9月15日 ひじきの日

今日は何の日

今日9月15日は「ひじきの日」です。

三重県ひじき協同組合が1984年(昭和59年)に制定されました。
日付は昔から「ひじきを食べると長生きをする」と言われていることから、「敬老の日」であった9月15日になりました。

ひじきは健康食長寿食として親しまれていますが、人生百年時代と言われるこれからの高齢化社会に向け、単に寿命が延びるだけでなく、健康に長生きしていくことが大切との考えから「ひじきをもっと食べて健康に長生きしてほしい」との願いが込められています。

同組合では、「ひじきの日」をPRするために1985年(昭和60年)から「ひじき祭り」を開催しています。
周辺市町村の福祉関係や敬老会などに伊勢ひじきを寄贈し、「ひじきの日」当日には、伊勢おかげ横丁で、全国から訪れる観光客に伊勢ひじきやパンフレットを無料配布しているそうです。

ひじきについて

ヒジキ(鹿尾菜・羊栖菜)は、褐藻類ホンダワラ科ホンダワラ属の海藻です。
波の荒い海岸近くの岩場の潮間帯付近に繁茂し、春から初夏に胞子嚢を付けて成熟します。
カルシウム・鉄分などのミネラル、食物繊維が豊富で、日本では北海道から本州・四国・九州・南西諸島(奄美大島・沖縄島)に、日本国外では朝鮮半島・中国南部に分布しています。
しかし、日本国内で流通する食用ひじきの多くは中国・韓国からの輸入品で、これらのほとんどは養殖品ですが、日本産のヒジキの多くは天然品です。

日本では、猪目(いのめ)洞窟(島根県出雲大社近く)や発掘河洞遺跡(高知県宿毛湾)などの遺跡の発掘物から、ヒジキやアラメやホンダワラ類の海藻が付着した土器が片が発掘され、縄文人や弥生人は食していたことが推測されています。

また、奈良時代には延喜式に朝廷への貢納品として選ばれたことが記されています。
平城京から発掘された木簡に、当時の調(税金の一種)として海藻が時の朝廷に献上されていたことが記されています。
その海藻と書かれた木簡48枚の内なんと22枚が伊勢志摩からのものだったそうです。
そのことから、神への供えもの「神饌」として使われていたことにより、一般庶民はともかく、支配階級の人々は、ヒジキを食していたことが推察されます。

そして時代は下り、徳川3代将軍家光の時代(寛永20年)に書かれた料理書『寛永料理物語』で、ひじきの調理法は「にもの、あへもの」と記され、当時既に現代と同じような料理法で食べていたものと想像できます。

このように日本では古くから煮物などの食材とされ、総菜としてよく使われていたようです。
現代では、煮物の他にも、ひじきご飯やサラダ、卵焼き、天ぷら、白和え、酢の物、味噌汁などバリエーションも拡がり、様々な料理に利用されています。

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