
今日7月18日は「光化学スモッグの日」です。
1970年のこの日、東京都杉並区で日本初の光化学スモッグが発生しました。
東京立正中学校・高等学校において、体育授業中の生徒が突然目の痛みや頭痛等を訴えて倒れ、43人が病院へ運ばれました。
また、東京一円でも多くの人が目やのどの痛みを訴えました。
東京都公害研究所は、車の排気ガスや工場から出るけむりの中に含まれる窒素酸化物(NOx)や炭化水素(HC)が紫外線によって有毒な物質に変化して起こる光化学スモッグであると推定しました。
これ以来、車の排ガス規制が行われ、晴れた日には光化学スモッグ注意報が発令されるようになりました。
なお、この日以前にも、近畿や四国、関東などで農作物の斑点などの被害があり、光化学スモッグによる被害はあったと考えられています。
また、スモッグ(smog)は、煙のスモーク(smoke)と霧のフォッグ(fog)からの合成語で、大気中に大気汚染物質が浮遊しているため、周囲の見通しが低下している状態を指す言葉です。
光化学スモッグをつくるのは、光化学オキシダントという物質で、大気中の窒素酸化物や炭化水素類が、化学変化することによって発生します。
この化学変化は、紫外線に反応する光化学反応と呼ばれるもので、紫外線が強く温度の高いときに、活発に反応が起こり、晴れて暑い日に多く発生します。

しかし最近、都会における光化学スモッグ被害が増えたという話は聞こえてきません。
いったい光化学スモッグはどこへ行ってしまったのでしょうか?
この謎を解くカギは、自動車触媒にあります。
自動車に窒素酸化物を除去する自動車触媒が積まれるようになりました。
これにより、排気ガス中の窒素酸化物が激減し、同様に光化学スモッグ被害も減少しました。
それでも現在でも警報は出ていないものの、依然「注意報」が発令されることもあります。
光化学スモッグ注意報発令時の注意点
(1)屋外での運動は中止し、なるべく外出は控え、屋内に入ってください。
また、屋内においても風向きに注意して窓を閉める等の措置をとってください。
(2)気管支ぜん息の既往症のある方、乳幼児、高齢者、病弱な方は、健康な成人よりも影響を受けるおそれがあるので注意が必要です。
そして、目の刺激やのどの刺激があり、目がチカチカする、涙がでる、のどが痛いなどの症状が出た場合は、洗眼やうがいをしてください。
目の症状
H3 目の症状
(1)水道水で目を洗ってください。
(2)20分から30分で症状が軽快せず、痛みが持続する場合、眼科を受診してください。
(3)点眼薬をつけるときは、水道水で目を洗った後、あらかじめ眼科医の指示を受けた点眼薬を使用してください。
のどの症状
水道水でうがいをしてください。
最後に目を洗ったり、うがいをしても様子が変わらない時、息苦しさを感じたり、胸が苦しくなった時は、医師の診察を受けてください。
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