ユネスコ憲章記念日

今日は何の日

今日11月4日は「ユネスコ憲章記念日」です。

1946年(昭和21年)のこの日、「国際連合教育科学文化機関憲章」(ユネスコ憲章)が発効し、ユネスコ(UNESCO)が発足しました。
「UNESCO」の名前は正式名称「United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization」の頭文字に由来しています。
日本語では「国際連合教育科学文化機関」といい、国連の経済社会理事会の下におかれた専門機関です。
本部はフランスのパリにあり、教育・科学・文化の発展と推進を目的としています。

2023年7月現在の加盟国数は194ヶ国、準加盟12地域です。またバチカンがオブザーバーとして参加しています。

教育や文化の振興を通じて、戦争の悲劇を繰り返さない」との理念により設立の意義を定めたユネスコ憲章の前文には「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」との文言があります。

活動にあたっては、重点的に推進する目標として「万人のための基礎教育」「文化の多様性の保護および文明間対話の促進」などを定めています。
それに基づき、例えば前者に関しては識字率の向上義務教育の普及のための活動、後者については世界遺産の登録と保護、文化多様性条約の採択のほか、歴史的記録遺産を保全するユネスコ記憶遺産(世界の記憶)事業などを実施しています。
そのほか、極度の貧困の半減、普遍的初等教育の達成、初等・中等教育における男女差別の解消、持続可能な開発のための教育、危機に瀕する言語の保護などを内容とするミレニアム開発目標など、国際開発目標達成を目指しています。

1946年11月4日に設立されたのち、ユネスコは徐々に加盟国を増加させ、活動も多岐にわたるようになりました。
1951年には、その時点で国際連合本体に加盟していなかった日本が加盟するなど敵国条項が適用される旧枢軸国の加盟も比較的早期になされましたが、何よりも大きな影響を与えたものは1954年の旧ソビエト連邦の加盟でした。
これによりユネスコは共産諸国(冷戦下の東側諸国)にも活動の場を広げ、さらに1950年代から1960年代にかけてアジアやアフリカの新独立国が次々と加盟を果たしました。

ユネスコの最高機関は全加盟国が参加する総会です。
総会において各国はそれぞれ1票を持ち、ユネスコの政策や事業計画についての決定を行います。
総会での議決はユネスコ憲章の改正などの重要事項については加盟国の3分の2の賛成が必要となりますが、通常の事項については過半数の賛成で決定されます。
総会は2年に一度、通常はパリにおいて開催されています。
この総会の決定に基づく計画の監督や、事務局が作成した予算計画などを総会にかける前に審議するのが執行委員会です。
執行委員会は1年に2回開催されます。
この両機関の下に、事務局他実行機関が存在し、事務局長はユネスコの代表となっています。
そして、パリの本部のほか、世界各地に通常複数国を管轄する地域事務所が置かれています。
また、各国にはそれぞれユネスコ国内委員会が設置され、ユネスコ本部と各国政府との間の連絡機関となっています。
もちろん日本にも、日本ユネスコ国内委員会が設置されています。

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