
今日8月25日は「即席ラーメン記念日」です。
1958年(昭和33年)のこの日、世界初の即席ラーメンである「チキンラーメン」が日清食品株式会社より発売されました。
同社の創業者・安藤百福(あんどう ももふく)が麺を油で揚げる「瞬間油熱乾燥法」を思い付き、「美味しくて、保存が利き、手間がかからず、安くて、安全」という安藤が定義したインスタントラーメンの5つの条件をクリアして、商品化することに成功しました。

うどん1玉6円だった当時1袋(85g)35円と高価でしたが、熱湯をかけて3分後には食べられるという手軽さがうけて、爆発的なヒットとなりました。
安藤の誕生の地である大阪府池田市には「安藤百福発明記念館 大阪池田」(旧名称:「インスタントラーメン発明記念館」)があります。
安藤百福
安藤百福(あんどう ももふく)は、日本統治時代の台湾出身で、出生名は呉 百福(ご ひゃくふく、ゴー・ペクホク)。
台湾本島人であるため、戦後は中華民国籍になり、1966年(昭和41年)に日本国籍を再取得(帰化)しました。
1948年(昭和23年)に(株)中交総社(後の日清食品)を設立し、日清食品の代表取締役社長、代表取締役会長、創業者会長を歴任しました。
(社)日本即席食品工業協会会長、(財)安藤スポーツ・食文化振興財団理事長、(財)漢方医薬研究振興財団会長、世界ラーメン協会会長、(財)いけだ市民文化振興財団会長などを務め、池田市の名誉市民となりました。
チキンラーメンについて

日清チキンラーメンは、商業的に成功した即席麺の最初の事例です。
袋麺は1958年(昭和33年)に、カップ麺は1991年(平成3年)に発売が開始されました。
チキンラーメンは、麵自体に味が付けられているため、粉末スープ袋などの別添がなく、生のまま食べることも可能です。
チキンラーメンは、安藤が池田市の自宅の敷地内に建てた研究小屋で試行錯誤した末に生まれました。
ある日、妻が作っていた天ぷらを見た印象や食感をヒントに「油の熱で乾かす」ことを思い付いきました。
「安藤百福発明記念館 大阪池田」には、チキンラーメンを開発した作業小屋が復元・展示されています。

麺の中央にやや大きめの凹み(卵ポケット)が付いているのが大きな特徴です。
ちなみに、チキンラーメンの「チキン」は鶏を意味する英語「chicken」ですが、商品のローマ字表記は日本語で「Chikin」と綴られていました。
NHK連続テレビ小説
連続テレビ小説『まんぷく』は、インスタントラーメンを生み出した日清食品(現在の法人格としては日清食品ホールディングス)創業者の安藤百福とその妻・仁子(まさこ)の半生をモデルに、懸命に生き抜いた夫婦の物語を描きました。
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