9月28日 世界狂犬病デー

今日は何の日

最近、大型犬の逃亡がニュースを賑わせています。その犬たちは無届の犬も多く、予防接種も受けていないようで、憤りさえ感じます。
そこで、今日9月28日は「世界狂犬病デー」です。

アメリカとイギリスに本部を置く世界的非営利団体(NPO)である狂犬病予防連盟が制定した国際デーの一つです。

この日は国連の記念日にも指定されており、また、世界保健機関(WHO)や国際獣疫事務局(OIE)、世界獣医学協会(WVA)などいくつかの国際的保健機関に承認されています。

日付は、狂犬病ワクチンの開発者であるフランスの生化学者・細菌学者のルイ・パスツールの命日に因んでいます。
人や動物における狂犬病の影響やその予防法などについて、より多くの人に知ってもらうことが目的としています。

狂犬病予防連盟は、2006年(平成18年)に発足された団体で、その活動の一環として、この国際デーの取り組みを始めました。
翌2007年(平成19年)以降、世界の各国において毎年イベントが開催され、狂犬病の教育活動や犬への狂犬病の予防注射などが実施されます。
我が国では狂犬病臨床研究会が主催・厚生労働省が後援のシンポジウムなどが開催されています。

狂犬病は、狂犬病ウイルスを病原体とする人と動物の両方に感染する感染症です。
人は、感染動物(主として犬)に噛まれることによって唾液からウイルスに感染し、長い潜伏期の後に発症します。
発症してしまうと有効な治療法はなく、ほぼ100%死亡します。
現在においても未だに多くの国で深刻な健康上の問題となっており、野良犬か愛玩犬かを問わず多数の犬がワクチン接種を受けていないアフリカやアジアなどの地域で主に発生しています。
日本での狂犬病は幸いなことに1957年以降発生しておらず、この間、1970年にネパールで野犬にかまれ発症し死亡した症例があるのみです。
その最大の要因はイヌへのワクチン接種、および検疫制度によると同時に、わが国が島国であるということによることがもあるようです。

その犬へのワクチン接種は、狂犬病予防法において飼い主の義務として定められていることで、健康上の理由による例外を除いては、毎年受けなくてはなりません
犬を迎えたら、犬の登録とともに、すぐにしなくてはならないことの一つとして狂犬病の予防接種があることを覚えておきましょう。

そして、人間の場合、アジア、アフリカ、中南米などの危険地域が渡航地である場合には、全ての動物から感染する可能性がありますので、動物にむやみに手を出さないようにしましょう。
さらに、渡航地で動物と接する機会が多い場合には、暴露前接種という方法もあります。

犬は人生を豊かにしてくれる素敵なパートナーでもあります。
犬を飼う際には、犬のためにも人のためにも、きちっとルールは守りたいものです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました