7月27日 政治を考える日

今日は何の日

今日7月27日は「政治を考える日」です。

1976年(昭和51年)のこの日、ロッキード事件で当時の田中角栄前首相が逮捕されました。
ロッキード事件とは、アメリカのロッキード社がジェット旅客機・トライスターの売り込みの際に、日本の政界に多額の賄賂を贈ったとされる疑獄事件で、その年のアメリカ上院外交委員会で発覚しました。
田中角栄前首相らは、トライスター導入の工作資金5億円の授受にからむ賄賂罪と外為法(外国為替及び外国貿易法)違反の疑いで逮捕されました。

政界の実力者である田中角栄氏の逮捕による政治的衝撃は大きく、憲法の定める民主政治を実現するための反省の日として制定されました。
この記念日が誰によりいつ制定されたかは不明で、この日にちなんだイベントなども行われていません。
しかし、政治とカネの問題が大きくクローズアップされている昨今、民主主義を支える有権者として、今一度「政治とは何か?」と真剣に問い直すことが大切ではないでしょうか。
国民の利益を追求するのは政治家だけの仕事ではなく、私たち有権者一人一人の仕事でもあるはずだからです。

ロッキード事件

ロッキード事件は、アメリカの航空機製造大手のロッキード社による、主に同社の旅客機の受注をめぐって1976年(昭和51年)2月に明るみに出た世界的な大規模汚職事件です。
この事件では日本やアメリカ、オランダ、ヨルダン、メキシコなど多くの国々の政財界を巻き込みました。

概要

この事件は1976年(昭和51年)2月にアメリカ議会上院で行われた上院外交委員会多国籍企業小委員会における公聴会にて、ロッキード社が、全日空をはじめとする世界各国の航空会社にL-1011トライスターを売り込むため、同機の開発が行われていた1970年代初頭に各国政府関係者に巨額の賄賂をばら撒いていたことが明らかになり、発覚しました。
日本では、国内航空大手の全日空の新ワイドボディ旅客機導入選定に絡み、自民党衆議院議員で元内閣総理大臣の田中角栄氏が、1976年(昭和51年)7月27日に受託収賄と外国為替及び外国貿易管理法(外為法)違反の疑いで逮捕され、その前後に田中以外にも政治家2名(運輸政務次官・佐藤孝行氏と元運輸大臣・橋本登美三郎氏)が逮捕されました。
さらに収賄、贈賄双方の立場となった全日空社長若狭得治氏以下数名の役員及び社員、ロッキードの販売代理店の丸紅の役員と社員、さらに行動派右翼の大物と呼ばれ、暴力団やCIAとも深い関係にあった児玉誉士夫氏や、児玉の友人で「政商」と呼ばれた国際興業社主の小佐野賢治氏と相次いで逮捕者を出しました。
また、関係者の中から多数の不審死者が出るなど、第二次世界大戦後の日本の疑獄を代表する大事件となりました。

流行語

事件の捜査や裁判が進むにつれ、事件関係者が発した言葉や事件に関連した符丁が全国的な流行語となりました。

(まったく)記憶にございません

衆議院予算委員会にて最重要参考人と目される小佐野賢治が喚問を受けた際、偽証や証言拒否を避けつつ質問に対する本質的回答をしない意味をもつこの発言を連発しました。
これ以降は他の証人も同等の言葉を多用するようになりました。
しかし、小佐野の正確な答弁内容は「記憶『は』ございません」「記憶『が』ありません」でした。

ピーナツ(ピーシズ)

賄賂を受領する際の領収書に金銭を意味する隠語として書かれていたもの。100万円を「1ピーナツ」と数えていました。

ハチの一刺し

田中の元秘書で事件で有罪となった榎本敏夫の前妻・三恵子が、前夫に不利な法廷証言を行った心境を問われたとき、権力者の怒りを買いかねない行動をとったことに対する不安を「ハチは一度刺したら死ぬ」と語ったことから、広まった言葉です。

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