
今日7月20日は「月面着陸の日」です。
1969年のこの日(日本時間では7月21日早朝)、7月16日に打ち上げられたアメリカの有人宇宙飛行船アポロ11号が月面の「静かの海」に着陸し、人類が初めて月面に降り立ちました。
月面に降り立った最初の人物であるニール・アームストロング船長は「この一歩は小さいが、人類にとっては大きな飛躍である」とのメッセージを地球に送りました。
月面での滞在時間は21時間30分でした。
地球から38万キロメートルかなたにある月への旅は人類長年の夢でした。
1969年7月。アポロ11号は人類初の月面着陸を目指して飛び立ちました。地球を飛び立ってから3日後、アポロ11号は無事月を回る軌道へと到着し、月面への下降がはじまりました。
世界が待ち望んだ月面着陸。
それは歴史的な冒険であると同時に、科学的な月面探査の幕開けでもありました。
アポロ11号の後にも10人の宇宙飛行士が月に着陸し、月の様々な場所から、石や砂を持ち帰りました。研究の結果、今から40億年前にできた石だということが分かりました。
月を直接調べることで、太陽系が誕生した頃の様子や地球を知る研究が大きく前進しました。
この月面着陸に先駆けて日本の家電メーカーは、カラーテレビの増産と販売促進を図りました。
キャッチコピーは「月面着陸をカラーで観よう」でした。
工業統計によると、この年のカラーテレビの生産台数は4年前と比べると48倍にもなったそうです。
日本のテレビ各局は、発射前からアポロ11号に関する特番を組み、お祭りのような状態になっていました。
そしてアームストロング船長が月に降り立った瞬間、世界の5億人以上がテレビでその様子を見守りました。
ただ、日本のテレビ各局にとって誤算だったのが、重量制限により、アポロ11号へはカラー撮影用のビデオカメラを搭載することができなかったため、月に降り立った映像がモノクロだったことでした。
さて今後、計画されている米国主導の有人月探査「アルテミス計画」で将来、日本人宇宙飛行士2人が月面着陸することに日米両政府は合意したと発表しました。
アルテミス計画では2026年9月、アポロ計画以来、約半世紀ぶりとなる有人着陸を予定していて、まずは米国人2人が月南極域に降り立つ計画です。
さらに次の着陸は28年で、以降は定期的に飛行士を送ることとしています。
日本人2人のうち1人目は2028年、2人目は32年に月に降り立つことを目標としています。米国などが月上空に建設予定の有人基地「ゲートウェイ」を経由して降り立つ予定です。
米国は1969~72年、アポロ計画で計12人の米国人飛行士を月面着陸させた。日本政府は今回の合意により、米国以外で自国の飛行士を月に降り立たせる最初の国になることを目指しています。
また、日本はアルテミス計画への貢献として、有人月面探査車「ルナクルーザー」の開発を担当します。
車内で宇宙服を着用する必要がない設計で、トヨタ自動車が中心となって開発を進めています。
探査車を載せたロケットの打ち上げは31年を予定し、月面に到着後、10年間運用します。
日本側は、探査車の最初の運転者を日本人にしたい意向で、米国側も今回、探査車を開発・提供する見返りとして、日本に着陸の機会を提供することにしました。
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