10月21日 国際反戦デー

今日は何の日

今日10月21日は「国際反戦デー」です。

1966年(昭和41年)のこの日、日本労働組合総評議会総評)がアメリカ軍のベトナム戦争介入に反対する全国政治ストライキベトナム反戦統一スト」を実施し、それと同時に全世界の反戦運動団体に呼びかけました。
総評による「ベトナム反戦統一スト」は、日本国内における反戦の象徴的な出来事として記憶されています。
沖縄の嘉手納基地からは連日、攻撃機や輸送機が飛び立ち、帰投の際には多くの兵士の御遺体が運び込まれていました。
このストライキは、当時の政治的な状況に対する国民の強い抗議の意志を示し、後に世界各地で同様の動きを促すきっかけとなりました。
今でも、この日には、平和を願う集会やイベントが開かれ、戦争の悲劇を繰り返さないためのメッセージが発信されています。
私たちにとって、平和の大切さを再認識する機会とも言えるでしょう。

日本から発信されたこのストライキは、ベトナム戦争に対する世界的な反戦意識の高まりに火をつけ、世界中で反戦デモが展開されるきっかけとなりました。
その呼びかけに対し呼応してフランスの哲学者ジャン・ポール・サルトルが「世界の労働組合で初めてのベトナム反戦スト」と総評を讃えました。
さらに、翌1967年(昭和42年)10月21日には、アメリカのワシントンD.C.では10万人を超えるベトナム戦争反対デモペンタゴン大行進)が行われ、日本や西ヨーロッパでも同様の活動が展開されました。

ベトナム戦争は、インドシナ戦争後に南北に分裂したベトナムで発生した戦争の総称で、第二次インドシナ戦争とも言われています。
その期間は1955年(昭和30年)11月~1975年(昭和50年)4月30日と長きに亘り、多くの犠牲者を出し、世界中に深い傷跡を残しました。
そしてその戦争は、アメリカ合衆国を盟主とする資本主義・自由主義陣営と、ソビエト社会主義共和国連邦を盟主とする共産主義・社会主義陣営との間に、第二次世界大戦後に生じた対立(いわゆる冷戦)を背景とした代理戦争でもありました。
ベトナム戦争終結後も、この日は世界平和実現のための行動日となり、この日には各種集会が開かれています。

ところで、記念日の名前に「国際」と付きますが、国際機関が定める国際デーではなく、日本における独自の記念日で、平和を希求する日本においては重要な記念日として認識されています。
そしてこの日は、世界平和を目指す日本の姿勢を示す日であり、国際社会に対してもメッセージを発信する日ともなっています。

ウクライナへのロシア侵攻やイスラエルのガザ地区、レバノンへの侵攻など世界中で依然として紛争が絶えない今、この記念日の意義を改めて考えることは非常に重要です。
平和を願うことは、時代を超えて変わらない普遍的な価値です。
また、この日を通じて、世界の平和に貢献する人々の努力を称え、支援する機会ともなり、一人ひとりが平和のためにできることを見つめ直す良い機会でもあります。

ちなみに、この日は1943年に明治神宮外苑で、学徒出陣壮行会が行われた日でもあります。

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