降は、揮毫に用いられる紙に京都伝統工芸大学校の学生による手漉きの黒谷和紙(縦1.5m×横1.3m)が用いられています。

2000年(平成12年)、2012年(平成24年)、2016年(平成28年)、2021年(令和3年)は、いずれもオリンピック・パラリンピックが開催された年で、「今年の漢字」は「金」で同じ漢字となりました。「金」の漢字は最多の4回選ばれています。

ちなみに2023年は、17年ぶりの消費税増税とそれに伴い生活環境が大きく変化したことが注目された2014年(平成26年)と同じく、1年を通して増税議論が活発に行われたことや、所得税・住民税の定額減税、インボイス制度やふるさと納税など、多岐に渡る税にまつわる話題が取りざたされたことから「税」の字となりました。
「税」はぜい・せい・みつぎと読みます。
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