
今日7月7日は「川の日」です。
建設省(現在の国土交通省)が、近代河川制度100周年にあたる1996年(平成8年)に制定しました。
その理由は、七夕伝説の「天の川」のイメージがあること、7月は「河川愛護月間」であること、季節的に水に親しみやすいことからです。
近年、都市の発展・治水事業の発展などにより希薄化した人と河川との関係を見直し、河川に対する人々の関心を取り戻すことを目的としています。
そこで、あらためて日本の川の特徴を見てみると、まず、川の長さが短いことと、それにより、川の流れが速いことがあげられます。世界の大きな河川は長くゆるやかで滔々と流れていますが、日本は国土面積が小さく、しかも山地が多いため、世界に比べて川の全長が短く、上流から下流への流れが急で速くなってしまうのです。
その河川は大きく分けて、
(1)洪水による被害を防止し生命と財産を守る治水
(2)飲み水や農業用水等で生活を支える利水
(3)自然・生物等の保全で生活と街をうるおす環境
という三つの役割を持っています。
何気に眺めている川も多くの恩恵を私たちに与えてくれています。
しかしながら、我が国では、台風や集中豪雨などによって、毎年のように水害も発生しています。
水害による被害を少なくするために重要なのが、国や自治体などの行政(公助)と、住民一人ひとりの取組(自助)、そして「水防(消防)団」を核とした地域住民による「水防活動」(共助)です。
そこで、それぞれの家庭ではどのような水害の備えをしておくべきかについて紹介します。
普段からの心がけ

天気予報や気象状況に気をつける。
梅雨時や台風シーズンなど、洪水が起こりやすい時期には、テレビ・ラジオ・新聞の天気予報に注意し、天気の移り変わりに気をつけましょう。大雨や洪水等の各注意報・警報は、テレビ・ラジオでも流れるため、見落とさないよう注意しましよう。
非常食や持ち出す物などを準備しておく。
非常食には、調理の手間がかからず、水もあまり使用しないもの(レトルト食品や缶詰等)を選びましょう。飲料水も忘れずに確保しましょう。また、懐中電灯や携帯ラジオ、乾電池も忘れずに用意しておくこと。
避難場所や避難経路を確認しておく。
地区ごと、緊急・災害時に避難する場所(学校、集会所)が定められています。自分の避難場所がどこなのかということ、そこへ安全に行くためには、どう行けばいいのかということを普段から確認しておきましよう。
大雨や台風に備えて家のまわりを点検整備しておく。
家のまわりに吹き飛はされそうなものはないか、雨戸や瓦、雨どいなどは痛んでいないかを確認しておきましょう。また、家の前の排水溝が詰まったりしていないかなどの確認も必要です。普段からの確認と整備が、被害を最小限にくい止める結果につながります。
緊急時の心がけ
市町村、消防署、水防団などからの警戒警報・避難命令などには速やかに従う。
川の増水などは短時間のうちに一気に危険な状態になったりします。避難命令が出るということは、もう相当危険な状態になっているということで、無視していたのでは、命に関わる被害を出しかねません。命令等には速やかに従いましょう。
避難する時は、みんなと一緒に行動する。
単独で避難することは非常に危険です。川に流されてしまったり、怪我をしてしまったとき、助けがやってくるまでに長い時間がかかり、命に関わる惨事を招きかねません。緊急時に動く時には複数で行動するよう心がけましよう。
持ち出す荷物はなるべく少なく、身軽に動けることを優先する。
荷物を多く持ちすきていると行動力が鈍り、逃げられなくなってしまうことがあります。必要最低限の物だけを持ち出し、機敏に行動できるような体勢で避難しましょう。
お年寄りや子供を優先し、落ちついて行動する。
避難する時あわてて行動すると、お年寄りや小さな子供など力の弱い者が危険な目に遭うケースが少なくありません。水防機関などの指示に従って落ちついて行動しましょう。
最後に、夏を迎え、川辺でバーベキューやキャンプを楽しんだり、川遊びをする機会が増えてきますが、川を利用する時は、各自治体などのルールにしたがって、安全に気持ちよく楽しんでください。
今日は「川の日」をお伝えしましたが、7月7日と言えば、何といっても「七夕(たなばた)」ですね。
七夕については、姉妹ブログ「歳時記ブログ」にてお伝えしてりますので、ご参照ください。
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