
今日11月8日は「レントゲンの日」です。
1895年(明治28年)のこの日、ドイツの物理学者W・C・レントゲンがX線(X-ray)を発見しました。
この日に由来して、11月2日~8日は日本放射線技師会が制定した「レントゲン週間」となっている。

レントゲンは、真空管に高電圧をかけて実験をしている時に、真空管の外に置かれた蛍光紙が明るく光ることに気付きました。
真空管と蛍光紙の間に1000ページもの厚さの本を置いてもこの光は透過しました。
そこでレントゲンは、この光に「正体不明」という意味で、数学の“未知数”を表す「X線」と名付けました。
レントゲンはこの功績により、1901年(明治34年)に第1回ノーベル物理学賞を受賞しました。
後の研究で、X線は、波長がたいへん短い電磁波であることが判りました。
波長が短いため体を通り抜けることができ、体の部位や状態によってその通り抜け方が違うことから、体の内部の様子を撮影することができます。
病院で受けるレントゲン検査やCT検査などに使われるのが「X線」です。
その他にもマンモグラフィ(乳がん検査)、骨塩定量(骨密度)、透視検査(胃のバリウム検査など)と、医療分野で最も多く使われる放射線です。

レントゲン検査は、さまざまな病気の初期診断において欠かすことのできない検査の一つです。
ただし、レントゲン検査だけでは異常が認められない呼吸器疾患や、病気の初期段階では異常が見つからないこともあります。
そのため医師は患者の症状や病歴なども考慮し、必要があれば別の検査も行い、総合的に判断しています。
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