
今日9月6日は「黒の日」です。
京都黒染工業協同組合が1988年(昭和63年)に制定し、創立40周年となる1989年から実施しています。
日付は「く(9)ろ(6)」(黒)と読む語呂合わせ。
伝統染色である黒染めをPRし、黒紋服や黒留袖の普及を図る日としています。

葬儀でお召しになる礼装のきものは一般的に「喪服」と呼ばれますが、正式には「黒紋付」と呼びます。
「モンツキ」という名前の通り、家紋がつきます。
紋が五つ入っている「五つ紋」の着物は第一礼装で、留袖、紋付袴、黒紋付の3つです。
黒紋付は最上格の第一礼装となり五つ紋に限られ、結婚式であれば新郎やその父親・仲人、また受勲式や宴席での主催側が着用します。
昔は黒紋付に祝い帯を締めて結婚式に出ることもありました。
現在でも、袴と組み合わせて式服とし、卒業式の式服としている女学校もあります。
最近では『黒紋付=喪服』と思われがちですが、本来「喪服」という着物は存在せず、仏事での着方を意味します。
黒紋付は礼節を表す正礼装であることから葬儀で着用されることが多くなったのです。
つまり黒紋付は祝・不祝に関わらず大切なセレモニーに参列する際、自分の気持ちを伝える象徴といえるでしょう。
伝統色とは
日本にはたくさんの伝統がありますが、その中の一つとして興味深いのが「伝統色」です。
私達の生活の中にはたくさんの色が溢れていて、普段の生活で様々な色を目にします。
そんな中で、知らず知らずのうちに伝統色に触れているかもしれません。
四季のある日本では、古来より季節の移り変わりとともに自然の色の変化を楽しんだとされています。
そんな中で生まれたのが伝統色です。
伝統色とは、日本に古来より伝わる色のことです。
和色とも呼ばれることがあり、原色とは少し違う色味が特徴的です。
自然豊かな日本では四季によって表情が変わり、草花や木々の色、空や山の色など様々な”色”を見せます。
たくさんの色に触れることによって日本人の色彩感覚が磨かれたという説もあり、染物の「藍色」など日本の伝統文化から生まれた色もあります。
日本人は、美しい自然やそこで育まれた文化が作る微妙な色合いを感じ取り、名前をつけました。こうして生まれたのが伝統色です。
その中で、「黒」は、可視光が存在しないときに人間が感じる色です。古代から炭や煤(スス)などが黒色の顔料として用いられてきました。
黒の日から派生した記念日
同様に「く(9)ろ(6)」(黒)と読む語呂合わせからイモ焼酎の「黒伊佐錦」の「クロイサ」の日、「鹿児島黒牛・黒豚の日」、「黒酢の日」、「黒豆の日」などがあります。

黒い食べ物は私たちの食生活になくてはならないものが多いです。
ゴマ・海苔・黒豆・ひじき…と、身体に良さそうなものが多く、そして噛めば噛むほど味わいがある、滋味溢れるものが多いです。
黒い食物にはミネラルや食物繊維など、またポリフェノールの一種・アントシアニンを多く含むものが多いです。
黒砂糖や黒酢、黒米も、白いものより栄養価が高くヘルシーと言われています。
様々なパワーを秘めた「黒の食材」、今日「黒の日」は、いつもより意識して「黒の食材」を食べてみてはいかがでしょうか。
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